練習場で100球打つならどのくらい時間をかけるのが正解?

よく「トラック一杯分打てばゴルフは上達する」という言葉を耳にすることがあります。練習場では、とにかく多くの球を打つことを意識しているというゴルファーもいるかもしれません。では、もし100球を打つとしたらどのくらいの時間をかけるのがベストなのでしょうか?

ゆっくり素振りでリハーサルをしてから打つ

 ゴルフの上達には、打ちっぱなしでの練習が必要不可欠です。毎日、練習場で練習する人、週に1回練習する人と練習頻度は人それぞれでしょう。また、ゴルフを始めたばかりのゴルファーは、練習場でどのくらいのペースで何球ぐらい打つのがベストなのかと疑問に思っている人もいるかもしれません。

無闇に球数だけ打ってもうまくはなりません

 とにかく多くの球を打ってボールをとらえる感覚をつかんでいくのが良いのか、1球1球スイングを確認しながら丁寧に時間をかけて打つかは悩むところです。

 打つ球の数も人それぞれでしょうが、例えば100球を打つとした場合、どのくらいの時間をかけるのが良いのでしょうか。レッスンプロの関浩太郎氏は、以下のように話します。

「結論から言うと、100球を1時間かけて打つのがベストだと思います。私は、毎日スタジオで1レッスン50分でやっているのですが、ペースが早い人は1時間に150球から200球をバンバン打っていきます。一方、指摘された部分を自分の中に落としこんで、素振りで確認しつつ打っていく人は、50球を1時間かけて打つ人もいます。この2パターンのうち、3カ月後にどちらが上達しているかと言えば後者でしょう。この1時間は、私がレッスンをしている時間も含まれているので、打ちっぱなしで1人で練習する場合に当てはめれば、100球ぐらいがベストだと思います」

 また、素振りに関しても、意識して行うことで上達スピードが変わると話します。

「ダウンスイングはこうしたい、ヒザはこうしたいなど、素振りの段階でしっかりとリハーサルをしてから打つと良いです。ただし、100%の力で素振りをしてしまうと、細かい部分を確認することができないので、スローモーションで、できていない部分を意識しながら行うと良いでしょう」

覚えたことを無意識で再現するには球数も大事

 では、練習場でとにかく量を打つということには、メリットがないのでしょうか。

「現在、直面している課題の習得具合によって変わってくると思います。まず、自身が課題だと感じている部分を、頭では理解できているが再現することができていないのが第一段階。常に意識していれば、スイングを再現することができるのが第2段階。意識しなくても理想のスイングができるのが第3段階だとします。よく第2段階まできたところで、習得したと勘違いする人がいますが、意識しなければ再現できないことは、完璧に習得したとは言えません。第1段階から第2段階に上達するためには、量よりも理論的に頭で理解して1球1球スイングを確認しながら打つ必要があります。しかし、第2段階から第3段階に上達するには、量を打って体で自然と再現できるようにする必要があるので、この段階では量を打つことにメリットがあると言えます」
 
 つまり、まず自身が課題に感じている部分を理論的に理解して、再現できるように1球1球確認しながら丁寧に打っていき、意識すれば理想のスイングを再現できるようになってから量を打つと、完璧な習得につながりやすいと言えます。

 このように、練習場では1時間で100球を目安に、自身の習得具合を鑑みて、打つ数を増やしたり減らしたりと調整していくと、効率良く練習していけるといえるでしょう。

この記事の画像一覧へ(15枚)

画像ギャラリー

宙に浮かんだボールを打つイメージで素振りをすると、正しいアームローテーションを覚えられる
宙に浮かんだボールを打つイメージで素振りをすると、正しいアームローテーションを覚えられる
宙に浮かんだボールを打つイメージで素振りをすると、正しいアームローテーションを覚えられる
宙に浮かんだボールを打つイメージで素振りをすると、正しいアームローテーションを覚えられる
空中の仮想ボールを打つ素振りで腕の使い方を覚えたら、続いて高めにティアップしたボールを打ってみる
空中の仮想ボールを打つ素振りで腕の使い方を覚えたら、続いて高めにティアップしたボールを打ってみる
空中の仮想ボールを打つ素振りで腕の使い方を覚えたら、続いて高めにティアップしたボールを打ってみる
空中の仮想ボールを打つ素振りで腕の使い方を覚えたら、続いて高めにティアップしたボールを打ってみる
空中の仮想ボールを打つ素振りで腕の使い方を覚えたら、続いて高めにティアップしたボールを打ってみる
空中の仮想ボールを打つ素振りで腕の使い方を覚えたら、続いて高めにティアップしたボールを打ってみる
空中の仮想ボールを打つ素振りで腕の使い方を覚えたら、続いて高めにティアップしたボールを打ってみる
空中の仮想ボールを打つ素振りで腕の使い方を覚えたら、続いて高めにティアップしたボールを打ってみる
高い位置にあるボールを打つイメージで素振りをすると、正しい腕の使い方をマスターできる
バックスイングは右腕を外旋、左腕を内旋させる。トップはヘッドが垂れた状態になる
無闇に球数だけ打ってもうまくはなりません

最新記事