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- 人間関係の分かれ目は“ギブ”するか“テイク”するか 人脈が広がるorゴルフ仲間を失うポイントとは?
ゴルフの腕前だけではなく、ゴルフを社交として活用したいゴルファーのためのコミュニケーションスキルを、ベストスコア81の銀座のママ・かずこが伝授いたします。
人脈を囲い込もうとする人は人脈が広がらない!?
最近ちらほら耳にするようになった「ギバー」と「テイカー」という言葉。
簡単に言うと、「ギバー(Giver)」は見返りを期待せずに「与える人」、「テイカー(Taker)」は自分の利益を優先する「受け取る人」、「奪う人」のことで、これはゴルフシーンにも表れます。
例えば、ゴルフに行くことになり、お互いの友人ないし知人を誘い合おうと提案すると、快諾し、全員にとって楽しい時間と出会いにつながる人を連れてこられるのがギバー。
「連れてくる人はいない」と言って、相手の人脈ばかりに期待するのがテイカー。私の周りでも、「誰もいないなあ」という人に限って、私の人脈をテイク。ちゃっかり仕事に結び付けてたりして、寂しい気持ちになるわ。
グリーン周りのテイカー&ギバー
プレー中にも事例はいろいろ。
よくいるのが、まだ全員がホールアウトしていないのに、カップインしたらさっさとカートに歩いていっちゃうテイカーな人。ガチで自分のプレーに没頭しがちな、中途半端にうまい人に多いように感じるんだけど、とても残念な気持ちになるわ。
こういう人は、後続組が待っているからと、ホールアウト後急いで走っても、一人悠々と歩いていたりするのよね。
うまい人でもギバーは違う。
セルフプレーだったら全員分のパターを持って行ってあげるとか、すでについている他人のピッチマークを直すとか。
先にホールアウトしたらグリーン周りに置いてある人のクラブを拾ってあげるのも当然。特に下手な人が同組にいたらなおさらのこと。バタバタ慌ててクラブを忘れないよう、さりげなくアテンションをギブしてあげる人は素敵です。
クラブ忘れってイヤですよね。電話したり、届けてもらったり、その間クラブがないと本来のプレーができないわけだし、なんとなく場の空気もおかしくなるし。
余裕があるからこそ、ヘタな人に労力をギブできる。そんなうまい人に魅力を感じます。
ボール探し、あきらめきれないテイカーな人
同伴者のボール探しの場面にも表れます。
ギバーは自分のボールが打ちやすい場所にあるのなら、真っ先にボールを探しに行ける人。
3分という時間内に、一生懸命集中して探してあげて、それでも見つからなかったなら、見失った人だって「もういいです。ロストにします」と、決断しやすくなるじゃない。
ただし、ここでポイントなのは、義務で探していると思わせないこと。見失った人に気をつかわせないよう常に笑顔でいること。本気で探してくれてるなって感じる人は、本気で素敵だと思ってしまいます。
しかたなく探しているように見受けられる人はたくさんいるし、なんなら絶対に探さない人もいるけれど、そういう人に限って自分の時は3分たっても諦めずにグズグズ。「この辺だったのになぁ」「失くなるボールじゃないのに」とブツブツつぶやき、中にはキャディーさんに「ちゃんと見ててよ」って文句言う人もいて、ホントに悲しくなるわ。
ボールはみんなで見るもの。それはゴルフのマナーです。
余談ですが、ボールを探しに行ってなかなか帰ってこないな、と思うとロストボールを3つも4つも持ってきて「ラッキー! しかもいいボール」なんて人も結構いますよね(笑)。ちょっと残念~って思っちゃいます。
自分から「OKでいい?」それ、楽しいですか?
ちなみに、私が最もがっかりするテイカーは、パッティングで自分から「これOKでいい?」という人(笑)。
本来はカップインするのがルールだし、プロだってOKの距離を外すことがあるくらいパッティングって大事なわけです。
周りが言うのはいいんです。でも自ら放棄して、それでスコアがいくつかよくなったからって何が面白いんですか? と、激しく思ってしまいます。
ビギナーがギバーになるには…
最後に、余裕がなくてどうしてもギバーになることか難しいビギナーが、テイカーにはならずにまた誘ってもらえるゴルファーになるためのアドバイスを。
私のお店には、プロからビギナーまで幅広いゴルファーがおみえになり、そのうち何名かはコースデビューまでお世話をさせていただきましたが、その際、必ずアドバイスしていることでもあります。
・はじめのうちはできるだけキャディーさんをつける。
・キャディさんにはあらかじめ「お世話になります」とチップを渡す。
・同伴者にはボール1スリーブなど、何かお礼を渡す。
・とにかく走る。人より何倍も打つビギナーは、待たせたくなくても待たせてしまうもの。せめて少しでも待たせないよう気をつかっている気持ちを表現すること。
下手なくせに気づかいもできない人に、次のお誘いはありません。
「お世話になりました、また誘ってください」なんて、言葉だけで取り繕っても「もう絶対誘わない」と、思われるのがオチなのです。
ゴルフは長い道のり。ビギナーなりに気をつかう訓練をしていると、うまくなったとき素敵なギバーになれると思いますよ。
かずこママ(Kazuquo)プロフィール
東京・銀座で10年。ゴルフ歴も10年目に突入! 老若男女、プロアマ問わずゴルファーも多く通う会員制バー「銀座Room」のママとして、カウンター越しに日本社会で頑張る皆様のお側に寄り添っております。企業の社内コミュニケーション研修などもしております。ベストスコアは81。著書『僕と母さんの餃子狂詩曲』(集英社クリエイティブ)発売中。インスタグラム「かずこママの愛の翻訳」@kazuquomama
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