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- ボールが沈んだグリーン周りどう打つ?→最適解はウェッジでコツンと転がす“刃プロ―チ”
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、「全米女子オープン」で6位タイフィニッシュしたキム・ヒョージュ(hyo Joo Kim)です。
“刃プロ―チ”はボールの赤道付近に刃を入れる
7月6~9日の期間、全米女子オープンが開催されました。出場した日本勢は過去最多となる22人。2年ぶりの大会制覇に挑む笹生優花選手や畑岡奈紗選手、渋野日向子選手ら米ツアーメンバーはもちろん、山下美夢有選手や岩井明愛選手、千怜選手ら、国内女子ツアーで活躍する選手たちも多く参戦しました。
国内女子ツアーからの参戦が増えたのは、米女子ツアーメジャー競技のポイントが国内女子ツアーに加算されるようになっていることが理由のひとつです。今大会で2位タイに入った申ジエ選手は、国内女子ツアーのメルセデス・ランキングで420ポイントが加算。国内メジャー優勝が400ポイントですから、それよりも高いポイントを獲得し、メルセデス・ランキング1位の山下選手に70.45ポイント差まで迫っています。
また、現在米女子ツアーに挑戦している日本勢が結果を残していることも、国内女子ツアーからの参戦が増えた理由の一つ。彼女たちの活躍に触発される選手は多いのではないでしょうか。そして、今年の舞台が世界屈指の名コース、ペブルビーチゴルフリンクス(カリフォルニア州)だったことも影響していると思います。
そんな今大会は、アリセン・コープス選手がツアー初優勝をメジャーの大舞台で飾って幕を閉じました。最終日を単独首位で迎えた畑岡選手は、残念ながら悲願達成とはなりませんでしたが、難コースを攻略する姿、特にショートゲームのうまさが光りました。
さて、畑岡選手のアプローチ技術の高さを感じた今大会でしたが、6位タイのキム・ヒョージュ選手のグリーン周りも印象に残っています。この4日間では、ウェッジの刃でコツンと打つシーンが何度か見られました。パターで転がすのではなく、ウェッジの刃を使って転がしたのは、芝の抵抗を減らすため。ボールの右側がラフ、左側が刈り込まれているようなシチュエーションや、ボールが沈んでいるライで有効なアプローチです。
ただし、インパクトが“点”になるため、打点が上下にブレるとイメージ通りに転がりません。ボールの赤道付近に刃を入れる正確性が必要になります。
パターマットで練習するとパッティングにも好影響が
実際のラウンドでこの技を使うのが不安な人は、まずはドリルとして自宅のパターマットなどで練習しておくといいでしょう。アプローチの引き出しが増えるだけでなく、パッティング技術も向上します。
「芯でとらえてパッティングする」というと、左右に打点がブレないようにフェースの真ん中でインパクトしようとする人は多いですよね。ですが、上下の打点ブレにも注意しなければいけません。ウェッジの刃でボールを打つ練習することで、上下の打点ブレが少なくなり、スムーズにボールが転がるようになるはずです。
キム・ヒョージュ(hyo Joo Kim)
1995年生まれ、韓国出身。アマチュア時代は、2011年の世界ジュニアゴルフ選手権(15-17歳の部)で優勝するなど活躍。12年の日本女子ツアー、サントリーレディスオープンでは、当時の史上最年少(16歳332日)となるアマチュア優勝も達成している。プロ転向後は14年に韓国ツアーで賞金女王に輝き、同年にエビアン選手権で米ツアー初勝利をメジャーで挙げた。米ツアー通算5勝
石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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