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- 全米OP地区予選で“トップ通過→失格”になった選手も! グリーンを直していい場合とダメな場合を確認
旧ルールではプレーヤーが修理できるグリーン面の損傷はボールマークと古いホールの埋め跡だけでしたが、現行ルールではグリーン面の損傷は基本的にプレーヤーはいつでも修理することができます。しかし、中にはプレーヤーによる修理が認められていないものも。先日行われた全米オープン地区予選ではトップ通過のはずだった大学生ゴルファーが間違いに気づき、自ら申告して失格になるというケースもありました。
エアレーションの穴やバーチカットの切り溝はアンタッチャブル!
現行ルールでは、グリーン面の損傷――多くは人為的にできた傷や凹凸――は、基本的にプレーヤーはいつでも修理することができます。ただし、「損傷」の中には、ルール上、プレーヤーによる修理が認められていないものもあります。競技ゴルフのエリートでも、誤ってならしてしまうことがある、本来は修理できない「損傷」を再確認してみましょう。
旧ルールでは、プレーヤーが修理できるグリーン面の損傷は、ボールマーク(ボールの落下跡)と古いホール(カップ)の埋め跡だけでした。
しかし、現在は上記損傷に加え、スパイクマークやスパイク等による擦り傷、パターやピン(旗竿)などによる窪み。さらに、コース管理でできた芝の張り替え跡、張り芝の継ぎ目、メンテナンス器具や車両による擦り傷や窪み。動物の足跡。そして、グリーン面に食い込んだ石やどんぐり、雹(ひょう)は取り除けますし、その跡は修理できます。また、ボールマーカー代わりにティーを刺してできた跡もならすことができます。
ところが、同じグリーン面の変異箇所でも、ルール上の「損傷」ではなく、修理が認められないものがあります。
・ホールの自然な摩耗
・自然な表面の欠陥(例えば、雑草、地肌が露出した区域、病気または生長がまばらな区域)
・散水、雨などの自然の力による変化。
そして、
・パッティンググリーン全体の状態を管理するための通常の作業(エアレーション、バーチカル・カット)でできた穴や溝。
このエアレーションとバーチカル・カット(バーチカット)はグリーンの更新作業で定期的に実施されるので、遭遇したゴルファーは多いでしょう。
エアレーションの穴は、直径1~2センチで、15~20センチ間隔でグリーン全面に並んでいます。また、地中に伸びた古い芝の根を切断するバーチカットの切り溝は、20~30センチの間隔で平行に伸びています。
こうした作業跡は確かにボールの転がりに影響しますが、通常はグリーン全面に均等に広がっているので、すべてのプレーヤーにとって同じ条件と考えられ、修理が認められないのでしょう。もしくは、直すべき箇所が多すぎるために、認めるとスロープレーの誘因になるので禁止なのかもしれません。
コースレコード出した米アマ選手がエアレーション跡をならし続けて失格に
先日、米・イリノイ州で実施された全米オープンの地区予選会で、大学のエリートゴルファー、トミー・クールはルールの認識不足から、ラウンドを通して、エアレーションの穴をならしていました。
結果、彼は「62」というコースレコードをマーク、トップのスコアで競技を終え、次の最終予選会に進出するはずでした。
ところが、最終予選会に進む最後の選手を決めるプレーオフに、大学のチームメイトが残ったため、クールはその応援に加わります。そして、そこで自分の重大な間違いに気づかされたのです。仲間たちが、エアレーションの穴のあるグリーンがいかにタフだったか、について話をしていたからです。
話を耳にしたクールは「胃が痛くなった。でも、正直にルールオフィシャルに申告しなければ、眠れない夜を迎えることは分かっていた」として、自ら申告。結果、ルール上、認められていない損傷の修理を繰り返していた、として失格の処分が下されたのです。
「自業自得です。ルールをもっと知っておくべきでした」とは、クールの反省の弁です。
確かに彼は競技ゴルファーとしては“ルール無知”ですが、一人のゴルファーとしての誠実さは評価されるでしょう。今後の活躍を楽しみに、トミー・クールの名前を記憶することにします。
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