「明らかに遅くない!?」掲示してあるグリーンスピードってどれぐらい正確なの?

マスター室前などに掲示してある「本日のグリーンコンディション」。最近では速さを示すスティンプメーターの数値だけでなく、硬さを表すコンパクションを掲示しているゴルフ場も多い。ところが実際にラウンドすると、その数字と感覚が違うことも多い。

トーナメント競技では正確だが一般営業ではバラツキが出てしまう

 ゴルフ場に行くとマスター室前に「本日のグリーンコンディション」という項目があり、スティンプメーター10フィート、コンパクション22ミリといった具合にグリーンの状態が掲示されていることがあります。

 スティンプメーターはグリーンの速さを表す指標です。一般営業のゴルフ場ですと9フィートから10フィートの間になるように設定されていることが多いです。9フィート以下だと遅く感じ、10フィート以上だと速く感じます。

スタート前にはチェックしておきたいグリーンコンディション。しかし、実際のスピードとはズレていることも

 コンパクションはグリーンの硬さを表す指標です。一般営業のゴルフ場ですと20ミリから22ミリの間になるように設定されていることが多いです。

 ただ、アマチュアゴルファーはグリーンの硬さにはそれほど関心がありません。なぜならばスピンの効いたショットでボールをグリーンに止める意識よりも、バンカーや池などに入らないようにグリーンに乗せる方向性を重視しているからです。

 一方で、グリーンの速さはパットの距離感に影響するので大いに関心があります。でも、ベテランゴルファーの中には「今日は10フィートの割には遅いな」とか、「9フィートの割には速いな」という言い方をする人もいます。

 マスター室前に掲示されたグリーンの速さと実際のグリーンの速さが違うことはあるのでしょうか。コース管理の専門家に聞いてみました。

「まず、スティンプメーターの表示は一般営業とトーナメント競技では全然違います。競技の際は肥料管理や刈り込み管理によって芝の伸びを抑え、各ホールの均一性を出します。そして、すべてのグリーンを刈り終わってから競技委員が18ホールの転がり具合をチェックして平均値を取りますから、正確な数値が出ます」

「一般営業の際はすべてのグリーンを刈り終わってから転がり具合をチェックすることはできません。トップスタートが7時だとすると、6時ごろからグリーン刈りを始めますが、6時30分ごろにはマスター室前に掲示しなければなりません。その時点で刈り終わっているのは2~3ホールですから、平均値を取っても18ホールすべてが同じ速さということにはなりません」

グリーンキーパーが速さを“盛っている”ケースもある?

 また、コース管理状態や計測するホール数の違いだけでなく、次の3つの理由でマスター室前に掲示されたグリーンの速さと実際のグリーンの速さが異なる可能性があると言います。

「1つ目はグリーンキーパーが見栄を張って、実際の数値よりも速く掲示しているケースです。グリーンが遅いとお客様はいい印象を持ちませんから、“盛っている”グリーンキーパーもいると思います」

「2つ目はグリーンごとの差が大きいと、掲示よりも速いとか遅いという誤差が出ます。グリーンは日当たりがよかったり悪かったり、水はけがよかったり悪かったり、ロケーションによって環境が変わりますから芝の伸びをコントロールするのは難しいです」

「3つ目は時間差です。トップスタートのお客様でもホールアウトするのは5時間後とか6時間後ですから、その間に芝が伸びます。芝がどんどん伸びるグリーンだったら、午前と午後で速さの違いを感じると思います」

「最終組でプレーされるお客様は、スタートの時点でグリーンの速さを計測した時刻から3~4時間が経過していますから、もっと遅く感じるでしょうね」

 グリーンの芝生は人間の都合で短く刈り込まれているだけで、本来は太陽の光をたくさん浴びてどんどん成長したい生き物です。

 その上でプレーさせてもらっているわけですから、どのグリーンも同じように転がることを求めるのではなく、グリーンごとの違いを味わいながら楽しみたいものです。

見たことある? スティンプメーターの実物と測り方

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