カップからの距離でマーカーの大きさを変える
グリーンオンしたら「ボールマーカー」と呼ばれるコイン状のものをボールの真後ろに目印として置き、一時的に拾い上げて元にあった場所へ戻せるようにします。
ボールがあった場所を示すだけと思い込んでしまいがちですが、マーカーにもルールやマナーに則った使い方が細かく示されています。

では、ボールマーカーの正しい使用方法とはどのようなものなのでしょうか。レッスンプロの山本昌夫氏は以下のように話します。
「まず、マーカーはボールとカップを結んだライン上のすぐ後ろに置くのがマナーです。そして同伴競技者のパットの邪魔にならないようにずらしておいたマークを戻さずに打つと『誤所からのプレー』になり2罰打なので覚えておきましょう」
「また、多くの人はボールマーカーを1個しか持っていない場合が多いと思いますが、カップからの距離に応じて2種類を使い分けてあげると親切です」
「カップから遠い位置でマークする際は大きくて目立つタイプを、反対にカップのすぐそばの位置でマークする際は裏に小さな突起が付いた『押しマーカー』と呼ばれるタイプを使うと目障りにならず、同伴者のパットのラインと被ってもボールの転がりに大きな影響を与えなくて済みます」
「たまに、ティーを置いて代用するゴルファーもいますが、ルール上特に問題はないものの風で動いてしまう可能性があるうえに、場所も取るので気になってしまいます」
押しマーカーは、ゴルフ場でも無料で配布されているので1つ受け取ってポケットの中に入れておくといいでしょう。
一方で、さまざまな飾りがついていたり、カラフルな色を使ったりしているマーカーは、マグネットとクリップが付いた台座と一緒に使えば、キャップやサンバイザーに簡単に取り付けられます。
そのため、これら2種類をカップまでの距離に合わせて併用すれば、気配りの行き届くグッドゴルファーと思われるはずです。
もしマーカーを忘れたら硬貨で代用も可能
ボールマーカーを万が一忘れたり、落としてしまったらほかのもので代用することも可能です。
最も無難なのは硬貨ですが、種類によって大きさがバラバラなため、通常のマーカーと同じくカップから離れたところでは大きい500円玉、対して近いところでは小さめの100円玉と使い分けても良いでしょう。実際にアメリカでは、25セント硬貨を普段からマーカー代わりにしている人もいるようです。
このようにボールマーカーは、自分のボールがどこにあったかを判断するためのものだけでなく、正しく使うことによって同伴競技者のプレーの邪魔を防ぐことにもつながります。