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- 春になるとグリーンに現れる無数の“穴”… 「エアレーション」って見たことある? どんな意味があるの??
春先にラウンドをすると、グリーンに無数の穴が開いている光景を見ることがあるかもしれません。これにはどのような意味があるのでしょうか。
グリーンも人間と同じで「新陳代謝」が必要
ゴルフ場にとってグリーンは評判につながる「看板」であるとともに、コース管理の技術とグリーンキーパーの努力の結晶をアピールできる場ともいえます。

しかし、春先にゴルフ場を訪ねてみると、絨毯のようにきれいなはずのグリーンに無数の穴が開いていることも多く、あまりに奇抜な見た目に驚く人もいるかもしれません。
春になるとグリーンに穴が開けられるのはどうしてなのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「グリーンに無数の穴が開いているのは『エアレーション』と呼ばれる作業の一環で、春と秋の年に2回程度、グリーンの芝を更新することが主な目的です。ゴルフ場の芝も立派な『生き物』ですし、何よりスポーツターフ(スポーツ競技を行うことを前提にした芝生)として常に高い品質を維持し続ける必要があるので、ずっと同じものを使用するわけにはいきません」
「エアレーションを実施する前のグリーンは、最後に行われてからのおよそ半年間で多くのゴルファーに踏み固められてしまっており、穴を開けることによってまず土中に空気を送り込みます。こうすることで芝の根に酸素を行きわたらせて、成長を促進させます」
「さらに、穴の中に肥料などを混ぜた砂を入れるとより栄養を吸収し、芝が再び元気な状態を取り戻していきます。要するにグリーンの『新陳代謝』を促すために、エアレーションは必要不可欠な作業なのです。エアレーションをしないと、内部の通気性が悪くなってカビやコケが発生したり、病害となる虫が付きやすくなったりして、グリーンの芝はあっという間に枯れてしまう恐れがあります」
「エアレーションに用いる機材にはいくつかの種類があり、まずは『エアレーター』と呼ばれる機械に取り付けられた大量の針を高速でグリーンに突き刺して穴を開けます。次に「目砂散布機」で効率よく砂を入れていき、最後はローラーで表面に凹凸(おうとつ)が残らないようならしていきます。作業メニューによってエアレーターの針の直径を変えたり、グリーン面に切れ目を入れる『スライシング』や、絡まった芝の根をほどく『根切り』などをする場合もあります」
エアレーション中に気をつけることは?
飯島氏は、エアレーションの期間中はゴルファーにとって不利なコンディションになってしまいがちだとも話します。
「本来であれば、エアレーションにおける『穴を開ける』『砂を入れる』そして『表面がデコボコにならないようにならす』といった一連の流れを、短期間で一気に行うほうが望ましいです。しかし、グリーンごとに1回1回そのような作業を繰り返していると効率が悪いため、例えばグリーンが18面あったら『一気に穴を開け、一気に砂をまき、一気にならす』というやり方を取るのが一般的です」
「ところが、そうすると仕上げの作業にまだ取り掛かれていない『穴が開けられたままストップしているグリーン』が増えてしまうので、無数の穴の影響を受け、ボールが予想外の転がり方をするのに苦戦するゴルファーが一定数います。なかには、エアレーション中のグリーンを見てがっかりする人もいるかもしれませんが、そのまま放置されて見た目も品質も悪いグリーンでパッティングを余儀なくされるよりはずっといいので、ゴルフ場のポリシーを尊重してあげるのがいいでしょう」
「海外のゴルフ場では、エアレーションを行っている期間はゴルファーへの“お詫び”として、プレー料金を少し割り引いているところもあるそうですが、日本ではあまり見られないのが現状です。万が一、更新作業の真っ最中のグリーンに遭遇したら、芝目や傾斜の方向に加えて『穴でスピードや方向が簡単に変わらないよう、気持ち強めに打つ』などの対策が必要かもしれません」
エアレーションを行っている際のグリーンは、いつもより難易度が高くなりがちですが、「自分のパッティング技術が試されている」と思いながらプレーすると面白いかもしれません。
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