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- もはや懐かしのアイテム「スモークボール」って使ったことある? 乾燥する冬場のコンペで使用する際は取り扱いに注意
ゴルフ用品店ではさまざまな種類のボールが売られていますが、なかには「スモークボール」と呼ばれるものもあります。一体どのようなボールなのでしょうか。
コンペの盛り上げに一役買うアイテム
ゴルフ用品店に行くと一般的な白いゴルフボールだけでなく、カラフルな「カラーボール」に「ディスタンス系」「スピン系」など、見た目や性能も多種多様なボールが売られています。

そのようなゴルフボールの中には「スモークボール」と呼ばれる特殊なボールもあり、どうやって使うのかよく分からない人もいるかもしれません。
では、スモークボールとはどのようなものなのでしょうか。レッスンプロの関浩太郎氏は以下のように話します。
「スモークボールは、競技会やコンペを開催する時にスタートが盛り上がるよう、始球式で使うことを目的とした特別なボールです」
「中には火薬などのスモークを発生させるための薬品や色の付いた薬剤が入っていて、ドライバーで打つとインパクトの瞬間に衝撃で煙が出てきます。ボールは、そのまま鮮やかな色のスモークを吐きながら遠くへ飛んでいくので、見た目も美しいですし、参加者のテンションも上げることができるため、その後の競技会やコンペも楽しいものになるだろうと期待させてくれるアイテムだと思います」
「スモークボール以外にも、キラキラと光沢のあるリボンやテープが入った『ハレーコメットボール』と呼ばれるものも販売されています。最近では、コンペで始球式を大々的に行う機会も少なくなってきているかもしれませんが、開会を宣言するために使ってみるのも面白いでしょう」
海外では、会社や友人などの比較的大人数でラウンドを楽しみ、最終的に順位を発表したり賞品をプレゼントしたりするといった文化が根付いていません。「ゴルフコンペ」自体が、日本ならではのものとなっています。
そのため、スモークボールは日本の「コンペ文化」を象徴するものの一つともいえそうです。
使う上での注意点は
では、スモークボールを使用するうえでどのようなことに注意すればよいのでしょうか。関氏は以下のように話します。
「一部のスモークボールには、爆発の威力を十分に出すために火薬が入っているものもあるので、持ち運ぶ際は落としたり乱暴な扱い方をしないように気を付けなければなりません」
「事前にパッケージや取扱説明書をよく読んでから使うことを、第一に心がけるべきです。また、リボンやテープが出るものも含めて始球式用ボールは一度きりしか使用できないので、打った後は『ゴミ』になってしまいます」
「そのままにしておくのはゴミをポイ捨てしているのと同じであり、ゴルファーとしてはマナー違反になるので、必ず回収して処分するようにしましょう。未使用の状態で捨てる際は『燃えるゴミ』に該当しますが、火薬が入っている場合は自然発火する危険性もあるため、一旦水で濡らすのも忘れないようにしてください」
実際に、過去には火薬入りのスモークボールを空気が乾燥している冬場に使ったことで、芝に引火し火災事故になってしまった事例もあったそうです。それ以降、スモークボールを禁止するゴルフ場も急速に増えたといわれており、始球式で使用するかどうか迷っている人は、開催予定のゴルフ場に問い合わせておくのが無難です。
さらに、スモークボールは所定のポイントにヒットした時だけ正常に煙が出るように設計されているものも多く、ミスショットをした場合は安全上の観点から発煙しないこともあります。
ナイスショットであれば、チョロやシャンクで思わぬ方向に飛び、周りの参加者や他のプレーヤーが危ない思いをしなくて済みます。始球式は幹事や目上の人だけにこだわらず、ドライバーショットがうまい人に任せるのも一つの方法です。
一般的なゴルフボールとは性質や扱い方が異なる点は注意しなければなりませんが、たまには趣向を変えて、スモークボールで幸先の良い競技会やコンペのスタートを切ってみるのもいいでしょう。
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