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- ポテトチップ?砲台!? グリーンの特徴はいろいろあるがどうやって攻略すれば良いの
ゴルフコースのグリーンにはさまざまな形状が存在し、それらの特徴を表現した名称もあります。対処法と合わせて、レッスンプロの三浦辰施氏に解説してもらいました。
グリーンの形状によって攻略法は大きく異なる
「グリーン」とはコースの中でもっとも芝が短く刈られている区域であり、カップが設置されています。これは最も簡単な説明ですが、実際には「グリーン」と一口に言ってもさまざまな形状が存在しており、各々に呼び名や攻略法が存在します。今回は、それらの呼び名と攻略法について、レッスンプロの三浦辰施氏にお話を伺いました。
日本のコースに多い「受けグリーン」
受けグリーンとは、全体的に手前側が低く奥側が高い構造になっているグリーンを指します。日本のコースでは、この受けグリーンが一般的となっています。
対処法としては「受けグリーンは、手前から奥に登っているのでオーバーは禁物です。また、ボールが止まりやすいので、ショートアイアンであればピンを果敢に攻めても問題ありません。しかし、長いクラブを持って受けグリーンを狙う場合は、オーバーしないように注意する必要があります」と、三浦氏は教えてくれました。
1つずつが小さい「2グリーン」
日本のゴルフ場の特徴として、メイングリーンとサブグリーンの2グリーン(ダブルグリーン)となっているコースが見られます。これは、日本を代表するゴルフ場設計家の井上誠一氏が、日本の気候風土の中で年間を通じてグリーンのコンディションを維持するために、暖地型の高麗芝と寒冷型のベント芝の、2つのグリーンを設置したことが始まりとされています。つまり、夏は高麗芝、冬はベント芝を使用するという使い分けをおこなうことで、1年中、状態の良い芝でのプレーが可能となることから、昭和からバブル前までのゴルフ場設計の主流となりました。ただ、近年は品種改良やメンテナンス技術の向上により、ベントグリーンを年間通じて維持することが可能になったため、2グリーンから1グリーンに改修したり、2グリーンの両方をベントにするコースが増えています。
2グリーンは、1ホールにグリーンを2つ設置しているため、1つのグリーンが小さいという特徴があります。このグリーンの対処法として三浦氏は、次のように話します。
「ミスショットでグリーンから外れるとしても、2グリーンの間に落ちるようにリスクヘッジをしておくと良いです。たとえば、左のグリーンが本命なのに、右のグリーンのさらに右側にいってしまうとアプローチがかなり大変になります。グリーンをひとつ超えなくてはいけないバンカーショットみたいなのは避けたいですよね。また、グリーンの端に少しのるぐらいなら、2グリーンの中間地点からの方がやりやすいケースもあります」
歴史のあるコースに多い「砲台グリーン」
砲台グリーンとは、フェアウェイよりも一段高くなった位置にあるグリーンを指します。大砲を設置する盛り土のように見えることから、このような呼び方になったとされています。歴史のある古いコースに多いのは、昔はグリーンの水はけを良くするための土木技術が未発達だったため、グリーンを高くすることで高低差によって排水しようとしたからだと言われています。
グリーン面が小さく、オンさせることが難しいうえ、パッティング時に下りで大オーバーなどすると、グリーンからボールがこぼれてしまうことさえあるので、難易度の高いグリーンと言えます。
「砲台グリーンの場合は、一か八かでグリーンを狙うというよりは、あらかじめ刻んでおいて、50~60Yをボールが高く上がるクラブで打ったほうが楽だと思います。中途半端に登っていって、途中で止まってくれれば良いですが、右や左にボールがそれながら落ちると厳しいです。そのため、勝負はしないで刻んでいけば、確実にボギーぐらいはとれるかなという感じです」(三浦氏)
大きなアメリカンタイプの「ポテトチップグリーン」
ポテトチップグリーンは、起伏が激しく、でこぼことうねりがあるグリーンのことを指します。このような起伏を持たせるためには、ある程度広いグリーンでなければなりません。日本特有の2グリーンの場合は、上述のようにグリーン面積が小さく、起伏がつけづらいです。そのため、ポテトチップグリーンがあるのは、1グリーンかつグリーンの面積が大きいアメリカンタイプのコースになります。
「砲台グリーン同様に、グリーン手前まで刻んでいくのがベターだと思います。正直、セルフでプレーしていると、遠くからではどこにマウンドがあるのか分かりません。例えば、コースを熟知しているゴルファーであれば、グリーンを4分割してここら辺に落とそうなど算段が立てられますが、初めてラウンドするゴルファーにそれは無理なので、グリーン手前まで運んで、まずグリーンの形状を理解することが重要です。形状が分かると、『あそこに落とせば2パットでいけそう』など予測できます。また、マウンドがいくつもある複雑なグリーンであれば、アプローチでマウンドを1つ、2つ飛ばすことによって、ラインを読む難易度を下げることができます」(三浦氏)
このように、グリーンには、さまざまな種類が存在します。キャディー付きのラウンドであれば、「ビギナーの人はグリーンに乗せないにいかないほうがここは楽ですよ」「ピンは手前ですけど突っ込んだほうがいいですよ」などアドバイスをくれることもありますが、セルフプレーでは自身の判断が頼りになります。ぜひ、上述の対処法を参考にしてみてください。
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