カラーからのショットはパターを使用するのが無難
「カラー(collar)」とは、グリーンの周囲を囲むように設けられた区域を指し「グリーンエッジ」や「フリンジ」と呼ばれることもあります。幅はおよそ30~50センチ程度で、芝も10ミリほどに刈り込まれ、フェアウェイとグリーンの中間のような見た目をしています。

グリーンのコンディションが良いと、表面が固くボールが止まりにくくなることがあります。カラーはグリーンにオンしたボールが外へこぼれ落ちないようすることで、トップなど明らかなミスとの差をつけ、公平性を保つために設置されています。
また、カラーはルール上フェアウェイやラフなどと同じ「ジェネラルエリア」になるので、「パッティンググリーン」でのルールは適用されません。
グリーン上に落ちたボールを拾い上げてマーカーを置くことができますが、カラーでは不可です。万が一、拾い上げてしまった際は、1罰打が課せられるので注意しましょう。
プロの試合を見ていると、カラーではパターだけでなくウェッジも選択肢に入ってきます。しかしレッスンプロの山本昌夫氏は、アマチュアの場合は「パターで打つのが無難」だと話します。
「アマチュアがウェッジを使用すると、トップしたりダフったりする可能性があるので、パターで打つのが良いでしょう。とくにビギナーの場合は、ピンに寄せることができれば合格点なので、多少イレギュラーしたとしてもパターで狙っていくのが安全です」
アンダーパーを狙うプロや70台で回るような上級者は、カラーでイレギュラーが起こることを避けるためにウェッジで打つこともありますが、技術的に簡単ではありません。
カラーとラフの境目にボールがあるときはウェッジで
しかし山本氏は、アマチュアであってもカラーとラフの境目にボールがあるときは、ウェッジにチャレンジしてみても良いと話します。

「ラフとの境目は、芝にくわれることを想定してパッティングしないといけないので、力加減が難しいです。そのためウェッジを使用してピンに寄せにいくのもひとつの方法です」
「その際は、かならず『サンドウェッジ』は避けて、『アプローチウェッジ』もしくは『ピッチングウェッジ』を使用します。サンドウェッジは重量があるので、アマチュアには繊細なコントロールが難しく、グリーンを大きくオーバーしたり、ショートしたりとミスが起こりやすいです」
「とはいえ、ウェッジの刃でボールの真ん中を打つテクニックのいるショットになるので、習得しきれていないビギナーは、パターを使用すると良いでしょう」
ウェッジの刃でボールを打つと、軽くトップしたようなかたちになりパッティングのようにボールがコロコロと転がっていきます。ショートコースやアプローチ練習場などで練習しておくと、実戦で自信を持ってチャレンジすることができるでしょう。