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- 竹田麗央の3勝目で「熊本県出身者の通算150勝」に王手! 50勝の不動裕理に続く勝利数を誇る元・賞金女王とは?
国内女子ツアー「ブリヂストンレディス」で竹田麗央がシーズン3勝目の一番乗りを果たした。竹田は熊本県生まれ、これが同県出身者の通算149勝目で前人未踏の150勝にあと1勝となった。
竹田麗央の叔母・平瀬真由美は19勝を誇る
国内女子ツアー「ブリヂストンレディス」で竹田麗央がシーズン3勝目の一番乗りを果たした。竹田は熊本県生まれ、これが同県出身者の通算149勝目で前人未踏の150勝に王手をかけた。
ゴルフ王国の異名をとる熊本県に現れた超新星・竹田がまた勝った。最終組で激突した2年連続女王の山下美夢有と復活優勝を目指す黄金世代の河本結を退けての快勝だ。これで4月に熊本県開催の「KKT杯バンテリンレディス」で初優勝を飾ってから6戦3勝。メルセデス・ランキングでは1位を奪回した。

竹田の出身地である熊本県はこれまで多くの名選手を輩出してきた。日本での優勝数順に紹介すると、不動裕理(50勝)、平瀬真由美(19勝)、上田桃子(17勝)、有村智恵(14勝)、古閑美保(12勝)、高村亜紀(10勝)、清元登子(8勝)、笠りつ子(6勝)、浜田光子(4勝)、一ノ瀬優希(3勝)、大里桃子(2勝)、平尾南生子(1勝)、そして竹田が3勝である。
合計すると149勝になる。出身都道府県別優勝数2位の埼玉県が88勝だから圧倒的な1位だ。
ここで注釈を加えておきたい。清元はアマチュア時代に優勝した1973年の「トヨトミレディス」が日本女子プロゴルフ協会の優勝数には加算されていないため、公式記録上は7勝となっている。また、平瀬と上田の上記優勝数には日本開催の日米共催競技に米女子ツアー側から出場して勝ったものも含んでいる。
さて熊本県勢だが、近年は一時の勢いが弱まり昨年は未勝利。34シーズン続いていた同県出身者の連続シーズン優勝記録が途切れてしまった。
王国の窮地に登場したのが竹田である。母親の哲子がプロゴルファー(登録名は平瀬哲子)で、母の妹が賞金女王2回の平瀬真由美という背景で、早くから注目度は高かった。
プロデビュー1年目の2022年から度々上位争いに顔を出し、2023年に初シード獲得。同年はドライビングディスタンスとイーグル数で2位に入り、スケールの大きさでも魅了できる選手へと育っていた。
そして今年、序盤は逆転負けを喫するなど上位で迎えた最終日に伸び悩むことが目立っていたが初優勝で殻を破ってから快進撃。「ブリヂストンレディス」では4日間のドライビングディスタンスが同部門2位の選手を15.750ヤードも引き離す284.625ヤードという破壊的な飛距離を生かしての逆転勝利だった。
竹田のスゴさが一番分かる「とてつもない飛距離データ」
この284.625ヤードという飛距離はとてつもないものである。女子ツアーでドライビングディスタンスの計測を始めた2017年以降、1試合単位(最終ラウンドまでプレーした選手が対象)でこの数字を上回るのは2018年「大東建託・いい部屋ネットレディス」で穴井詩がマークした287.000ヤードだけ。つまり、歴代2位の飛距離だったのだ。
歴代1位が出た「大東建託・いい部屋ネットレディス」の会場は標高1000メートルを超える山梨県の鳴沢GC。高地で飛距離が出ることでも知られており、この年は比嘉真美子も歴代5位の282.750ヤードを記録している。
対して先週の「ブリヂストンレディス」の会場である袖ヶ浦CC袖ヶ浦C(千葉県)は標高40メートル程度。竹田が叩き出した飛距離は平地の試合では文句なしに歴代1位だ。
竹田はこの飛距離を武器にして今年は平均バーディー数、イーグル数などで1位に立っている。中でも注目したいのがパー5平均スコアである。4.5612の数字は同部門2位の佐久間朱莉(4.6643)に0.1以上の差をつけての1位。これまでシーズン終了時に4.6を切った選手はおらず、現在歴代最高ペースでもある。
実際、「ブリヂストンレディス」では優勝スコアが14アンダーだったが、パー5だけで12アンダーを稼いでいた。2打差2位の河本がパー5で8アンダー、山下が4アンダーだったから、まさにパー5での出来が勝負を分けたといってもいい。
絶好調の竹田がこの勢いで熊本県勢150勝の節目を飾るのか、それともベテランの上田らが奮起するのか。ゴルフ王国はまだまだ熱い。
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