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- 全開で風を感じたいのに… 乗用カートの窓が開かないゴルフ場があるのはなぜ?
夏場のゴルフ場では、乗用カートで風を感じる時間は、体温を下げる意味でも非常に大切。しかし、ゴルフ場によっては窓が開かないように接着してある場合もあります。その理由について関係者に話を聞きました。
ゴルフ場によって乗用カートの窓が開かないように固定
梅雨明けと同時に全国各地で気温35度を超える猛暑日が続いています。命に関わる危険な暑さなので、不要不急の外出は控えてくださいと連日のように報道されているにもかかわらず、それでもゴルフに行くのがゴルファーのたくましいところであります。
今どきのゴルファーは、熱中症対策は万全です。冷たい飲み物を入れた水筒を持参し、氷のうに氷をたっぷり詰め込み、冷感スプレーなども持参して体を冷やす準備を整えています。
それでもやっぱりラウンドの快適さを左右するのはゴルフ場の立地条件と当日のコンディションです。乗用カートを日陰に止めることができるポイントがたくさんあれば、直射日光を浴びる機会が少なくなりますし、さらに涼しい風でも吹いてくれれば体の表面温度を下げてくれます。
その方法の一つとして大手ゴルフ場運営会社のパシフィックゴルフマネージメント(PGM)は送風機つきのCool Cart(クールカート)を開発し、好評を博しています。
ただし、クールカートはPGMのゴルフ場でしか利用できませんし、別途追加料金が発生しますから、人工的な風ではなく自然の風が吹いてくれるに越したことはありません。
ゴルフ場によっては、乗用カートの前面の窓の上半分が下げられるようになっており、窓を開けて乗用カートを走行させると、涼しい風が顔に当たって暑さをやわらげてくれることがあります。
ところが構造上は窓が下げられるはずなのに、金具を取りつけてネジで固定し、下がらないようにしているゴルフ場もあります。
7月上旬にラウンドしたゴルフ場は窓が下がったので涼しくプレーできましたが、7月下旬にラウンドしたゴルフ場は窓が下がらなかったので涼しい風を浴びることができませんでした。
どうして同じような乗用カートを導入していてもゴルフ場によって対応が異なるのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。
窓を固定しているのはお客さんを打球事故から守るため
「乗用カートの前面の窓は、確かに上半分が下がるモデルもありますが、あれは窓ではなくフロントシールドです。シールドというのは盾のように防いで守る物という意味です。本来の役割はボールが飛んできたときに盾のように守ることです」
「フロントシールドの上半分を下げると、当然ですがシールドの役割を果たすことはできません。実は夏場のゴルフ場で、フロントシールドを下げていることによって隣のホールからの打球がカート内に飛び込み、お客様の顔面に直撃する事故が発生することがあります」
「ゴルフボールが顔面に当たると、眼球に直撃したら失明の危険性がありますし、鼻に当たったら鼻骨が折れます」
「お客様が涼しい風を浴びながらラウンドしたい気持ちはよく分かるのですが、ゴルフ場としましては快適性と安全性のどちらを優先するかといえば、それは安全性です。フロントシールドが下がらないように固定しているゴルフ場は、シールドとしての機能を重視していることになります」
そういわれると、フロントシールドが下がったゴルフ場は各ホールが林でセパレートされており、隣のホールからボールが飛んでくることがほとんどないレイアウトでした。
フロントシールドが下がらなかったゴルフ場は各ホールが近接しており、左右のホールからボールが飛んでくる危険性があるレイアウトでした。
過去にフロントシールドを下げていたことで打球事故が発生した事例があるかどうかは分かりませんが、安全性に配慮してシールドを固定していることは明白でした。
ゴルファーの立場からすると、夏場は少しでも涼しくプレーしたいところですが、ゴルフ場は涼しさよりも安全性を重視してフロントシールドを固定している施設があることは知識として知っておいたほうがいいでしょう。
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