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- 竹田麗央は福島晃子以来27年ぶりの「O型」女王だった! 「プロゴルファーはB型が強い」という都市伝説を検証
今季、圧倒的な強さで年間女王に輝いた竹田麗央。実は福島晃子以来27年ぶりの「O型」女王だった。そこで、血液型とプロゴルファーの成績について調べてみた。
樋口久子も「O型」女王のひとり
圧倒的な存在感で2024年女子ツアー年間女王に輝いた竹田麗央。実は竹田は27年ぶりの、○○の女王だった。その○○とは何か。
27年前といえば1997年である。この年の女王(当時は賞金女王)は2年連続となる福嶋晃子だった。竹田は福嶋以来の、○○の女王だったのである。
ここで取り上げたい福嶋と竹田の共通点は2人とも血液型がO型であるということ。つまり、福嶋以降、O型の女王が長く出現していなかったのだ。
日本人のABO式血液型の割合はA型が約40%、O型が約30%、B型が約20%、AB型が約10%とされる。女子ツアーの選手は日本人だけではないが、単純にこの割合にあてはめればO型の選手は10年間で3回くらいの割合で頂点に立ってもいい計算になる。それが、1998年から昨年までの26年(25シーズン)という長い間、O型の選手は女王になることができなかったのだ。
この間、惜しくもランキング2位だったO型の選手は原田香里(1998年)、具玉姫(1999年)、中野晶(2000年)、諸見里しのぶ(2009年)、イミニョン(2017年)、古江彩佳(2020-21年)と6人いる。古江はメルセデス・ランキングでは1位だったが、このシーズンまでは賞金女王がナンバー1という形だったので賞金ランキング1位の稲見萌寧が女王となる。
O型も古くは樋口久子(賞金女王11回)、大迫たつ子(賞金女王3回)というスーパービッグネームがいたのだが、なぜか福嶋以降は長く頂点に立てなかった。
では、O型が女王になれなかった1998年から昨年までの間の血液型別女王はどうだったかというと、A型が13回(不動裕理6回、イボミ、山下美夢有各2回、上田桃子、全美貞、稲見萌寧各1回)で最も多く、B型が10回(アンソンジュ4回、鈴木愛2回、服部道子、村口史子、大山志保、古閑美保各1回)、AB型が2回(横峯さくら、森田理香子各1回)という内訳だった。
2020年以前は「B型が強い」は本当だった
これを見て目立つのはB型だろう。割合ではA型の半分程度にもかかわらず、ほぼ互角の回数を記録しているのだ。
日本のゴルフ界には「B型のプロゴルファーは強い」という都市伝説のような噂がある。実際、先ほど記した1998年以降の女王以外にも岡本綾子(1981年)と竹田の叔母でもある平瀬真由美(1993、94年)が女王に輝いている。岡本は米女子ツアーでも1987年にプレーヤー・オブ・ザ・イヤーと賞金女王に輝いている伝説的名選手。ほかにも宮里藍や李知姫ら実績のある選手が多くいる。男子では賞金王回数歴代上位3人の尾崎将司(12回)、青木功、片山晋呉(ともに5回)がすべてB型。マスターズ覇者の松山英樹、米ツアー3勝の丸山茂樹もB型だ。
女子のランキング上位10人に枠を広げて2000年以降のデータを調べると、2000年から2009年までの10年間でB型の選手は計35回トップ10に入っていた。これはA型の31回を抑えて最多である。「B型のプロゴルファーは強い」という都市伝説は単なる噂ではなかったことを実証するデータである。
2010年から2019年までの10年間ではB型女王が実に6回(アン4回、鈴木2回)を占める圧倒的な強さを披露。ランキングトップ10では計27回とやや減ってA型の44回には及ばなかったが、それでもO型の16回を大きく上回っての2位だった。
ところが、2020年を境にB型が急失速してしまったのだ。2020年以降の4シーズンでランキングトップ10に入ったB型の選手は2020-21年菊地絵理香、2023年鈴木愛の2人しかいない。しかも、2人とも9位で何とかトップ10入りという位置だった。今年はゼロ。海外ではB型の笹生優花が「全米女子オープン」2勝目という金字塔を打ち立てたが、国内のランキングでは鈴木の11位が最上位だった。
理由を見出すのは難しいが、「B型のプロゴルファーは強い」という都市伝説が現時点では過去のものになりつつあるとデータは示している。
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