ティー脇にある“謎の砂山”は何のためか知ってる? 目土の重要性と正しいやり方

「目土をしなければいけないのはなんとなく理解してるけど、面倒だから放置している」というビギナーは一定数いるかもしれません。そもそも、なぜ目土はしなければいけないのでしょうか?

目土をする理由は大きく分けて2つある

 コース上でショットをする際に、手前をダフったり、ナイスショットでもダウンブローに打つ人は芝が削れてしまい、土が露出してしまうことがあります。このような状態を「ディボット跡」と呼び、そのまま放置しておくことはマナー違反にあたります。

目土が切れてきたらここから補充 写真:AC
目土が切れてきたらここから補充 写真:AC

 そのためゴルファーには、ディボット跡に砂を入れて平らにする「目土」をおこなうことが求められています。特にビギナーの場合はスイングが安定していない人が大半なので、ショット時はもちろん、素振りでも芝を削ってしまい、目土をしなければならない機会も多いかもしれません。
 
 しかし、最近はセルフプレーが主流であることから、目土をせずに放置するゴルファーが少なくないようです。なぜ目土をしなければいけないのかが明確に理解できていないため、なんとなく放置してしまっているのかもしれません。

 そもそも、なぜ目土をしなければならないのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングをおこなう飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。

「大前提として、目土をせずにディボット跡をそのまま放置しておくと、後続の組に迷惑がかかります。ディボット跡にボールがはまると打ちづらくなりますし、公平性に欠けてしまいます。当然ながら、ゴルフ場はゴルファー全員で共用するものなので、後続の組が不快に感じる状態で放置しておくのはマナー違反になります」

 さらに、芝を保護するという観点からも、目土は怠ってはならないと話します。

「ディボット跡の修復の仕方は『高麗芝』と『洋芝』で大きく異なります。まず洋芝は種を巻いて発芽することにより芝が生えます。なので洋芝の場合は、とれたターフを拾ってきて元の位置に戻せば活着します。海外や北海道でのトーナメントではよく目にする光景なので、見たことがある人も多いかもしれません」

「一方、高麗芝は根で繁殖をするので、根が伸びていく場所がないと芝生が生えていきません。そのため、削れた部分に砂を追加することで、根が伸びていく住処が作られ、発芽していきます」

 このように、後続の組に迷惑をかけないということはもちろん、削った高麗芝を新たに発芽させていくためにも、目土を行う必要があるというわけです。

 ただし、洋芝であっても目土をしなければいけないケースもあると飯島氏は話します。

「とれたターフを元に戻さず、活着すべき芝がなくなってしまった場合は、種を混ぜた砂を目土します。高麗芝の場合、砂を入れてあげれば発芽しますが、洋芝の場合は前述のように種から発芽するので、種を混ぜた砂を入れてあげると発芽します」

山盛りに砂を入れて、足で軽く踏んで均一に

 目土の正しいやり方としては、まずディボット跡に山盛りに砂を入れて、足で軽く踏んで均一にします。周りの芝より盛り上がった状態になったり、へこんだ状態になったりすると、ショット時に悪影響を及ぼしてしまうので、なるべく平坦になるように軽く踏みならすことが重要です。

 ほとんどのゴルフ場では、カートに目土袋が積まれています。各ホールのティーイングエリアで砂を補充することができるので、砂が少なくなってきた場合には、目土用砂置き場を利用しましょう。

 ちなみにプロゴルファーのレジェンド、アーノルド・パーマー選手の格言に「自分がゴルフ場に来たときよりも、1つ多くのピッチマークを直して帰りなさい」というものがあります。

 今後、ゴルフ場を利用する際には、たとえ自分のつけたディボット跡やピッチマークでなかったとしても、「気づいたら直そう」という気持ちで全ゴルファーがコースを回れば、快適にプレーできるゴルフ場が増えていくことでしょう。

【写真】グリーン上の「ピッチマーク」の直し方も覚えておきましょう

画像ギャラリー

グリーンフォークでボールマーク周辺の芝生を寄せる
グリーンフォークでボールマーク周辺の芝生を寄せる
グリーンフォークでボールマーク周辺の芝生を寄せる
最後はパターヘッドで整地
自分の作ったピッチマークはすぐに修復するのが最低限のマナー 写真:AC
きちんと修復すれば2~3日で元通りのきれいなグリーンになる
目土が切れてきたらここから補充 写真:AC

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