打ち直しに戻る時間はない!? ボールを見失ったらビギナーはどうすればいい? | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

打ち直しに戻る時間はない!? ボールを見失ったらビギナーはどうすればいい?

プレーファストの観点から、現在は3分までになっているボールの捜索。見つからなかった場合、本来は打ち直しに戻るべきだが、ビギナーやエンジョイゴルファーはそうもいかない。そこで、球がなくなった場合には、どんな対応が現実的なのだろうか?

本来は直前のストロークを行った場所から1罰打を加えてプレー

 冬は他の季節と比べて太陽の位置が低くなりますから、ボールの行方が見えづらくなります。特に逆光のホールではボールがまったく見えなくなることがあります。

 ショットの感触でおおよその飛距離と方向性は想像できますが、あのあたりにあるだろうと思った場所で見つからないと、紛失の可能性が高くなります。

エンジョイゴルフでの紛失球は処置に困る場合が多い 写真:unsplash

 プレーヤーが球を捜し始めてから3分以内に見つけることができなければ、その球は紛失となります。以前は球を捜す時間は5分以内でしたが、プレーファストの観点から捜索時間が短縮されました。

 球が紛失した場合、プレーヤーは1打の罰を加え、直前のストロークを行った位置から別の球をプレーすることによってストロークと距離の救済を受けなければなりません。

 つまり、ティーショットが紛失したらティーイングエリアまで戻って打ち直し、2打目以降が紛失したら元の位置から打ち直すのが正式なルールです。

エンジョイゴルフにおける紛失球の扱いはさまざま

 ただ、実際にゴルフ場でプレーしていると、球を紛失したからといって直前のストロークを行った位置から別の球をプレーするのは現実的ではありません。

プレーイング4のティを活用するのもエンジョイラウンドではあり 写真:AC

 最近はゴルフ場が混んでいますから、後ろの組がすでにティーイングエリアで待っているケースが多いでしょう。そこで2019年から次のようなローカルルールが設定できるようになりました。

「元の球がコース上に止まったと推定される地点を球の基点(A点)にして、球の基点に最も近く、ホールに近づかないフェアウェイの地点がフェアウェイの基点(B点)となり、A点とB点を基準にした救済エリアに球をドロップし、2罰打でプレーする」(ローカルルールひな型E-5図1:見つからない球)。

 しかしながら、このローカルルールはゴルファーの間ではあまり浸透していません。なぜならば、次のような但し書きがあるからです。

「ゴルファーがカジュアルラウンドや仲間内のコンペでプレーする一般的なプレーに適しています。高い技量を持つプレーヤーに限定された競技会(つまり、プロフェッショナルやエリートアマチュアの競技会)には妥当ではありません」

 ゴルフのルールに関心があるのは高い技量を持つプレーヤーであり、カジュアルラウンドや仲間内のコンペでプレーする一般的なプレーヤーはゴルフ規則なんて読んだことがない人がほとんどです。

 そして高い技量を持つプレーヤーにとって妥当ではないローカルルールは、その人たちにとって覚える必要がないですから、あまり知られていないわけです。

 一方、カジュアルラウンドや仲間内のコンペでプレーする一般的なプレーヤーは、このローカルルールが制定される以前から紛失球に対して独自のルールを決めているケースが見受けられます。

 最もよく聞くのは、紛失したと思われる場所に無罰でドロップです。これは本来のルールと比べるとかなり甘いですが、以下のルールを根拠にしていると思われます。

「プレーヤーは自分の球が見つからない場合、または球が次の状態となっていることが『分かっている、または事実上確実』な場合に適用する規則に基づいて別の球に取り替えることができる」

「球がコース上に止まり、外的影響が動かした、または別のプレーヤーが誤球としてプレーした」

「外的影響が動かした」とは、たとえばカラスがボールをくわえて飛び去ったのを目撃したようなケースです。「別のプレーヤーが誤球としてプレーした」は、隣のホールから入ってきた別のプレーヤーが誤球としてプレーしたのを目撃したようなケースです。

 本来は「事実上確実」でなければならないのですが、日本のゴルフ場は隣のホールから別のプレーヤーが入ってくることがけっこうありますから、誰かが誤球したと推定して無罰にしているのでしょう。

 また、ボールが見つからなかった場合は特設ティーから4打目でプレーするという独自ルールを設定していることもあります。こちらのほうが本来のルールに近いかもしれません。

 こういった独自ルールは仲間内で同意が取れているのであれば何の問題もありません。ただ、正式なルールではないということは認識しておいたほうがよさそうです。

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