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- スロープレー対策をムダにしないために! 後続組が先に打つ「コールオン」の正しい手順とは?
プレーファストを促進するために、パー3のホールでは「コールオン」と呼ばれる進行方式を実施することがあります。ビギナーの方にとっては聞き慣れない言葉かもしれませんが、どのようなものなのでしょうか。
渋滞が起きやすいパー3で行うスロープレー対策
ゴルフはスキルのうまい、ヘタよりも、テキパキと動いて、テンポよくプレーできているかどうかが重要視されます。意図的ではなかったとしても、スロープレーはゴルフ場全体のプレーの流れを乱すものとして、多くのゴルファーから忌み嫌われています。
そんなスロープレー対策のひとつとして、渋滞が発生しやすいパー3のホールで、「コールオン」という進行方式を実施しているゴルフ場が多くあります。あまり聞き馴染みのない言葉ですが、コールオンとは具体的にどのようなものなのでしょう。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「コールオンとは、パー3のホールで先行する組がパッティングをする前に、後続の組にティーショットを打ってもらうことで、時間短縮を図るプレーの進め方を指しています。後続組がティーイングエリアからグリーンに向かって移動している間に、先行する組がパッティングを済ませ、ホールアウトできますので、時間を有効活用できるわけです」
「一般的にパー3と聞くと、パー4やパー5よりも所要時間が短くなるイメージがあるかもしれませんが、池超えで難易度が高いパー3のホールなどは、ビギナーの方が苦戦して、時間がかかることが多いです。池を避けて迂回するようにボールを刻んだり、池に打ち込んだ場合も、ニヤレストポイントを探して、ドロップしたりと救済措置の手順を忠実に行うとそれなりの時間がかかりますので、結果的にスロープレーにつながってしまうのです」
「パー4やパー5のホールでは、グリーンに前の組がいても、後続の組はすぐにティーショットを打つことができますが、パー3では前の組がグリーンを終えなければプレーは進められません。パー3の渋滞はけっこうな頻度で起こるものなのです」
「身近なもので例えるなら、駅間距離の短い路線で、前の電車がいつまでも発車しなければ、後ろの電車も身動きが取れなくなることに似ています。パー3のホールは、混雑時には2~3組、時にはそれ以上の組がティーショットを打てずに待機することもありますので、渋滞を放置してしまえば、全体の進行にも大きな影響が出るわけです」
コールオンを行う際は待機場所に注意しよう
では、コールオンのサインを出した場合、どのようなことを注意すべきなのでしょう。飯島氏は以下のように話します。
「まず全員がグリーンに乗った後にマークをし、一旦、グリーンから離れて、後ろの組のティーショットが終わるのを待ちます。ここで注意したいのが、後続組の打ったボールが落下するまでの一部始終を見渡すことができ、かつボールが飛んでこなさそうな場所に待機することです。時にはミスショットで、思いがけない地点にボールが落ちてきて打球事故になる可能性もあるため、しっかり打球の行方を見守ってあげましょう」
「次に、もし後続組のプレーヤーが1打目でグリーンを捉えたなら、拍手を送るなど、素晴らしいショットだったことを讃えてあげることも大切です。相手も気持ちいいですし、自分自身もマナーの優れたゴルファーだと見てもらえるので、ぜひ実践してみてください」
「一方で、ティーショットを打つ側は、前の組からいつサインが送られてきても大丈夫なように、クラブやボール、ティーなど、ショットに必要なものをあらかじめ用意しておきましょう。いつサインを受け取っても、慌てずにショットできるよう準備することが大切です。また、前の組からのサインが見えたことを伝えるために、手を挙げるといったリアクションを忘れないようにしましょう」
ゴルフ場によっては、パー3のティーイングエリア上に、コールオンを推奨する看板が建てられていたり、グリーンの近くに待機用の防球ネットが設置されていることもあります。
全てのゴルフ場でコールオンのシステムが導入されているわけではありませんので、経験をしたことがない人もいるかもしれません。しかし、コールオンは有効なスロープレー対策ですので、覚えておいて損はありません。正しい手順を知っておけば、実際にコールオンをする場面に遭遇しても、慌てることなくプレーできるでしょう。
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