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- 最終日はまさかの「76」…連勝は逃すも4日間を賑わせた松山英樹の躍動感あふれる戦いを振り返る
約1カ月後に大一番のマスターズトーナメントが控える中、約2年ぶりの優勝を果たしたザ・ジェネシス招待以来、3週ぶりのツアー参戦となった松山英樹(まつやま・ひでき)が再び躍動してみせた。
珍しい2度打ちの直後に、見事なチップインイーグル
◆米国男子プロゴルフ<アーノルド・パーマー招待 3月7~10日 ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州) 7466ヤード・パー72>
大会前、新たに腰痛が出てきていることを明かした松山だったが、その表情に不安な印象はなく明るさが見て取れた。ツアー通算9勝目で取り戻した自信がいかに大きかったか、ということだ。
その効果は初日のスコアにもしっかりと反映された。
アプローチで珍しく2度打ちをした15番など計2つのボギーを数えた一方、続く16番パー5で残り16ヤードからのチップインイーグルに加えて5バーディーを奪取。通算5アンダーで首位と1打差の2位タイという好発進に、松山も「だいぶ貯金ができた」と納得の様子だった。
2日目はショットが「ちょっと昨日まで(腰を)かばって打っていたのが影響して、なかなか思うようにコントロールできなかった」と話すように出入りが激しくなったが、それでも5バーディー、3ボギーの2アンダーで18ホールをまとめてみせた。
中でも松山の顔をほころばせたのが、3番を振り返ったときだ。
2打目は残り128ヤードだったが、ライは池の縁の傾斜。松山は両脚が池の中に入り強烈な前上がりのショットを強いられた。しかし、放たれたボールは花道に着弾したのち、カップに向かって転がりピン奥2メートル弱。
「散々悪いライに行っているので、ああいうラッキーがあってもいいかな」という1打で見事にバーディーを奪った。全員がホールアウトしてみれば、通算7アンダーは6人が並ぶ首位タイとなっていた。
「こういう位置でプレーできていることはプラスだと思う」
3日目は大会4日間の中で最も強い風が吹き、全体のスコアが停滞。松山も3番で1打目を左の池に入れるなどして、2つのボギーが先行する嫌な展開となった。しかし、そこからきっちりカムバックしてみせるところが、松山の状態の良さをうかがわせた。
初バーディーは13番。101ヤードの2打目をカップのそばにつけ、ピンを挿したままで楽々のタップイン。さらに15番でのボギーを挟んで、終盤の16、17番でもバーディーを重ねた。
「最後の3ホールで2つ伸ばせてオーバーパーを打たずに回れたということは、明日につながると思います」と言うように、通算7アンダーは順位こそ4位タイに下げたもののトップとはわずか2打差。自身初のツアー2連勝に向け十分に視界が開けた位置だ。
しかし、ここまでの3日間腰痛を抱えながら踏ん張ってきた松山も、最終日は力が尽きたような印象だった。
何より痛かったのはイーブンで迎えた8番。バーディーパットで残った65センチをマークせずに打ったのが災いしたか、ボールがカップに蹴られた。その後は11、16番で2つのバーディーを奪ったが、それよりも吐き出したホールのほうが上回った。
2打目を池に入れてダブルボギーを叩いた13番に加え、ボギーもさらに3つ重ねて通算3アンダーの12位タイ。優勝戦線に加わり切れなかったことがあまりに悔しい。
ただ一方で、2試合続けて4日間を賑(にぎ)わせた1人になれたことは、苦悩の約2年間を過ごしてきた松山にとって十分に前向きになれる事実でもある。
「こういう位置でプレーできていることはプラスだと思うので、来週またいいプレーができたらいいなと思います」
次週は、第5のメジャーとも呼ばれるザ・プレーヤーズ選手権(3月14~17日)。マスターズトーナメントへより自信を深めるためにも、今大会のリベンジを果たしたい。
松山 英樹(まつやま・ひでき)
1992年2月25日生まれ、愛媛県出身。2013年にプロ転向し、同年は4勝を挙げてツアー初のルーキー賞金王に。14年から米ツアーを主戦場に戦い、21年のマスターズで日本人男子初の4大メジャー制覇を達成。同年は日本開催のZOZOチャンピオンシップを制した。24年ジェネシス招待でアジア勢単独最多となるPGAツアー9勝をマーク。日本ツアー8勝、PGAツアー9勝。レクサス所属。
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