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- 首都圏、東北の電力逼迫でゴルフ練習場はどう対応した? 1カ月の電気代はいくらくらい?
東京電力と東北電力管内に電力需給逼迫(ひっぱく)警報が発令された3月22日。ナイター営業をしているところが多いゴルフ練習場は、電力消費が大きそうですが、どのように対応したのでしょうか。
消費電力が跳ね上がる夜の営業をやめる練習場が続出
3月22日、停電の危機に直面したのが東京電力と東北電力管内。経済産業省が電力需給逼迫(ひっぱく)警報を発令したのはご存じの通りです。
この時、ゴルフ練習場はどうしていたのでしょうか。都内の各練習場を取材してみると、それぞれが涙ぐましい努力で、停電の回避に協力していました。
「夜の営業をやめてしまったところが、数カ所あったと聞いています」と語るのは、全日本ゴルフ練習場連盟の関係者。節電の呼びかけを聞いた時点で、消費電力が跳ね上がる夜の営業をやめる決断をした経営者が続出したというのです。
裏を返せば、それだけゴルフ練習場が消費する夜の電力は大きいということでしょう。「都内で100打席以下の規模(の練習場)ということにしておいてください」と匿名にすることを条件に、練習場の関係者がその実情を明かしてくれました。
「ウチの場合、寒さが厳しい夜の時間帯が一番消費電力が大きいと思いますね。各打席に熱電式のヒーターを入れてますから、それが一番、電気を食うんです。照明は数年前にLED化して半分近くまで電気代をカットできましたが、それでもピーク時で月50万円くらいまで行きます。(冷暖房費のかからない)気候のいい時期で30万円くらい。1年を通して大体その間です」
総務省統計局の家計調査報告(2022年1月)によれば、2人以上の世帯が払う電気代は平均1万2938円。そうすると、この練習場は一般家庭の約23倍から39倍の電気代がかかっていることになります。
3月22日の夜、この練習場は「フロント、ロビー周りの照明を暗くして、ボールの回収回数を減らす」ことで節電に協力したそうです。「暖かければ『ヒーター、控えてください』とも言えますが、冷え込んできたら、まず言えませんよね」と複雑な思いも打ち明けてくれました。
照明のLED化で電気代は以前の3~5分の1に
3階建て、300打席で250ヤード打ちっぱなしと、都内最大級の規模を誇るロッテ葛西ゴルフ(江戸川区)は日没後も営業を続けました。その一方で「半分近い打席の照明を落として、明るいエリアを小さくして営業しました」(関係者)。
このほか「従業員の事務所にあるパソコンの電源は落として、照明も消して対応しました。お客様のいるところは何もしていません。うちはもともと暖房も20度なんで」(港区・明治神宮外苑ゴルフ練習場)など、それぞれができうる限りの対応で、停電の危機回避に協力しています。
そうこうするうちに「16日夜の地震で福島県広野町の広野火力発電所6号機と新地火力発電所が停止し、磯子火力発電所はクリンカコンベヤの故障で1号機と2号機が停止したのが原因」(資源エネルギー庁電力基盤整備課の話)の騒動は、収束しました。
6~7年前までは一般家庭の100倍近い電気代がかかっていた練習場もあったわけです。しかし小規模の練習場ならば、今や一般家庭の20~30倍程度まで電気代を圧縮することに成功しているとも聞きました。
その上で、この日は営業の短縮や打席の削減などの協力によって停電を回避したのですから、東京電力管内にある1都8県(東京、神奈川、千葉、埼玉、静岡、山梨、群馬、栃木、茨城)のゴルフ練習場が果たした貢献度は大、と言えそうです。
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