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- 縮まらない男女ゴルフツアーの人気格差 町の飲み屋で聞かれる女子プロ人気を物語る質問とは?
多くの女子プロが日本からアメリカへと活躍の舞台を移し、来季はさらに多くのトップ選手が渡米することが予想されます。それでも国内ツアーにおける人気は女子の方が高く、男子人気は低迷が続いています。
「女子プロに会わせて」といわれることが多い
筆者は個人事業主なので職場の同僚と一緒に飲みに行く機会はなく、外でお酒を飲むときは知り合いの店に1人で行き、店のマスターや店員さんとおしゃべりながらいつも飲んでいます。
店のマスターはゴルフ好きですから、お店のお客さんも必然的にゴルフ好きが多くなります。そうするとカウンター席でたまたま隣に座ったお客さんとゴルフの話をすることがあります。ゴルフの話が始まると、店のマスターが「こちらのお客さんはゴルフ関係の原稿を書くお仕事をされている方なんですよ」と筆者のことを紹介します。
そのとき決まって聞かれる質問はあります。それは「女子プロに会ったことはありますか?」です。その質問に対して次のように答えます。「たまに会いますけど、1年に2~3回ですかね。会う機会はほとんどないです」
その次の返しが面白いのですが、「私は○○選手に会ってみたいんですよ。今度会わせてください!」と必ずといっていいほどいわれるのです。その要望に対して「ボクにそんな権限はないですよ。女子プロに会いたければトーナメント観戦に行くのが手っ取り早いですよ」と答えます。
実際、女子プロに会いたければトーナメント観戦に行くのが一番の近道です。お目当ての選手が予選落ちしてしまったら決勝ラウンドでは会えない可能性がありますが、少なくとも東京都内の飲食店でお酒を飲んでいるよりも女子プロに会える確率は圧倒的に高いです。
結局のところ「女子プロに会いたい」という話題自体がその場で思いついたテーマであり、「テレビで見てかわいかったから、本人に会ってみたいんですよ」というだけの話で、本気で会いたいわけではないのでしょう。
これは他のスポーツ選手やアーティストも一緒で、試合会場やライブ会場に行けば本人に会えますが、そのためにはお金も時間もかかります。テレビで見て好感を持ったけど、実際に会いに行くというアクションは起こしていないライトな女子プロファンは大勢います。
男子プロに会いたいという声がまったく聞こえてこない
女子プロはテレビやインターネット視聴で応援しているライトなファンから、毎週のようにトーナメント会場を訪れるヘビーなファンまでたくさんのファンに囲まれています。
一方で心配なのが男子プロです。近ごろ酒場のゴルフ談議で「男子プロに会いたい」というセリフを耳にすることがなくなりました。ゴルフ談議の相手が男性ゴルファーなので「女子プロに会いたい」という声が多いこともありますが、石川遼選手や松山英樹選手が日本ツアーで勝利を重ねていたころは「石川選手に会ったことはありますか?」「松山選手に会ったことはありますか?」とよく聞かれました。
それがここ最近は「石川選手は今どうしているのですか?」「松山選手が日本の試合に出ることはあるのですか?」という質問ばかりされるようになりました。石川選手は「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」など今季2勝でツアー通算20勝目を達成していますし、松山選手もPGAツアー(米国男子ツアー)日本開催の「ZOZO CHAMPIONSHIP」に出場していますが、それすらも大きな話題にならなくなってきました。
女子プロが次々と戦いの舞台をLPGAツアー(米国女子ツアー)に移し、海外メジャートーナメントで優勝する選手が毎年のように誕生する中、男子プロは松山選手が孤軍奮闘する展開がずっと続いていますから、ゴルフファンの興味・関心も女子プロに大きく傾いていることを日々の会話でも実感します。
男子プロも久常涼選手がPGAツアーのシード権を獲得し、大西魁斗選手が下部ツアーからの昇格で来季の出場権を手にしました。星野陸也選手もDPワールドツアー(欧州男子ツアー)での活躍によって来季のPGAツアーへの切符をほぼ確実にしています。世界で戦う選手が増えることによって、「男子プロに会いたい」という声が以前のように聞こえてくるのを願っています。
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