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- ゴルフ場の「花道」ってどこを指すの!? スコアを大きく左右する「花道」活用法とは?
「花道」と聞くと劇場の舞台から伸びる通路を連想する方がいるかもしれません。実はゴルフ場にも「花道」と呼ばれる部分があります。具体的にはどこのことを指し、ラウンド中はどのように活用すべきなのでしょう。
別名は「エプロン」グリーンに向かう刈り込まれた芝の道
ゴルフのトーナメント中継で解説者が話す時やラウンドでキャディーからアドバイスをもらう時に「花道」という言葉を聞いたことのある人は多いでしょう。
歌舞伎の世界では舞台の下手側から客席に向かって伸びる通路、相撲の世界では支度部屋と土俵をつなぐ導線を花道と呼びます。では、ゴルフの世界での花道とは、ゴルフ場のどの部分を指すのでしょう。ゴルフ場のコンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「花道とは、芝が短く刈り込まれ、バンカーやラフに挟まれたフェアウェイとグリーンをつなぐ道のように整備された部分のことを指しています。グリーンがエプロンをかけているように見えることから、別名『エプロン』とも呼ばれます。基本的にバンカーやウオーターハザードのようなトラップが設置されないため、花道にボールを運べば、やさしくピンにアプローチできます。ホールの中で特に難易度が低い場所といえますね」
グリーンの手前には、距離の足りないボールを待ち構えるようにバンカーや池が配置されています。もし、花道のようなやさしいエリアがなければ、ビギナーはなかなかボールをグリーン上に運ぶことができず、苦戦を強いられるでしょう。プレー時間が長くかかり、後ろの組に迷惑をかける可能性もあります。花道は、どんなレベルのゴルファーにも平等にグリーンオンの可能性を与え、リスクの低いコース攻略の選択肢を増やすためにあるようです。
大叩きを防ぐには花道を有効活用したい
ゴルファーの間ではしばしば、「パー4のセカンドショットやパー5のサードショットは、直接グリーンを狙うよりも、花道を狙った方がいい」といわれます。その理由について、飯島氏は以下のように話します。
「例えば、ティーショットがそのホールの総距離の半分くらいしか飛ばなかった場合、多くの人は少しでも飛ばそうとフェアウェイウッドやユーティリティーなど、ランが出やすいクラブを使うと思います。これらのクラブでグリーンを直接狙ってしまうと、ボールが止まらずオーバーして、奥のラフやバンカー、レイアウトによってはOBに入る可能性があります」
「グリーン奥からのアプローチは非常に難しく大叩きする危険があるため、無理に距離を稼ぐよりも、短めのクラブで花道を狙う方が、止まってもやさしいアプローチが残りますし、ランが出て結果的にグリーンオンするかもしれません。花道を活用することでリスクを下げながら、コースを楽に攻略できるのです」
やさしいといわれる花道からのアプローチですが、レッスンプロの山本昌夫氏は、「クラブ選択や打ち方に注意してほしい」と話します。
「私は生徒に、花道からは『ランニングアプローチ』という、ボールを上げずに転がしていく寄せ方を教えています。多くのゴルファーは残り距離が短いからとアプローチウェッジやサンドウェッジを持ち、高いボールを打ちますが、ピンをオーバーして難しいパッティングを残すリスクが高いのでおすすめできません。なぜなら、花道の芝は多くのゴルファーに踏まれるため、グリーン奥に向かって『順目』となっているケースが多々あり、着弾後のボールが予想以上に転がってしまうことが多いからです。
そのため、ロフトの寝たクラブでキャリーを出すよりも、少しロフトの立ったピッチングウェッジや9番アイアンを使って、はじめから転がしてしまう方が距離が合いやすくなるわけです。もしピンがグリーン奥に切られていて、距離がかなり残っている場合はユーティリティーなどで転がしていくのもおすすめです。打ち方のポイントは、グリップを短めに持ち、スタンス幅をかなり狭くすることで、あえて『振り抜きづらい』と感じる姿勢を作ること。振り幅が大きくなりすぎないので、ピンをオーバーするリスクを減らすこともできます。もしボールからグリーン面までが近い場合は、パターで打つことも検討するとよいでしょう」
花道のことを「フェアウェイの一部」や「フェアウェイとグリーンの境界部分」と考えて、活用方法まで意識する人は少ないでしょう。しかし、ラウンド中に花道の存在を意識してコース攻略を考えることで、やさしくグリーンが狙えるようになります。大叩きがなくなり、スコアアップできる可能性がありますので、グリーンを狙うショットでは、必ず花道の位置を考えてみるのがオススメですよ。
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