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「ドライバー開発にはまだまだ伸びしろがある!」ピン本社CEOが明かす「G430」誕生の舞台裏

2022.10.13 野中真一
ゴルフギア ドライバー ピンゴルフ

前作の「G425」から約2年を経て「G430」を発表したピン。同モデルの開発期間はどんな課題に挑んでいたのでしょうか? 2年半振りに来日したピン本社のCEOを務めるジョン・K・ソルハイム氏が明かします。

打点が上下にズレてもセンターヒットのスピン量に近くなった

 前作の「G425」から約2年。ついにピンが「G430」を発表しました。ピンには“前作を超えなければ新製品は発売しない”という哲学がありますが、「G430」の開発期間はどんな課題に挑んでいたのでしょうか? 今回は2年半振りに来日したピン本社のCEOを務めるジョン・K・ソルハイム氏に独占インタビューすることができました。

待望の発表となったピンの新作「G430」
待望の発表となったピンの新作「G430」

 ジョン・K・ソルハイム氏はピンの創業者カーステン・ソルハイム氏の孫であり、その後に同社の会長をつとめたジョン・A・ソルハイム氏の息子、ソルハイム家では3代目となるピンのリーダーです。そして、意外と知られていないかもしれませんが今作で12代目となる「Gシリーズ」の生みの親でもあります。

――前作の発売から2年間を経て発表した「G430」。そこにはどんな進化があったのでしょうか?

「ピンは創業当時から“前作を超えなければ新製品は発売しない”という方針を続けてきましたが、私が最初に開発部門に入ってからの約25年間を振り返っても『G430』ほど大きな進化をしたモデルはありません。だから、この2年間が長かったという印象はありません」

――具体的にはどんなところが大きく進化しているのでしょうか?

「それは言葉で説明するよりも打ってもらえれば分かると思います(笑)。でも、あえて説明するなら、開発段階で新しい発見がいくつもありました。私たちはそれを“インパルス・モーメンタム”と呼んでいます。もともと歴代のGシリーズでは、慣性モーメントを大きくすることで寛容性を高め、深・低重心設計にすることでやさしさを追い求めてきました。もちろん『G430』でも慣性モーメントや深・低重心設計は継承していますが、それ以外のフェースの高さ、重心位置、バルジやロールなどすべての要素を最適化することで、まだまだ最大パフォーマンスを伸ばすことができると分かりました。その1つが“スピンシステンシーシステム”です」

――スピンシステンシーシステムとは?

「過去にはフェアウェイウッドとハイブリッドでは搭載してきましたが、ドライバーは『G430』で初採用したテクノロジーです。フェース面のバルジやロールを最適化することで、打点が上下にズレたときでもセンターヒットしたときのスピン量に近くすることができました。するとフェースの下側でボールを打ってもナイスショットしたようなボールが打てる。つまり、やさしいと感じることができるのです」

――他に「G430」で変わった部分は?

「まだまだたくさんあります。ピンでは独自の熱処理をしたフェース素材を使っていましたが、『G430』のフェースでは周辺部も中央部も薄くする構造によってさらに反発性能が良くなっていますし、『LST』ではカーボンコンポジット構造にしたことでLST史上最高の慣性モーメントになりました。ヘッドサイズが440ccとは思えない安心感があるドライバーに仕上がったと思います。『SFT』でも同モデル史上最大の慣性モーメントとなり、さらに同モデル初となる弾道調整機能も搭載しています」

「初めて日本人も米国人も好きな音が実現できた」

ピン本社CEOのジョン・K・ソルハイム氏
ピン本社CEOのジョン・K・ソルハイム氏

――そもそも2004年からスタートした「Gシリーズ」はどういう経緯でスタートしたのでしょうか?

「当時、私は開発部門で指揮をとっていましたが、正直に言うとシリーズとしてここまで長く続くモデルになるとは思っていませんでした。でも、その頃は新しい時代をつくるドライバーをつくりたいと思っていて、それで“ジェネレーション2”、つまりネクストジェネレーションの意味を込めて、初代ではありますが『G2』という名称にしました」

――12代目となる「G430」の完成品をご自身で打ったときの第一印象は?

「性能はもちろんですが、すごく音が良くなったと思います。私もピンゴルフジャパンの社長時代、日本に約3年間住んでいましたが、ゴルフクラブの音に一番厳しいのは日本人。しかも米国人が好きな音と日本人が好きな音は違う。でも、今回の『G430』はGシリーズの歴史を振り返っても初めて日本人も米国人も好きな音が実現できたと思います。ぜひ、打ってみてください」

 約45分間のインタビュー中、ジョン・K・ソルハイム氏は何度も「打ってみてください」と言っていました。それほど「G430」の完成度には自信があるようです。実際にPGAツアーでは「G430」が解禁された最初の試合、シュライナーズチルドレンズオープンで「G425」使用者40名のうち、23名が「G430」にスイッチ。その試合では「G430 LST」がモデル別使用率ナンバーワンとなりました。

 このツアーでの実績が、ソルハイム氏の「打てば分かるよ」の意味を最も雄弁に物語っているのかもしれません。

【写真55枚】待望の「G430シリーズ」ドライバー、FW、ハイブリッド、アイアン全部のディテール

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