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- キャンセル料踏み倒しやキャディーへの不遜な態度など!? 迷惑客による悪影響は善良なゴルファーにも及ぶって本当?
コンビニや宿泊施設、会社の顧客対応窓口まで、さまざまな場所でカスタマーハラスメントが起きていて社会問題になっています。一部の企業では、ひどい顧客に対して対応を途中で終わらせる対応も開始しています。ゴルフ場でもキャディーさんに不遜な態度を取ったり、ドタキャンするなど迷惑ゴルファーに困っているといいます。
予約時にキャンセルポリシーなど最低限の決まり事を確認すべし
現代ゴルファーの多くは、大手予約サイトを通じてプレー予約を行っています。特に会員権を持たないビジターは、いろいろなコースでのラウンドを楽しんでいる人が多いはずです。

そんな予約の際、初めてのゴルフ場のプレースタイルやキャンセルポリシーを確認している人はどれぐらいいるのでしょうか。そのゴルフ場ごとに決められている「最低限の決まり事」を確認せずに、当日になってトラブルになるケースも少なくないといいます。
「最低限の決まり事」とは大半のゴルファーにとっては当然のこととして、議論にもならないようなことです。そんな「当然のこと」に対してクレームを入れるゴルファーは、ゴルフ場側からすればカスタマーハラスメントといわざるを得ないでしょう。
たとえばキャディー付きラウンドが義務付けられているゴルフ場。ネット予約時に必ず確認できる事項であるにもかかわらず、当日になって「キャディーは要らない」や「キャディーフィーが高すぎる」とフロントやキャディマスター室でクレームをいうケースがあるそうです。
自分の確認ミスを棚に上げてキャディー付きラウンドを拒否するのですから、開いた口がふさがりません。しかも渋々プレーを始めると、キャディーさんに不遜な態度を取る輩もごく稀にいるそうです。
キャンセル料を踏み倒しはコースの質にも影響を与える
カスタマーハラスメントはモラルの欠如の問題とも置き換えられるでしょう。その点でいうと、ドタキャンや連絡なしキャンセルをしたのにキャンセル料も支払わないというのも、大きなモラルの欠如。
直接売り上げに関わることでもあり、ゴルフ場にとっては死活問題になりかねません。

ドタキャンが特に多くなるのは、やはり荒天時。雨の中でプレーしたくないという気持ちは理解できますが、「当日キャンセルの場合はキャンセル料が発生する」などのキャンセルポリシーをゴルフ場が明記しているにも関わらず、支払いをしない人が多いようです。
こうしたキャンセル料の踏み倒しが増えるほどゴルフ場の運営は大変になり、結局はモラルあるプレーヤーに利用料金の値上げというかたちで負担が回ってくることになります。
キャンセル料を支払わない人がいる要因には、ゴルファーの評判を落としたくないがためにキャンセル料を取らないゴルフ場が多いことも一因にあります。
しかし国内最大のゴルフ場運営会社PGM(パシフィックゴルフマネージメント)では昨年10月からキャンセル料の金額を明確に示し、予約した人へ請求をすることをリリースしています。
これが広まっていけば、キャンセル料の徴収が少しずつ当たり前になってくるのではないでしょうか。
日本のゴルフ場は、世界から見れば安くてきれいでサービスがいい、レベルの高い施設といえます。その質を維持するためにも、自分本位になることなく、モラルをしっかりと守って行動してほしいものです。
ルールやマナー、モラルを守らない人には罪悪感や良心の呵責がない可能性があり「問題提起しても何の意味もない」あるいは「ルールやマナーを守っている人同士がその議論しても実際に犯している人には届かない」という声も聞かれるのはたしかです。
それでも声を挙げ続け、マナーやモラルを守る人が増えていかなければ、よいゴルフ環境は築けないのです。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティー「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。
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