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- “最年少&最速”を塗り替えまくった山下美夢有! 24年シーズンに更新が期待される記録は何がある?
2月29日からいよいよ開幕する国内女子ツアー。櫻井心那(さくらい・ここな)や岩井ツインズといった若手の台頭が目立った昨シーズンだったが、年間女王は2年連続で山下美夢有(やました・みゆう)だった。そんな絶対女王の山下が今季更新しそうな記録にはどんなものがあるのか? 調べてみました。
3年連続年間女王なら樋口久子を抜いて最年少記録に!
開幕を来週に控えた国内女子ツアー。2年連続年間女王の山下美夢有が岩井ツインズや櫻井心那ら若手の勢いをどう受け止めるのかが大きな焦点になるだろう。とはいえ、山下自身もまだ22歳の若手。今年は数々の最年少記録樹立が期待される。
まず注目したいのが歴代最年少での3年連続年間女王(2021年までは賞金女王)である。これまで3年以上連続して女王の座に就いているのは樋口久子(1968~76年の9年連続)、ト阿玉(1982~86年の5年連続)、不動裕理(2000~05年の6年連続)の3人だけ。
3年連続時点の年齢は樋口が25歳、トが30歳、不動が26歳である。山下はシーズン終了時点で23歳だから3年連続を達成すれば樋口を抜いての最年少記録となる。
年間女王となった過去2年、山下はともに年間5勝を挙げている。今年も5勝すれば3年連続だ。過去、3年以上連続で5勝以上している選手は樋口(1972~74年の3年連続)、ト阿玉(1982~86年の5年連続)、不動(2003~05年の3年連続)という3年連続年間女王と同じ顔触れの3人しかいない。
この中で最年少での達成者は樋口で28歳である。山下が5勝すればこれまた樋口の記録を塗り替えることになる。
そもそも、2年連続で5勝以上でも既出の樋口、ト阿玉、不動、山下と宮里藍(2004~05年)、イ・ボミ(2015~16年)と計6人しかいない。この中に名を連ねているだけでも山下が過去2年間で成し遂げたことの重みが分かる。ちなみに宮里が2年連続5勝を挙げた時は20歳だった。
通算優勝回数の最年少記録もかかっている。山下は昨年まで11勝をマークしているが、通算8勝目から11勝目まではそれぞれ宮里に続く歴代2位の年少記録だった。
宮里は通算14勝しており、14勝目時点の年齢は21歳97日。現在22歳の山下は宮里を超えることはできない。
だが、15勝目となると最年少記録は横峯さくらの23歳351日だから可能性は大いにある。今シーズン終了時点の山下の日数まで入れた年齢は23歳114日。順調に勝ち星を積み重ねていけば15勝目以降の最年少記録に山下の名が並ぶことになる。
4試合で約4700万円稼げばアン・ソンジュの記録を更新
生涯獲得賞金の記録も忘れてはいけない。山下の生涯獲得賞金は昨年までで約5億5313万円である。5億円の節目は昨年10月の「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」において22歳81日の歴代最年少で到達している。史上36人目だった。
ただ、要した試合数は歴代最速(最少試合数)アン・ソンジュの108試合にわずかに及ばない109試合だった。
次の節目、6億円には昨年と同程度の成績を残せればシーズン前半で到達する。最年少記録は横峯の24歳147日だから、比較的余裕を持って更新できそうだ。
試合数となるとアンが5億円からわずか11試合で6億円に達しており119試合が現在の記録。山下は開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」が通算115試合目だから塗り替えるには4試合で4700万円近く加える必要がある。不可能ではないがハードルが高い。
7億円の最速記録保持者もアンだが、6億円から7億円まではペースが鈍って28試合を要しており通算147試合目だった。こちらは十分に可能性がある。
生涯獲得賞金における試合数の記録はほとんど韓国選手が保持している。彼女らは母国で実績を残してから参戦してくるケースが多い。すでにプロとしての経験を積んでいるから、いきなり大活躍して少ない試合数で生涯獲得賞金を積み重ねているわけだ。
ただし、最年少記録となると日本選手が圧倒している。韓国選手は来日時点である程度の年齢になっているからだ。
だから、各節目の金額で年齢と試合数両方の記録保持者が同じというケースはほとんどない。唯一の例外は不動と申ジエの2人しか到達していない13億円だけ。これは年齢、試合数とも申に軍配が上がっている。
13億円を除く節目の金額で最年少と最速のふたつの記録を同時に塗り替えるという快挙を成し遂げられる現時点で唯一の存在が山下なのだ。6億円の時に達成できるのか、7億円時点になるのか、それは分からないが今年も実力通りのプレーができれば結果はついてくるはずだ。
山下 美夢有(やました・みゆう)
2001年生まれ、大阪府出身。2019年のプロテストに合格。21年の「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初勝利。22年シーズンは5勝を挙げ、史上最年少21歳103日での年間女王を達成。続く23年も公式戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」連覇を含む5勝を挙げ、2年連続賞金女王の偉業を達成。ツアー通算11勝。加賀電子所属。
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