「わざとパットを外す」「あえてスコアを落とす」“接待ゴルフ”ってリアルに存在するの? | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

「わざとパットを外す」「あえてスコアを落とす」“接待ゴルフ”ってリアルに存在するの?

日本独自の文化と言われることもある「接待ゴルフ」。あえてスコアを落としたりするようなことは、本当に存在するのでしょうか?

漫画などで描かれる「接待ゴルフ」は誇張されすぎ?

 社会人におけるゴルフは単なるスポーツである以外に、先輩や上司、あるいは取引先とのコミュニケーションツールという側面もあります。ゴルフのそうした側面を突き詰めた結果「接待ゴルフ」という日本独特の文化が登場したと言われています。

接待も社会人の大事なスキル?(写真はイメージ) 写真:AC
接待も社会人の大事なスキル?(写真はイメージ) 写真:AC

 基本的には、ゴルフは個人競技であるものの、複数人で同時にプレーするものでもあることから、同伴競技者への配慮は常に欠かせません。しかし、漫画などに登場する「接待ゴルフ」には、常識的な意味での配慮を大きく超えた、誇張された様子を見ることができます。

 例えば、サラリーマン漫画の金字塔とも言える「島耕作」シリーズの一つ「ヤング島耕作 主任編」には、当時20代後半の島耕作が、上司とともに重要な取引先とのゴルフに臨む場面があります。

 ゴルフ前日、2人は役員に呼ばれ「自分たちの立ち位置をちゃんとわきまえてプレーしろよ」と伝えられます。その言葉通り、島耕作とその上司はあえて自分たちの実力を出さずに、ゲストの接待に専念します。

 例えば、鮮やかにグリーンへと乗せた島耕作に対し、上司は「あのパットは外せよ」と指示を出します。島耕作も当然のように「分かりました」と返答し、ギリギリのところでパットを外します。ちなみに、上司も華麗にパットを外します。

 さらに、社内では厳格なイメージで通している上司が「いよォ ナイスショット」と声を上げたり、クラブハウスで異常に明るく振る舞ったりと、普段とは異なるキャラクターを終始演じるのです。

 そんな上司の姿を見て、若き島耕作は「サラリーマンとして見習わなければならないと思うのだが…なかなか難しい」と煩悶(はんもん)します。

 さらに、国民的ギャグ漫画として知られる「こちら葛飾区亀有公園前派出所」でも、「接待ゴルフ」を題材にしたネタがたびたび登場します。

 その中には「ゲストの朝の第1打は、調子が出ないからあえて違う方向を見ておく」「絶えずゲストの1ヤード手前に打つ」「ラウンド終了後には赤坂の焼き肉店と銀座のクラブを予約しておく」などといった「テクニック(?)」が多く紹介されています。

 もちろん、これらは大きく誇張されたものではありますが、「接待ゴルフ」にはこうしたイメージがあるのも事実でしょう。

 また、「接待ゴルフ」という言葉に明確な定義があるわけではありませんが、前述の漫画の例を見ると「あえてスコアを落とす」というのは「接待ゴルフ」の一つの例と言えそうです。

最近は「逆接待ゴルフ」が主流?

 では、実際にそういうゴルフを行うことはあるのでしょうか?

 ある30代の会社役員は、自らの経験をもとに次のように話します。

「私は、主に仕事関係の方と月に2~3回ほどゴルフに行きます。こちらから誘うこともあれば、お誘いいただくこともあるため、広い意味では接待する側もされる側も経験していることになります」

「ただ、どんな立場の方とゴルフに行っても『あえて外す』というようなことはしたことがありません。というより、そうしたことを考えたことすらありません。もちろん、常に自分のスコアだけを優先しているわけではありませんが、いい加減なプレーをして相手を喜ばそうとは思いません」

「とはいえ、これは私がITベンチャー界隈(かいわい)の人間だからかもしれません。ITベンチャーの多くは、目上の人でも過度にへりくだったりすることがあまりないため、いわゆる『接待ゴルフ』にはなりづらいのではないでしょうか」

 一方で、現代の「接待ゴルフ」について、次のような話もあります。

「むしろ、興味を持ってゴルフに参加してくれた若手の人が『もうゴルフはやりたくない』と思わないように、できるだけ初心者に合わせて、あえてラウンドのペースを落としたり、あるいはクルマで自宅や最寄りの駅まで送り迎えをするようにしています。やはり、仲間が多いほうが楽しいですから」

 このように考えると「接待ゴルフ」とは、必ずしも部下が上司のために行うものではなく、現代では上司が部下に対して行うケースも増えているのかもしれません。

 誇張して描かれることの多い「接待ゴルフ」ですが、その本質は「相手が気持ちよくプレーできること」にあります。「あえてスコアを落とす」ことの是非はともかく、相手のことを考えてプレーするという考え方自体は大切にしておきたいものです。

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