ビギナーはロストボールでまったく問題なし
ゴルフショップへボールを買いに行くと、新品のボールはそれなりの価格で販売されているのに対して、ロストボールはとてもお買い得に見えます。

「ビギナーはボールをたくさんなくすから、ゴルフ場に行くときは少なくとも1ダースはボールを持っていったほうがいいよ」とアドバイスを受けましたが、新品のボールは1ダースで6000円以上する商品もあります。そんな価格のボールは高くて買えません。
ロストボールであれば、1ダース1000円前後で同じブランドを揃えた商品や、ブランドがバラバラだと2ダース1000円前後の商品もあります。最初はロストボールでいいのでしょうか?
結論から言うと、ロストボールでまったく問題ありません。
ゴルフショップで販売されているのは、ニーズがあるからです。ビギナーのうちはボールの質よりも量を確保することのほうが大事ですから、安心してロストボールを購入してください。
同じブランドを揃えたロストボールとバラバラのロストボールのどちらがいいかは一長一短です。
ブランドがバラバラのほうが安く購入できますが、ゴルフ場でラウンドしている間に自分のボールか他人のボールか分からなくなる可能性があります。
ブランドを揃えたロストボールであれば、手持ちのものと比較することで自分のボールであることが判断しやすくなります。
上達を目指すなら使用ボールを決めたほうがいい
ただし、上達を目指すのであれば近い将来、使用ボールを特定のブランドに決めたほうがいいです。プロゴルファーや上級者はほぼ100パーセント、使用ボールのブランドを決めています。

その理由は、飛距離性能やスピン性能が異なるボールを使っていると、ショットの距離感がコントロールできないからです。「使用ボールをなるべく早めに決めるのが上達への近道」だという上級者もいます。
一方で、平均スコア90台でラウンドするベテランプレーヤーでも、「ボールの違いがよく分からない」と正直に告白するゴルファーもいます。
大ざっぱな印象として、108(ダブルボギーペース)を目指すゴルファーはロストボールでOK、90(ボギーペース)を目指すゴルファーは新品ボールを使用するもののブランドにはこだわっていない、72(パープレー)を目指すゴルファーは新品ボールでブランドにもこだわっているという感じです。
ですから、最初のうちはロストボールを購入していろんなブランドのボールを打ってみて、飛距離性能やスピン性能の違いが分かるようになるのが上達の第一歩になります。
でも、ドライバーショットが飛んだり、ウェッジショットでスピンがかかったりするのは、ボールの性能だけでなくフェースの芯に当たったかどうかのほうが影響します。
そう考えると、ボールが「飛んだ」「止まった」という結果よりも、ボールの固さの違いが分かることのほうが大事です。
ボールを打った瞬間にしっかり潰れたのか、あまり潰れなかったのかの違いが分かり、どちらの打感が好みなのかを自分なりに判断できるようになれば、ボール選びの次のステップに進みます。
自分の好みのボールが見つかり、そのボールが新品で販売されているのであれば、それを使うのが最もスタンダードな選択です。
ただ一点、注意が必要なのは、ロストボールとして販売されているのは低価格帯ボールと中価格帯ボールがほとんどで、高価格帯ボールは含まれていないことです。
ボールの違いが分かるようになってきたのであれば、さらなる性能を求めて高価格帯ボールの世界に足を踏み入れるタイミングかもしれません。
1ダース1000円前後のロストボールから1スリーブ1500~1700円前後と価格は上がりますが、プロと上級者は例外なく高価格帯ボールを使っています。自分のスコアメークにとって費用対効果に見合うかどうか試してみても面白いと思います。