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「マッシー」や「ニブリック」… 今はほとんど使われなくなったゴルフ用語だけど何だか分かる?

「マッシー」や「ニブリック」は、ドライバーやスプーンと同じくクラブに付けられた愛称。今では、ほとんど使われていませんが、ルーツを知ればゴルフがもっと好きになるかもしれません。

昔のゴルファーはクラブに対して独特の愛着を持っていた?

 ヘッド形状やロフト、長さによって距離を打ち分けるゴルフクラブには、状況に応じて最適なクラブがすぐに判別できるように、番号が付けられています。

 クラブの呼び方については、同じ番手であっても「スリーウッド」や「スプーン」、「ファイブウッド」に「クリーク」など、番号の他に愛称で呼ばれることも少なくありません。

 対して、アイアンは「7番アイアン」など、番号で呼ぶのが一般的。ただ、以前はウッドと同じように、「マッシー」や「ニブリック」といった愛称が付けられていました。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)に話を聞きました。

昔はアイアンの各番手にも愛称があった 写真:AC
昔はアイアンの各番手にも愛称があった 写真:AC

「昔のクラブは、シャフトがクルミ科の木(ヒッコリー)でできていたことから『ヒッコリークラブ』と呼ばれていました。番号が振られていないものが多く、クラブを愛称で呼ぶようになり、シャフトがスチールなど別の素材に変化した後も、愛称はしばらくの間使われていたんです。現在販売されているアイアンのセットは5番からが主流となっていますが、1~4番も存在し、これらはミドルアイアンやショートアイアンに対して『ロングアイアン』と呼ばれています」

「1番アイアンは『ドライビングアイアン』といい、ロフト角が最も小さくて1番遠くまでボールを飛ばせます。1番ウッドも『ドライバー』という名前がついていますが、同じように『drive(運ぶ・打ち込む)』が由来になっています。2番アイアンは『ミッドアイアン』、3番アイアンは『ミッドマッシー』、4番アイアンは『マッシーアイアン』、5番アイアンは『マッシー』、6番アイアンは『スペードマッシー』、7番アイアンは『マッシーニブリック』、8番アイアンは『ロフター』、そして9番アイアンは『ニブリック』と呼ばれるのが一般的でした」

「4番アイアン以降『マッシー』や『ニブリック』という言葉が多用されていますが、前者はフランス語で洒落た男性を意味する『マッシャー』もしくはこん棒を意味する『マシー』のどちらかが語源とされ、後者は『潰れた鼻』という言葉が元になっています。当時は、まだ各クラブに番号を付ける概念がなかったため、ヘッドの見た目などからヒントを得て名づけられていったと考えられています」

 しかし年代や地域、開発した人やメーカーによってはニブリックを現在のピッチングウェッジに該当するクラブの意味で使ったり、3番、4番、7番アイアンにはそれぞれ『サミー』『シガー』『ベニー』と別の名称があったりもしました。

 今となっては、R&AやUSGAのような組織によってフェースのロフト角やシャフトの長さなど、クラブのスペックは公式ルールに則って細かく決められています。

 ところが、競技ゴルフの黎明期にはそのような世界共通の基準が定められていないだけでなく、なかには自分でオリジナルクラブを作ってラウンドする人もいました。昔の方が圧倒的に多様な種類が存在し、また同じ番手のクラブでもデザインがバラバラだったため、このような微妙な差が生まれたとされています。

ウェッジにも愛称があった

 ウェッジにも、用途に合わせて名前が付けられています。

 10番アイアンに相当するピッチングウェッジは、ウェッジの中でもボールを遠くに飛ばせることから「投げる」を意味する「Pitch」から、13番アイアンに当たるロブウェッジは、放物線を描くように高く打ち上げる様子から「弧を描く」に由来する「Lob」から来ています。

 では、なぜこれらの名称は使われなくなり、番号へと変化したのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。

「いろいろな考え方があるかもしれませんが、『クラブ選択を分かりやすくするため』だと思います。とっさの判断で残りの距離から適切なクラブを選びたいとなった際『スペードマッシー』や『マッシーニブリック』など似たような名前のクラブばかりが並んでいると、どれがどれだか混乱してしまう可能性が考えられます」

「ですから、ニックネームではなく番号で覚えた方が『この番号なら何ヤードくらいは飛ぶだろう』と簡単に推測できるため、数字で区別する方法が一般化したのではないでしょうか」

 私たちにとってゴルフクラブは「買うもの」と考えるのが普通ですが、昔のゴルファーにとっては「作る」のが当たり前でした。現在ではなかなか味わえない、当時ならではのゴルフの楽しみ方の一つとしてクラブを自作し、愛称をつける風習があったのかもしれません。

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