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- 「オレの飛距離なら絶対届かないよ」が原因!? 前組への打ち込みトラブルが増加している意外な理由とは?
セルフプレーになって増加したといわれる前組への打ち込みトラブル。そんな「打ち込み」が近年さらに増加傾向にあるといいます。
打ち込み被害の頻度が上がっている!?
先日のラウンドで、打ち下ろしのパー4のティーショットを打ち終え、セカンド地点に移動してグリーンが空くのを待っていました。
グリーンが空いたのでセカンドショットを打ち始めたところ、なぜか後ろの組のオナーがティーショットを打ってきました。なんでこのタイミングでティーショットを打つのか、まったく意味が分かりません。
そのゴルフ場はカートナビが前のカートとの距離を表示するシステムでしたが、どう考えてもまだ250ヤードくらいしか離れていません。案の定、打ったボールがカートの真横まで飛んできました。すぐさま後ろを振り向いて「届いていますよ!」と大声で伝えました。
すると2番目以降の人たちはセカンドショットを打ち終えてカートを前進させるまで待ってくれました。そして次のホールのティーイングエリアで前の組のプレーを待っていると、後ろの組の人が「先ほどはすみませんでした!」と謝りに来たので、こちらも強く抗議することはなく「次からは気をつけてくださいね」と笑顔で応じました。
これほどあからさまな打ち込みは筆者にとってひさしぶりの体験でしたが、同伴者の2人は前回のラウンドでも後ろの組に打ち込まれたそうです。しかもグリーン上でプレーしているときに後ろの組のショットがグリーンオンしたとのこと。これもひどい話です。
どちらのケースもボールが人の体に当たらなかったので大きな事故にはなりませんでしたが、体に直撃していたら笑い話では済みません。
距離計測機器の普及も打ち込み増加の遠因になっている!?
どうして打ち込みトラブルが増えているかというと、1番の原因はセルフプレー化です。キャディーつきプレーが主流の時代は、後ろの組が前の組に打ち込むことは基本的にありませんでした。
キャディーさんが安全な間隔が空くのを確認してからショットの合図を出すので、ショットが前の組に届くことはありませんし、10~20ヤード手前まで近づくこともありません。
ここがけっこう大事なポイントで、打ち込みは前の組にボールが届くことだけでなく、安全なプレーを脅かすことも打ち込みになります。ボールが着地した音にビックリして後ろを振り返るようなショットも打ち込みになるのです。
この前ラウンドしたキャディーつきプレーのゴルフ場では「前の組の40ヤード以内に近づくと打ち込みになりますので、もう少しお待ちください」と注意喚起していました。
この法則に従うと、ドライバーの最大飛距離が220ヤードだからといって、前の組との間隔が250ヤード離れたらティーショットを打っていいわけではありません。260ヤード以上離れないと安全な間隔が空いたことにはなりません。
ドライバーの最大飛距離という表現を最近よく耳にするようになりました。近年はシミュレーションゴルフや弾道測定機器の普及によって、練習中のすべてのショットの飛距離を正確に把握できるゴルファーが増えています。これは一見いいことのようにも思えますが、実際のラウンドでは弊害もあるように感じます。
たとえば距離計測機器の測定ではドライバーでどんなにいい当たりをしても220ヤード以上飛ばない人は、ドライバーの最大飛距離を220ヤードと認識してしまいます。でも、それはあくまでも練習のショットであり、本番のショットは別物です。
本番のショットは練習のショットよりも力が入りますから、いい当たりをしたときは練習よりもはるかに飛ぶことがあります。
また、ゴルフ場には高低差もありますし、風も吹いていますし、カート道路でボールが跳ねたりすることもあります。そういったことまで考慮して前の組の安全なプレーを脅かさないようにラウンドすべきです。
「練習ではいつもこのくらいしか飛ばない」という思い込みにとらわれすぎると、打ち込みトラブルの加害者になりかねません。
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