トップシーズンなのに憂鬱な「花粉症ゴルファー」に送る【快適プレー6つのポイント】 | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

トップシーズンなのに憂鬱な「花粉症ゴルファー」に送る【快適プレー6つのポイント】

いよいよゴルフのトップシーズン!春風の中、気持ちよくプレーを楽しめます……とばかり言っていられないのが花粉症で苦しむゴルファーたち。そんな方々に少しでも快適にプレーできるゴルフの日の過ごし方を提案します。

プレー前、プレー中、プレー後に分けて対策を

 2月から飛び始めたスギ花粉の飛散がピークを迎えています。東京都福祉保健課の発表によると、今年の飛散量は昨年の1.5倍。花粉症のゴルファーにとっては今が最もつらい時期ですよね。「花粉症がひどいから3月、4月はゴルフをしない」と決めている方もいるかもしれません。

1999年の全英オープンで、鼻にティッシュを詰めるという荒業で花粉症を乗り切ったスウェーデンの名手、イェスパー・パーネビク 写真:Getty Images

 しかし、せっかくのゴルフシーズンをあきらめるのはもったいない。プレー前、プレー中、プレー後に分けて対策を用意し、複合的に取り入れることによって、ゴルフに行っても花粉症の症状がドーンと出るのを抑えられるからです。長年花粉症に悩まされている方はすでに行なっている方法もあるかもしれませんが、楽にラウンドするための対策をいま一度、確認しておきましょう。

 さっそくですが、花粉症のゴルファーにオススメの対策は次の6つです。

【プレー前】
1.「ウェザーニュース花粉Ch.」で最新の飛散予報をチェックする

2.市販薬を飲む時間をコントロールする

【プレー中】
3.キャップ、花粉症用メガネ、マスクの3点セットを着用する

4.毛織物は避け、ウィンドブレーカーを着る

【プレー後】
5.ゴルフ場で入浴し、着替える

6.車に乗る前と玄関前で服を払う

 プレー後にも対策を行なうのは、ラウンドは快適にできたとしても「それで終わり」にしてしまうと、自宅に帰ったあとの夜や翌朝になって花粉症が悪化することが多いからです。ゴルフ場で付着した花粉症を家に持ち帰らないよう、最後まで油断は禁物です。

 では、一つずつ詳しく説明していきましょう。

1.最新の飛散予報をチェックする

 ウェザーニュースには、今日から1週間の天気と花粉の飛散予想が掲載されていますので、飛散の少ない日を見てプレー予約の参考にできます。例えば、行きたいゴルフ場がある「◯◯県◯◯市」を検索すると、週間天気のページがあります。そこには各日、花粉が「非常に多い」「多い」「少ない」のうちどれかの表示がありますので、当然プレーには「少ない」表示の日を選びます。

 プレーしたい日が「非常に多い」表示なら、他の地域のゴルフ場をあたってもいいと思います。

 また、風がないほど花粉の飛散も少なくなることを念頭において、32時間先までですが風速予想も出ていますので見ておきましょう。ただし、あくまでも予報ですので参考程度にとどめてください。

2.市販薬を飲む時間をコントロールする

 市販薬は、大きく分けると1日1回服用するものと1日に2回服用するもの、眠気が出るものと出ないものがあります。車の運転などを考慮したり薬剤師に相談したりして選び、ゴルフの4~5日前から服用して事前に効き方を確認しておくことが大切です。

 そのうえで、市販薬は一般的に、飲んで2~3時間後くらいから効果が出ると言われますので、例えばスタート時間が9時の場合、1日2回飲む薬は当日の朝6時ごろに飲んでおくのがベターと言えそうです。1日1回の薬は効き目が長いので、前夜に飲んでおけば起床後のモーニングアタック(朝、起きぬけにひどい症状が出ること)も防げるでしょう。

 通院している方は、医師の指示にしたがって薬を服用してください。

3.キャップ、花粉症用メガネ、マスクの3点セットを着用

 キャップ、メガネ、マスクは花粉を避ける3大グッズ。特に花粉は髪の毛にからみつきやすいので、キャップをかぶることはマストと言えます。東京都福祉保健局ホームページ内の東京都アレルギー情報navi.によれば、キャップはつばつきの深めのものが効果的です。

