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- スタートホールは簡単で後半ほど難しくなるってホント!? ゴルファーが知っておくべき「ハザードの配置傾向」とは?
バンカーや池といったハザードは、ビギナーは特に影響を受けやすいかもしれません。ハザードの数や配置はゴルフ場によってさまざまですが、なにか傾向のようなものはあるのでしょうか。
ハザードやトラップは後半にかけて多くなる傾向
ゴルフ場といえば「緑のフェアウェイが一面に広がっている」というイメージを持つ人も多いですが、実際はバンカーや池といったプレーヤーを翻弄するハザードも待ち受けており、ビギナーなら攻略も一筋縄ではいかないものです。

ホールによってレイアウトは千差万別ですが、ハザードの数や配置には何か傾向のようなものがあるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「ハザードはコース内にある障害物全般を指し、バンカーや池、クリークなどが含まれます。またハザードではないものの、ゴルファーを幻惑する意図で作られたものは、“トラップ”と呼ばれています。たとえば『遠くから見たら安全地帯に見えても、近づいてみたら急な左足下がりだった』など、プレーヤーをダマすような形状をしている起伏が挙げられます」
「ハザードの配置方法はルールで決まっていないため、設計者の思想やコンセプトによってその内容や数は異なります。ただ、元からある地形を最大限生かすことや、1番から18番にかけて一つの“物語”を描くようなコースレイアウトの中でハザードやトラップが作られているというのは、どのゴルフ場も共通です」
「たとえばスタートホールは、どのゴルファーも気分良くラウンドを始められるようにアンジュレーションが少なく、いきなりバンカーや池が前方に立ちはだかることもありません」
「しかし、4番ホールあたりに差し掛かってくると起伏が目立ち始め、バンカーなどハザードも少しずつ数が増え、形状や配置もプレッシャーをかけるような配置になってきます。そして、終盤の3ホールはハザード・トラップ共に難易度が最高値に上がってミスショットを誘発させたり、大逆転を生んで勝負が最後までもつれ込むようなシナリオが想定されています」
かの有名な井上誠一氏が設計したゴルフ場の場合、1コースにあるとされる110か所のバンカーうち、多くは後半に固まっているそうです。
また“マスターズ”の舞台として知られる「オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ」の14番ホールはハザードが全くないので、「神頼みしないと攻略できない」といわれる“アーメンコーナー”を抜けて一息つけるかと思いきや、フェアウェイやグリーン周りの傾斜がきつく、一見分かりにくいトラップによって多くの選手が足元をすくわれるとされています。
トラップはコストより「アイデア勝負」
では、ハザードやトラップを作るにあたって費用や時間、手間はどのように変化するのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「ハザードの場合、バンカーならくぼみを作って砂を入れる必要がありますが、単に砂を入れれば良い訳ではなく、その下には砕石や雨水をスムーズに流すための排水設備を張り巡らせる必要があります。また、池に関しても人工的に新設する際や治水設備のひとつとして整備する際は、それなりにしっかりした作りにすることが求められるので、コストはかかります」
一方で、トラップの場合は元からある地形を生かしたアンジュレーションであることが多いですが、造成にかける費用や手間というより『いかにその地形を有効活用できるか』といった、設計者のアイデアの方が重要になってきます。
「たとえば、ドライバーの飛距離が200ヤード以下のビギナーには予想される着弾地点を平らにしてあげるのに対し、300ヤード近く飛ぶ上級者の着弾地点は安全地帯を狭めにするなどの処置が挙げられるでしょう。実際に、井上誠一氏のコース設計コンセプトには、『ビギナーにはやさしく、上級者には厳しく』という考えが根底にあります」
さらに、飯島氏と親交があったゴルフ場設計家の故加藤俊輔氏によると、「短いパー4がデザインするうえで最も難しい」そうです。短いパー4ではハザードやトラップはそう多く作ることができませんが、それでもどれだけプレーヤーに影響を与えられるような仕掛けを加えられるかが、非常に悩ましい問題だったようです。
最近では、カートナビやスマホアプリなどによってコースの情報を瞬時に把握することもできますが、ハザードやトラップの中にはそれだけでは対処できないほど難攻不落なものもあるかもしれないと思うと、コースマネジメントにもより一層力が入るでしょう。
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