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- 「石を投げつけられた衝撃」 “頭部直撃”経験者が語るゴルフボール打球事故の恐怖
打球事故による事例には、国内での高額賠償やプロツアー会場での直撃など、一瞬の不注意が取り返しのつかない事態を招いたケースが数多くあります。誰もが当事者になり得る打球事故ですが、遭遇しないためにはどのような対策をすればよいのでしょうか。
「打球事故の実態」と専門家が遭遇した戦慄の瞬間
ゴルフ場での打ち込みは、一歩間違えれば大きな事故を招きかねません。実際に日本国内でも、周囲を震撼させる事故が発生しています。
過去には、最悪の場合、死亡事故となったり、脳に後遺症を残したり失明させるなどの重篤な障害を負わせ、数千万円単位の賠償を命じられる打球事故が何件も起きています。
SNSでは「隣のコースからボールが飛んできたのに無言で立ち去るなんて、礼儀以前に『殺人未遂』と言っても過言ではない。あまりに無責任すぎる」「至近距離を猛スピードで通り過ぎたボールの『ヒュン!』という生々しい風切り音は、今でも恐怖として記憶に深く刻まれている」など、打球事故の恐怖を訴える声は後を絶ちません。

このような事例や多くの証言が挙がる打球事故の実態について、ゴルフ場の経営コンサルティングをおこなう飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は次のように話します。
「ゴルフ場での打球事故というのは、実は非常に実態が見えにくいものです。というのも、当事者間での申告の有無に左右されるため、公式な統計データが表に出ることはほとんどありません。実際にどれだけの事故が起きているのかは分からないというのが実情でしょう」
そのうえで、飯島氏は自身も打球事故を経験したことがあると続けます。
「グリーンを挟んで反対側の深いバンカー内にいた同伴者が私の存在に気づかずショットを放ち、その打球が私の頭部を直撃したんです。当てられた瞬間は、まさに『石を投げつけられた』ような衝撃でした。一時的に脳震とうのような状態になって腰から崩れ落ち、何が起きたのかまったく分からないほど混乱しました」
「幸い病院でのCT検査では異常はなく、夏場でメッシュの帽子を被っていたこともあって大事には至りませんでしたが、もし布一枚のガードもなかったらと思うと今でもゾッとします。そのため、強調したいのは、その場で大丈夫だと思っても、必ずすぐに病院でCT検査を受けるべきということです」
「頭部のケガは恐ろしいもので、直後は何ともなくても、1カ月ほどかけてじわじわと内出血が進むケースもあります。事故に遭ったら即座に専門医の診察を受けることが命を守るための鉄則です」
経験年数に関係なく守るべき安全対策
ゴルフは「どこに誰がいるか」を常に把握することが大前提のスポーツですが、ブラインドエリアなど視界の悪い場所では、打球事故に遭遇するリスクがどうしても高まります。
そこで、打球事故を未然に防ぐために徹底すべき点について、飯島氏は次のように話します。
「まず、打つ側は周囲に人がいないか確認し、『打ちます!』と周囲へ明確に宣言すること。そして、万が一意図しない方向へ飛んだ時は、ちゅうちょなく『フォアー!』と叫んでください」
この声出しは、単に『ファ!』と短く済ませるのではなく、ボールが着地するまで『フォアーーー!!』と長く響かせることが重要です。とくに、着地までの時間があるドライバーショットなどは、その1秒の差が相手の回避行動につながります」
「また、意外と見落としがちなのが『素振り』による事故です。過去に私自身、プレーヤーがバックスイングしたクラブがキャディーのアゴを直撃し、骨を砕くという大ケガが発生した場面に遭遇したことがあります。自分の番を待つ間の何気ない素振りでも、周囲の安全を絶対に確認しなければなりません」
「身を守る側としては、隣のホールのティーショットが飛来する可能性のあるエリアでは、カートの屋根の下で待機し、いつボールが飛んできてもおかしくないという注意力を持って行動することも重要です」
「いずれにせよ、『自分は大丈夫』『保険に入っているから』という考えは通用しません。経験年数に関わらず、打つ人の前に出ない、危険を感じたら即座に回避行動を取る。この基本の防御策こそが、ゴルフを安全に楽しむために重要なことなのです」
ゴルフ場での打球事故は、当事者間での申告の有無に左右されるため、公式な統計データが表に出ることはないものの身近に潜んでいます。加害者にならないための「フォア!」の発声や、被害を避けるためのカート内待機など、常に最悪の事態を想定した「自己防衛」の意識を持つことが、楽しいプレーを続けるための最低限の条件といえるでしょう。
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