 目のかゆみに悩まされている方は、普通のメガネではなく、レンズと顔の隙間から花粉が入りにくいゴーグルタイプの花粉症用メガネを使うことで効果を期待できます。

 また、マスクは装着を丁寧に行なうことがポイント。誰でも不織布マスクのワイヤーを鼻の高さに合わせて曲げると思いますが、それで終わりにせず、マスクの上から小鼻のところを押さえ、もう一方の手でワイヤーを頬に沿わせるように押さえて紐を耳にかけるのです。反対側もそうして、頬にフィットさせることによって花粉の侵入を防ぎましょう。

 また、飲んだり食べたりするにはマスクを外さなければなりませんが、その時間はできるだけ短いに越したことはありません。水を飲む回数を減らすような必要はありませんが、クラブハウス内のレストランであっても昼食は手早く、短い時間で済ませるほうがいいでしょう。

4.毛織物は避け、ウィンドブレーカーを着る

 手で払うと花粉が落ちるような、表面がつるつるしたナイロン素材等のウインドブレーカーやジャンパーなどのウエアがオススメです。毛織物や綿素材のウエアには花粉が付着しやすく、繊維の間にまで入り込みやすいからです。

 綿素材や毛織物になりがちなキャップやスラックスを着用した時は、クラブハウスに入るたびシューズの汚れをとるエアガンを使って花粉を吹き飛ばすと良いでしょう。

5.ゴルフ場で入浴し、着替える

 プレー後は必ずゴルフ場で入浴しましょう。髪と体についた花粉を流すのが目的ですから、シャワーでもお風呂でも構いません。しっかりお湯で流すよう心がけてください。

 女性ゴルファーの中には、「髪を洗うと乾かすのに時間がかかるから」「顔を洗うとメイクをし直すのに時間がかかるから」といった理由で、洗髪や洗顔を帰宅後にする方がいます。しかし、これは花粉症にとっては症状を悪化させやすいNG行動です。

 先ほども言いましたが、髪には花粉が絡みつき、顔も、マスクの間から入り込んだ花粉やマスクで覆われていなかったところに付着した花粉でいっぱいです。たとえ石鹸やシャンプーを使わなくても、必ずお湯で流しましょう。

 また、プレー中に着ていたものは、脱いだらすぐビニール袋に入れておきます。家から持って行った服にすべて着替えることです。かさばるからといってプレー中に着ていたジャンパーを着て帰ったところ、車の中でくしゃみ、鼻水が止まらなくなったという方も多いので気をつけてましょう。

6.車に乗る前と玄関前で服を払う

 せっかく入浴と着替えをしても、駐車場へ車を取りに行ったり、荷物を車に詰め込んだりしている間にも花粉は付着します。そのまま車に乗れば、花粉を車で持ち帰ることになりますから、必ず服についた花粉を払ってから車に乗りましょう。

 両肩、両腕、胸からお腹、手が届く範囲の背中、腰、モモ、ヒザ下へと、上から下へ服をはたいていきます。途中サービスエリアに立ち寄ったら、車に乗る前にまた花粉を落とします。さらに家に着いた時も、玄関前で服についた花粉をしっかりはたいてからドアを開けるようにすることです。

 以上がゴルファーにオススメの花粉症対策6ポイントです。まだ実行していないことがあれば、ぜひ取り入れてみてください。

「いちいち面倒だなあ。もう少しで花粉の時期も終わるから、ゴルフを我慢すればいいや」と、諦めムードの方もいるかもしれませんが、スギ花粉が4月いっぱいで落ち着いたあとも、ヒノキの花粉(3月中旬から5月中旬頃まで)、イネ科のカモガヤの花粉(5月から7月中旬頃まで)が入れ替わりたち替わり飛散します。複数のアレルギーを持っている方も少なくなく、しばらくつらい時期は続きそうなのです。

 新しい情報をアップデートたり対策を取り入れたりしながらこの時期を乗り切ると同時に、春のゴルフを快適に楽しめるといいですね。

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