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- “よかれ”の助言も“教え魔”と紙一重!? スマートな上級者が実践するアドバイスの“ルール”とは?
ゴルフ場や練習場には「教え魔」と呼ばれる、ビギナーにとって煙たがられるゴルファーがいるようなのですが、具体的にどのような人を指すのでしょうか。
善意がビギナーにとっては恐怖心となることも
最近のゴルフ場や練習場には、ゴルフを始めて間もないビギナーもよく見られるようになりました。しかし、一部“教え魔”と呼ばれるゴルファーが出没し、嫌悪感や恐怖心を抱く人もいるようです。
では、教え魔とは具体的にどのような人物のことなのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「“教え魔”とは、ビギナーなど自分よりスキルがない人を対象に、自慢げにゴルフに関する知識や技術をとうとうと語ったり、頼んでもいないのにスイングのしかたを『ああしたほうが良い、こうしたほうが良い』と、レッスンの押し売りをする人のことを指します」
「教えられた側は、ごくまれに的を射た指摘を受けて『教えてくれてありがたい』と感じ取る場合もありますが、ほとんどのケースにおいては、ペースが乱されるだけでなく自分のゴルフスタイルに難癖をつけられたり、マウントを取ってきたかのような態度で話しかけてきたりするので、煙たがられるでしょう」
「資格を取得してレッスンをしているプロと違い、教え魔と言われるような人はスキルも中途半端にうまい人がなるという傾向が強いです。最初は言葉で説明するだけだったのが、だんだんと指導に熱が入って動きをつけてくることもあるので、周りからも見苦しさを感じるでしょう」
また、なかには1人でゴルフ場や練習場を訪れた女性客に突然近づき、手取り足取りレッスンを始める人もいるようです。教えている側にとっては「もっとうまくなってほしい」と、良かれと思って指導しているのかもしれませんが、知らない人にいきなり声をかけられてスイングを直される立場になれば、恐怖でしかありません。
そのため、静岡県のゴルフ練習場協会では「親切心があだとなります」や「レッスンは当練習場所属のプロに」などと、少しきつい文言が書かれたポスターを作成して県内の練習場に張り紙を行うようになりました。
すると、ポスターの効果はかなり顕著に表れて練習場に寄せられる苦情や相談の件数も一気に減少したそうです。
ラウンド後に「ワンポイントアドバイス」をする
見知らぬビギナーにいきなり声をかけることは慎むべきですが、知り合いにアドバイスしたいときに“教え魔認定”されずに済むにはどうしたらいいのでしょうか。飯島氏は「教えたいことがどうしてもあるのなら、ポイントを絞ってコンパクトに伝えるべき」と話します。
「教える側からすれば、伝えたいことが山のようにあるので時間をかけて指導したいでしょうが、ビギナーの視点に立てば、説明が長くてうっとうしくなるだけでなく、グリップの握り方などの根本的なところから直されるので、何が正しいのかが分からなくなります。さらに、コースでの勝手なレッスンはスロープレーにつながって周りの人に迷惑をかけるばかりです」
「そのため、ラウンドが終了した後に特に気になった箇所を1つだけ挙げ、なおかつ手短に済ませる『ワンポイントアドバイス』にするのが無難だと思います。また、コース上ではなくクラブハウスなど、ほかのゴルファーの進行を妨げない場所で伝えてあげると、マナーも行き届いていて指導も的確な上級者だと思われるはずです」
そもそも、ラウンド中に同伴者に向かってアドバイスをすることは、ゴルフ規則10.2aにおいてルール違反とされています。コンペなどではなおさら、レッスンは控えなければいけません。また、練習場で異性の体に触れてレッスンするような行為は、場合によっては痴漢行為とみなされる可能性もあります。
自分がビギナーで、教え魔のターゲットにされてしまった場合は「プロからレッスンを受けているので」などと言えば、相手の気分を損なわずに断ることができるでしょう。
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