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- 好相性を裏付けるデータが続々! 米女子メジャー「エビアン選手権」の優勝大本命が古江彩佳である理由
宮里藍(みやざと・あい)の米女子ツアー初優勝の舞台にもなったエビアンリゾートGCで開催される「アムンディ・エビアン選手権」。メジャーに昇格した2013年以降は日本人の優勝者はいないが、常に優勝争いに加わる活躍を見せている。
メジャー昇格前は日本人が3勝を挙げる
7月27日から米女子メジャー第4戦「アムンディ・エビアン選手権」が開催される。10人が出場を予定している日本選手の優勝はあるのか? 過去のデータをひもとけば、日本選手の活躍を後押しするものがたくさんあった。
7月23日時点で出場予定の日本選手は古江彩佳、畑岡奈紗、山下美夢有、笹生優花、岩井千怜、西郷真央、渋野日向子、馬場咲希、勝みなみ、西村優菜の10人。ほかに野村敏京が補欠で出番が回ってくるのを待っている。
エビアン選手権がメジャーに昇格した2013年以降で最も多くの日本選手が出場したのは2022年の7人なので、最多出場人数を更新することは確実だ。
まずは大会の歴史を振り返ってみたい。始まったのは1994年。当時はエビアンマスターズという名称で、欧州女子ツアーのみのトーナメントだった。会場は当初から現在と同じエビアンリゾートGC(フランス)。1997年には小林浩美がプレーオフの末、優勝している。
2000年から米女子ツアーに加わり、2009年には宮里藍が米女子ツアー参戦4年目でうれしい初優勝を飾っている。宮里は2011年に大会2勝目。つまり、メジャーになる前に日本選手が3勝もしているのだ。
また、メジャーに昇格する直前の数年は日本ツアー選手にも多くの出場枠が与えられており、2010年と11年には実に17人もの日本選手が参加。両年ともトップ10に日本選手が3人も入っている。以前から日本選手と非常に親和性の高かった大会なのだ。
メジャー昇格に向けてコースが大改造され、迎えたメジャー元年の2013年には宮里美香が1打差首位で最終ラウンドに挑んだ。結果的には79と崩れてしまったが、コース大改造後も日本選手との相性の良さは変わらないことが証明された。
そして2021年には古江彩佳が4位、昨年は西郷真央が3位とこのところ2年連続で日本選手が優勝争いに加わっている。
しかも昨年は西郷を筆頭に畑岡奈紗と西村優菜が15位、古江が19位の成績を収め、トップ20に日本選手が4人も入っていた。トップ20の国別選手数では5人の韓国が1位で、日本の4人は米国と並んで2番目の人数だった。総出場人数は米国が38人、韓国が20人だったのに対して日本は7人。トップ20に入った確率では日本が57%で米韓を圧倒していた。
直近2年間で25アンダーを記録している古江彩佳
さて、一昨年4位、昨年19位の古江だが、ここ2年の合計スコアは25アンダー(2021年15アンダー、22年10アンダー)になる。過去2年合計で古江よりもいいスコアを記録しているのはリディア・コ(ニュージーランド)の28アンダー、アタヤ・ティティクル(タイ)の27アンダー、ジョージア・ホール(英国)の26アンダーと3人しかいない。2年で25アンダーは、それだけすごいスコアなのだ。日本選手の中でもひときわコースとの相性がいいことは間違いない。
エビアンリゾートGCはタイトで傾斜のあるホールが多い。求められるのは正確なティーショットとさまざまな傾斜から狙いどおりの球を打つ技術。小林浩美や宮里藍を含め歴代優勝者には正確性や小技の巧みさが持ち味の選手が数多く名を連ねている。古江も同じようなタイプだ。
しかも、今年の古江は昨年から一段も二段もレベルアップしている。昨年のエビアン選手権を迎えた時点では米女子ツアー14試合に出場してトップ10はバンクオブホープLPGAマッチプレーの1試合のみ。つまり、ストロークプレーでは1回もトップ10に入ったことがなかった。
それが、今年はここまで同じ14試合に出てトップ10は7試合。これはティティクルと並んでツアー1位の数字である。メジャーに限っても全米女子プロ8位、全米女子オープン6位と2試合連続でトップ10に入っている。
ほかにも、シードなどの目安であるCMEグローブポイントが3位で賞金ランキングも3位、プレーヤーオブザイヤーポイントは5位と軒並み上位。ツアーでもトップレベルの域に達しようとしている。エビアン選手権でのデータと今年のツアーでの実績から考えれば優勝候補の一角と言って差し支えないだろう。
古江だけでなくほかの日本選手も優勝争いに加わって何ら不思議ではない。また、一昨年の古江や昨年の西郷ら初出場でいきなり上位に食い込むケースがしばしばあるのもエビア選手権の特徴だから山下美夢有や岩井千怜も楽しみ。大きな期待を持って開幕を待ちたい。
古江 彩佳(ふるえ・あやか)
2000年5月27日生まれ、兵庫県出身。アマチュア時代の19年に「富士通レディース」でツアー史上7人目のアマチュア優勝を成し遂げてプロ転向。20年にプロ初勝利を飾り、アマチュア時代を合わせ国内ツアー通算8勝。賞金女王争いでは稲見萌寧にあと一歩及ばなかったものの、最優秀選手賞と新人賞に輝いた。昨季から米国女子ツアーに参戦し、トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープンで同ツアー初勝利を遂げた。富士通所属。
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