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- 「ナイスチョット」「噛んだ正輝」…ダジャレだけじゃないゴルフにまつわるジェネレーションギャップ
情報量の増加やすさまじい流行の変化によって、世代間のギャップはだんだん広がっているように感じられます。ゴルフの世界においても、そんなジェネレーションギャップはあるのでしょうか?
プレーよりも言葉選びに世代の差が表れる
近年はSNSの普及によって、得られる情報量が膨大になると共に、流行も目にもとまらぬ速さで更新されています。そのため、流行についていけない人や、反対に昔の日常を知らない人たちの間では「ジェネレーションギャップ」がしばしば起こります。
ゴルフは長年、中高年の男性が嗜むものといった認識が一般的でした。しかし、近年では、コロナをきっかけに若い世代でも新たに始める人が増え、ゴルフの年齢層は一気に広がったと言われています。
では、ゴルフにおいても中高年世代と若い世代との間で「ジェネレーションギャップ」は起こるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「私も、若い世代のゴルファーとラウンドをする機会はたまにありますが、プレー面でジェネレーションギャップを感じることは特にありません。ゴルフはスキルの高さよりも、ルールやマナーを重んじるスポーツ。小・中学校からゴルフを始めて、しっかりとそのことを学んでいる人であれば、プレーに関係する部分で世代間の違いを感じることは少ないです。
強いて言うなら、会話をしている時の言葉選びに世代の差を感じることがあります。例えば、若い世代は省略した言葉をよく使うのでこちらが分からないことがあります。一方で、おじさん世代がよく言うゴルフに関するダジャレを聞いても、若い人にはピンとこないことがあります」
ゴルフにまつわるダジャレはどんなものがある?
かつてゴルフは「おじさんのスポーツ」と言われました。その理由のひとつは、ゴルフにまつわるダジャレが頻繁に飛び交っていたことです。では、有名なダジャレにはどのようなものがあったのでしょう。飯島氏は以下のように話します。
「例えば、バンカーに入れてしまった時に『いやんバンカーン』と叫んだり、ティーショットでチョロを打った同伴者に『ナイスチョット』と言ったりするのは定番のダジャレですね。余計な力みでミスショットをした際に、当時人気だった歌手の山本リンダにかけて『山本リキンダ』というものもありました。
他にも、リーディングエッジが地面に刺さるようにダフッた時に、俳優の神田正輝にかけて『噛んだ正輝』、芝をざっくり削って大きなディボット跡を作ったら、アメリカのプロゴルファーにかけて『ザックリ・ジョンソン』、ボールを大きく曲げて茂みに打ち込んだら『ブッシュ大統領』など、改めて聞くと苦笑いしてしまうようなくだらないジョークがたくさんあります。どれも当時は、おじさんたちにウケていましたね。
中には、ちょっとした会話の中にも即座にダジャレを入れてくる人もいました。こちらが呆れてしまうくらい間髪入れずにダジャレが出てくるので、すごいなとか、面白いなと思っていました。ダジャレをよく言う人は、コミュニケーション能力が高く、周りを和やかにする力があったのかもしれません」
基本的には、当時人気を博していたタレントなど人名をもじって作られたダジャレが多くありました。一方で、3オンの2パットでホールアウトしたことを「3年2組」、ボールがカート道路に出て距離が稼げた時には「高速道路」、スコアが108になった際は「除夜の鐘」のような人名以外の言葉も使われていたようです。
食事の頼み方にもジェネレーションギャップがある?
では、若い世代のゴルファーは、中高年の人とラウンドした際に、どのように感じているのでしょう。50代の上級者とよくゴルフに行くという20代の男性に話を聞きました。
「年配の方と週末にゴルフに行く機会がありますが、その人もよくダジャレを口にします。自分は、昭和の芸能界や海外のゴルファーのことをあまり知らないので、いきなり言われてきょとんとしてしまうこともありますが、意味が分かればやはり面白いですし、緊張や疲れも少し飛んで気持ちが軽くなります。
これからも、様々な年上の人とゴルフに行きたいと思っているので、自分でもダジャレを言っていけば仲間の輪も広がるのではと感じています」
最後に前出の飯島氏は、プレー中の言葉選びだけでなく、ハーフターンの休憩中にジェネレーションギャップを感じるケースがあると教えてくれました。
「食事を取る時にも、世代の差を感じることがあるかもしれません。例えば飲み物です。小さい頃から洋食文化が当たり前に育った若い世代は、米中心の和食を食べながら、ジュースやコーラを普通に注文しています。中高年の世代では『この料理にはこの飲み物』という固定概念が根強くあります。そのため、『それって合うの?』とつい思ってしまうことが多いのではないでしょうか」
18ホールをプレーしていると、自分たちの世代では聞き慣れない言葉や見たことのない習慣に遭遇することが多いかもしれません。しかし、ゴルフは性別だけでなく年齢も超えて楽しめるスポーツです。ジェネレーションギャップを気にするよりも、話題にすることで、全く年代の違うゴルファーと仲良くなるきっかけにすると良いでしょう。
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