渋野日向子や山下美夢有も予選落ち! プロ初陣を7位タイで終えた菅楓華が今後大ブレークする理由とは?

2023年ファイナルQTでスコア誤記、まさかの悲劇を味わった菅楓華。しかし、プロデビュー戦となった「Vポイント×ENEOSゴルフトーナメント」でいきなり7位タイの好成績を残しました。過去の「デビュー戦トップ10フィニッシュ」を果たした選手を調べると錚々(そうそう)たる顔ぶれ。菅楓華の活躍も十分期待できそうです。

70%以上の選手がプロデビュー戦では「予選落ち」

 百花繚乱の女子ツアーにまた1人スター候補が現れた。18歳のルーキー・菅楓華である。プロデビュー戦となった「Vポイント×ENEOSゴルフトーナメント」でいきなり7位タイと健闘したのだが、これは将来大成する可能性が高い吉兆なのだ。

 プロデビュー戦で好成績を挙げるのは難しい。不動裕理や宮里藍といったレジェンドクラスの名選手でもあえなく予選落ちを喫しているし、最近では渋野日向子や小祝さくら、古江彩佳、西村優菜、山下美夢有らも予選で姿を消している。宮里、古江はアマチュア時代にすでに優勝していたにもかかわらず、プロ初戦では苦労したわけだ。

悪天候で短縮された最終日も2バーディーを奪い順位を上げた菅楓華 写真:Getty Images
悪天候で短縮された最終日も2バーディーを奪い順位を上げた菅楓華 写真:Getty Images

 黄金世代がプロとしての活動を始めた2017年以降のデータでは、70%強の選手がプロデビュー戦で決勝ラウンドに進めていない。初戦で予選落ちしたからといって、将来を悲観することは何もないわけだ。

 一方で、プロデビュー戦でトップ10に入ると出世街道に乗りやすいというデータがある。ツアー制度が施行された1988年以降にプロデビューした日本選手で初戦トップ10に入ったのは年代順に平瀬真由美、村井真由美、村口史子、服部道子、中島真弓、横峯さくら、三津桃子
、諸見里しのぶ、若林舞衣子、野村敏京、森田遥、吉本ひかる、西郷真央、笹生優花と過去に14人いた(野村と森田は先に米女子ツアーでプロデビューしており、日本でのプロ初戦)。菅が15人目となる。

 これまでの14人のうち、ツアー優勝経験がないのは中島と三津の2人だけ。14人中12人、約86%の選手が優勝しているというのはかなりの高確率である。

 しかも、単に優勝しているというだけでない。平瀬、村口、服部、横峯の4人が後に賞金女王に輝いており、公式競技(メジャー)優勝経験者は平瀬、村井、服部、横峯、諸見里と5人いる。さらには、野村は米女子ツアーで3勝を挙げており、笹生は2021年全米女子オープンチャンピオンである。なかなかすごい実績を持つ選手がそろっているのだ。

 菅にも彼女らのように出世街道をひた走っていくことが期待される。

飛ばしよりも正確性で勝負する菅楓華

 宮崎県宮崎市出身で日章学園高校(宮崎県)時代の昨年、「九州女子選手権」で9打差の圧勝を飾っており、「日本ジュニア」では一昨年が惜しくもプレーオフ負けで、昨年は4位。同世代ではトップクラスの存在だった。

 昨年のプロテストは5位タイで一発合格を果たしたが、ツアー出場権をかけたクォリファイングトーナメント(QT)ファイナルステージでまさかの悲劇に見舞われる。堂々5位でフィニッシュしたはずが、後日、スコア誤記(実際より少ないスコアが記入されたホールがあるスコアカードを気づかずに提出してしまっていた)が分かって失格となってしまったのだ。

 これでQT順位は104位に転落。5位のままなら前半戦はほぼ出場できたが、現実はツアーへの出場は推薦に頼らざるを得ない状況である。

 先週はまさに推薦を受けてのプロデビュー戦だった。初日1アンダーの71で29位タイにつけると、2日目は70で回って16位タイに浮上。悪天候の影響で9ホールに短縮された最終日は2バーディー、ボギーなしの34にまとめて7位タイでフィニッシュしたのだ。

 3日間の平均飛距離は232.25ヤードで最終日までプレーした37人中24位だから、それほど飛ぶタイプではない。一方でフェアウェイキープ率は91.4%で小祝さくら、山下美夢有らと並んで1位だった。ティショットの精度はかなり高いようだ。

 現状では出場機会は限られるが、今回のように結果を出していけば6月に予定されている第1回リランキング(メルセデス・ランキング上位順にQT順位を並べ替え)で順位を上げて自力で出場機会を増やすことができる。

 菅は今週の「アクサレディス in MIYAZAKI」にも推薦で出場予定である。菅にとってはご当地大会。注目度はより高まりそうだ。

菅楓華(すが・ふうか)

2005年5月17日生まれ、宮崎県出身。日章学園高校時代の2023年「九州女子選手権」では9打差の圧勝、「日本ジュニア」では22年が惜しくもプレーオフ負けで23年は4位。23年ファイナルQTではスコア誤記により失格となったため、QTランキングは104位。ニトリ所属。

【動画】「楽しめたのかな…」 デビュー戦ホールアウト直後のインタビューに答える菅楓華

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