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- 値上げはしない! 相次ぐ「雨天キャンセル」の損失ぶんをゴルフ場はどう穴埋めしている?
雨の降り方が以前と比較して「極端」になっている日本列島。ゴルフ場もプレーできないほどの豪雨に左右されることが多くなり、キャンセルに悩んでいます。では、雨キャンセルによって生じた損失はそのように穴埋めされているのでしょうか。
雨キャンセルは別の日で埋め合わせするしかない
日本列島は近年、雨の降り方が極端に激しくなってきました。ゴルフは雨でもプレーできるスポーツですが、「さすがにこれだけ降るとプレーするのは無理だよね」という日が増えています。
台風予報や大雨予報が相次ぐと、ゴルフ場はキャンセルが続出します。キャンセルで来場者が10組40人以下になると、ほとんどのゴルフ場は営業しても赤字になります。
営業するにはコース管理スタッフが朝早くから芝生の刈り込みを行なわなければなりませんし、フロントスタッフやマスター室スタッフも出勤しなければなりません。
従業員よりも来場者のほうが少ない状況になると、ゴルフ場は営業しても利益が出ませんから、予約が残っている客に断りを入れ、その日はクローズします。
18ホール営業のゴルフ場で50組200人の予約が入っていたとしても、雨でクローズすると来場者がゼロになります。そうすると客単価1万円のゴルフ場であれば200万円、客単価2万円のゴルフ場であれば400万円の売り上げがパーになります。
雨予報のキャンセルが相次いだとき、ゴルフ場はどのように売り上げを調整するのでしょうか。ゴルフ場関係者に聞いてみました。
「雨でクローズした場合、その日の売り上げはゼロになりますから、月ごとの売り上げで埋め合わせるか、年間の売り上げで埋め合わせるか、どちらかの方法しかありません」
「埋め合わせる方法としては、簡単にいうと枠がショートしたぶん別の枠を埋めていくことを継続的に行なっていきます」
「埋まっていない枠を埋める方法は、まずニーズの高い日を確実に完売すること。そしてニーズの低い日に企画料金を設定し、ニーズを高める努力をします」
「雨が降る日の降雨量は確かに多くなっていますが、雨が降る日の割合は毎年だいたい同じです。ゴルフ場は雨が降ってキャンセルが出たら、キャンセルが出たぶんの埋め合わせを延々と繰り返しています」
「幸いにもコロナ禍以降はゴルフ場のニーズが高まっていますから、雨の日にキャンセルが出ても、晴れの日に取り戻せる年が続いています」
雨のキャンセルが理由で値上げすることはない
ゴルフ場のニーズが高まっていることは実感しています。密を避けて楽しめるスポーツということでゴルフが注目を集め、新たに始める人が増えました。ゴルフからしばらく遠ざかっていた人が再開する動きも出ています。
ただ、新型コロナウイルスの流行以前からゴルフをしていた人間からすると、ゴルフ場のプレー料金がこのところ大幅に値上がりしているように感じます。
モノの値段は需要と供給のバランスで決まりますから、需要が増えれば料金が上がることは頭では理解しているのですが、ゴルフ場の品質やサービスが上がっているわけではないのに料金が上がることに対して今一つ納得できないところがあります。
また、近年は雨でもプレーする人よりも雨だとキャンセルする人のほうが主流になっています。その対策として雨のキャンセル分をプレー料金に転嫁しているのではないかと感じることがあります。そんな疑問をゴルフ場関係者にぶつけてみました。
「ウチのゴルフ場も確かに値上げはしましたが、その理由は電気料金の高騰などにより、運営コストが上がったからです。雨のキャンセルが増えたからという営業的な理由ではありません」
「雨のキャンセルに関しては、ゴルフ場が100%負担をかぶっています。キャンセルで減ったぶんをプレー料金に転嫁するという話は聞いたことがないですね」
「一方で、ゴルフ場の品質やサービスが上がっているわけではないのに料金が上がるのは納得できないという気持ちは分かります。ですからプレー料金に見合った品質やサービスを維持することは心がけています」
これから本格的な台風シーズンが到来します。台風が来るとキャンセルが増えるぶん、ゴルフ場は秋のプレー枠の販売を強化します。秋は日照時間が短くなるためプレー枠が少なくなりますから、10~11月の予約は早めにしておいたほうがいいかもしれません。
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