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- 硬すぎても柔らかすぎてもNG! グリーンの硬さはどうやって調節しているの?
硬ければボールを止めづらくなり、柔らかいほうが止めやすくなるグリーン。ところで、グリーンの硬さはどのように調節しているのだろうか?
砂の量、有機物の量、水分量で決まる
ゴルフ場のグリーンは硬いと難易度が上がり、柔らかいと難易度が下がります。
グリーンの硬さを表す指標はコンパクションです。マスター室前に「本日のグリーンコンディション」という項目があり、「スティンプメーター9フィート」「コンパクション22ミリ」などと掲示されています。コンパクションの数字が大きいほどグリーンが硬くなります。
グリーンの硬さは何によって決まり、どのように調整するのでしょうか。コース管理の専門家に話を聞いてみました。
「グリーンの硬さは表面に生えている芝の状態よりも、地面の下の状態が影響します」
「日本のグリーンのほとんどはサンドグリーンですから、地面の下には砂の粒と有機物しかありません。有機物というのは生きた芝の根と、死んだ芝の根と、グリーンを刈るときに回収しきれなかった芝の細かい刈りカスです」
「砂の粒の割合が多いと硬くなります。有機物の割合が多いと柔らかくなります。また、水分量が少ないと硬くなり、水分量が多いと柔らかくなります」
「何にたとえたら分かりやすいか考えたところ、高野豆腐みたいなイメージです。水分がないとカチカチになり、水分を含むと柔らかくなります」
「ですから、ただ単にグリーンを硬くしたいのであれば、砂をどんどん入れて水分を減らし、ローラーで転圧をかければ硬くなります」
しかしながら、そのような方法で硬くしたグリーンには弊害があると言います。
「そういうグリーンはスピンが効いたショットでも止まらないんですよ。プロゴルファーがいいショットを打っても止まりませんから、フェアウェイから打ってもラフから打っても一緒です。グリーンの手前に落として寄せワン勝負みたいな試合展開になります」
一方で、グリーンが柔らかいと、どんなボールでも止まってしまいます。
「こちらはフェアウェイから打ってもラフから打ってもボールが止まりますから、ティーショットを飛ばした者勝ちみたいな試合展開になります。いずれも腕を競い合うのにフェアなグリーンではありません」
生きた芝の根が地面の下に密集して硬くなるのが理想的なグリーン
では、スピンが効いたショットは止まり、スピンが効いていないショットは止まらないフェアなグリーンはどうやったら作れるのでしょうか。
「大事なのは生きた芝の根の数です。グリーンの芝は、まだ寒い1月後半くらいから地面の下で新しい根を出します。それが4月からゴールデンウイークくらいまでの間に一気に発達します」
「新しい根がたくさん出てくると、地面の下で押しくらまんじゅうをしているような状態になります。そうなると乾燥や固結ではなく芝の根の粘りで硬さが出るので、スピンコントロールされたショットじゃないと止まらないグリーンになります」
「そういうコンディションのグリーンであれば、ティーショットもラフではなくフェアウェイに置かなければなりません。そうすると選手もコースマネジメントを考えます」
「いいショットが報われるのであれば、ノッている選手がグイグイ攻めて面白い試合展開になり、スーパーショットが飛び出して感動的なシーンが生まれる可能性が高くなると思います」
トーナメント中継を見ていると、実況アナがほめ言葉のように「コンクリートのように硬いグリーン」などと言ったりすることがあるが、グリーンは硬ければ硬いほどいいわけではない。
いいショットだけを受け止めて悪いショットをはじき出す“フェアな硬さ”が理想的とのこと。
アマチュアゴルファーがそのようなグリーンでプレーする機会はあまりないでしょうが、カップの位置に対してどんな角度からショットを打てばボールが止まるかを考えることがコースマネジメントの第一歩になるのかもしれません。
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