ツアープロは車の運転がうまい!?
ツアープロにとって移動手段の核となるのが自動車だ。
トーナメントに出場する際、キャディバッグの他にスーツケースやトレーニング用具、練習器具などを会場まで持ち込むことが多いため、男女を問わず、荷物がたくさん入り、なおかつ座席がゆったりとしている大型ミニバンが好まれる。

会場まで自分で運転するプロも多いが、ある程度経費に余裕が出てくると、個人マネージャーを帯同するようになり、そのマネージャーが運転する姿をよく見かける。
自宅からコースまでの距離にもよるが、マネージャーが大型ミニバンを運転してコース入りし、選手はスポーツカータイプの車でコース入りするケースもある。
選手によっては、帯同キャディと同じ車で移動することもあるが、その場合はキャディが運転することが多い。
ただ、最近は選手と帯同キャディはあくまでもコースで待ち合せて、ラウンドや練習を終えると、そのままコースで分かれるため、ホテルからコースまでは別々に行動しているようだ。
大型ミニバン以外の車だと、男子プロの場合は、フェラーリやポルシェ、ベンツやBMWのスポーツカータイプが主流で、レンジローバーなどのSUVタイプに乗ることも少なくない。
ゴルフは荷物が多いだけでなく、ゴルフ場も郊外にあるため、電車などの交通機関を利用するよりも車で移動したほうが便利なことが多い。そのため学生時代から車を運転しているからか、どのプロも運転技術は高めだ。
また、一時期キャンピングカーで移動する女子プロも何人かいたが、自分で運転するよりも父親が運転することが多かった。
女子ツアーの場合、予選ラウンドでは前半を終了してから後半をスタートするまでの時間が長いので、その間を利用して軽い食事をしたり、体を休めるうえではかなり有効に活用できたという。
外国人選手コンパクトカーが主流!
自宅から車で移動できる範囲ならいいが、それ以外のケースでは移動先でレンタカーを借りることになる。中には地元の応援者が車を提供することもあるが、ごく稀なケースだ。

レンタカーを借りる場合、大型ミニバンを借りる選手もいるが、意外と1300CC以下のコンパクトカーを借りる選手も少なくない。
「自分一人で移動する場合、スーツケースが入れば十分ですからね」というのが理由だ。その場合、すでにクラブや荷物をゴルフ場に宅配便で送ってあることが条件となる。
ちなみに、遠方へのトーナメントに出場する際は、帯同キャディとホテルからコースまで一緒に行動することもある。そのときはコンパクトカーではなく、もう1クラス上のタイプを借りるという。
もっとも外国人選手は2人で移動するときでもコンパクトカーを借りるケースが少なくない。180センチを超える大きな体で小さな車を運転する姿を見るときもあるが、そのアンバランスさがどこか笑いを誘ったりもする。
最近はまずないが、ひと昔前はホテルから開催コースまで大型バスを手配するトーナメントもあった。タクシーを使うと1万円近くかかるだけに、外国人選手や収入が少ない選手には重宝されていた。
ある選手など、バスが発着するホテルは宿泊費が高いので、近くのビジネスホテルを予約して、わざわざバスが発着するホテルまで通っていたほどだ。
PGAツアーだと出場選手にはオフィシャルカーを用意しているトーナメントが多く、選手が空港に到着してから、空港に戻るまで自由に使えるようになっている。運転は自分たちでしなければいけないが、選手にとってはかなり助かるシステムなのは間違いない。