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- “安定感クイーン”古江彩佳 スクエアインパクトをつくる2つのパッティングドリルとは?
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、昨シーズンの米国女子ツアーポイントランキングで日本勢最上位の10位に入った古江彩佳(ふるえ・あやか)です。
古江彩佳は右手の使い方がうまいプレーヤー
昨シーズンの米女子ツアーCMEグローブポイントランキングの日本勢最上位は、10位の古江彩佳選手でした。22年シーズンに同ツアー初勝利を挙げている古江選手は、23年シーズンは優勝こそありませんでしたが、トップ10フィニッシュ8回と、年間を通して安定した成績を残しました。
古江選手には、穴がないプレーヤーというイメージがあります。昨シーズンのフェアウェイキープ率は84.8パーセントで2位。80パーセント以上という驚異的な数字をマークしました。
また、アイアンショットの安定感も高く、常に7~8割の出力で力まずに打っている印象があります。最終日最終組などのプレッシャーがかかるようなシチュエーションでも、常に一定のテンポでスイングしているのが強さの要因のひとつといえます。
スイングをもう少し深掘りすると、古江選手は右手の使い方がうまいプレーヤーといえます。切り返した時、右ヒジが右ワキに寄り添うように動き、右サイドを一体化してインパクトを迎えています。この形ができると、インパクトの剛性が高くなり、スイングの再現性も高くなります。つまり、質の高いショットを常に打つことができるわけです。
昨シーズンはショートゲームも冴え、勝負所でしっかりと決め切るシーンを何度も見ることができました。そんな古江選手がスタート前の練習グリーンで興味深い2つのパッティングのドリルをしていたことがあるので紹介したいと思います。
「フェース面を管理するのが狙い」の2つのドリル
一つは、ボールの15センチくらい先にティーを刺し、そのティーを狙ってボールを打つ練習。もう一つは2つのボールを並べて置き、同時に打つ練習です。
どちらのドリルにも、フェース面を管理するという狙いがあります。ティを刺すドリルは、真っすぐ打ち出すことができれば、打ったボールはティーに当たって真っすぐ跳ね返ってきます。また、2個のボールを同時に打つドリルは、スクエアフェースでインパクトすれば、2つのボールが同じスピードで同じ方向に転がります。
スタート前の練習グリーンは、タッチを合わせることも大切ですが、フェースの向きが合っているのかをチェックするのも重要です。パットに自信がない人は、古江選手のドリルをしてからティーオフしてみてはいかがでしょうか。
古江 彩佳(ふるえ・あやか)
2000年生まれ、兵庫出身。19年「富士通レディース」でツアー史上7人目のアマ優勝を達成してプロ転向。20年にプロ初勝利を飾り、20-21シーズンはトータル6勝で賞金ランキング2位と躍進した。22年からは米女子ツアーを主戦場にして22年に同ツアー初優勝。同年は国内ツアーでも「富士通レディース」で連覇と大会3勝目を挙げた。日本8勝、米国1勝。富士通所属。
【解説】石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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