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“55歳で340ヤード”! 米シニア開幕戦Vアーニー・エルスのゆったり振るのにメチャクチャ飛ぶスイング習得法
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、PGAツアーチャンピオンズ「三菱電機選手権atフアラライ」で優勝したアーニー・エルスです。
341.30ヤードで堂々の1位のアーニー・エルス
1月16~18日、米国男子シニアツアーの2025年シーズン開幕戦「三菱電機選手権 at フアラライ」がハワイ州ハワイ島のフアラライゴルフコースで開催されました。優勝したのは南アフリカ出身のアーニー・エルス選手です。最終日は8バーディー、2ボギーの「66」とスコアを伸ばし、昨年7月以来となる同ツアー通算7勝目を挙げています。

エルス選手は「全米オープン」と「全英オープン」をそれぞれ2度ずつ制しているゴルフ界のレジェンド。PGAツアーでは19勝を挙げ、欧州ツアーで2年連続賞金王に輝いたこともあります。
日本のゴルフファンにとっては、2001年の「EMCワールドカップ」が印象深いのではないでしょうか。太平洋クラブ御殿場コースで開催されたこの大会に、エルス選手はレティーフ・グーセン選手とコンビを組んで南アフリカ代表として参戦し、見事に優勝を飾っています。
また、エルス選手は「ビッグイージー」という愛称で親しまれていることも有名です。大柄でおっとりとした物腰、そしてゆったりとしたスイングで大きく飛ばすプレースタイルからこのニックネームが付いたと言われています。
開幕戦でもそのスイングは健在でした。大会のドライビングディスタンスは341.30 ヤード。堂々の1位を獲得しています。
ゆったり振って飛ばすには、3つのポイントがあります。一つは腕を長く使ってスイングアークを大きくすること。2つ目は余力を残して振ること。飛距離を求めると100パーセントかそれ以上の力で振りがちですが、腕や肩に力が入って逆にスピードが落ちることがあります。7~8割の力にすることでスムーズに振り切ることができるわけです。
3つ目は横の力を利用すること。バックスイングで右股関節に体重を乗せ、切り返しでは左の股関節に体重を乗せて踏み込むことで大きくゆったり振ることができます。
飛距離と方向性の両立のためのドリル“ステップ打ち”
このスイングのメリットは、スイングの再現性を担保しながら飛距離を伸ばせること。飛距離と方向性を両立したい人は、エルス選手のスイングを参考にするといいかもしれません。
最後に、このスイングのイメージがつかめるドリルを紹介しましょう。両腕にハンドボールくらいの大きさのボールを挟み、ステップ打ちをしてみましょう。ステップ打ちとは、右足を踏み込んでバックスイングをして、左足を踏み込んでダウンスイングをするドリルです。胸板を回すことを意識しながら、腰から腰の振り幅でスイングすると、ゆったり大きく振る感覚をマスターできるはずです。
アーニー・エルス
1969年生まれ、南アフリカ出身。「全米オープン」2勝、「全英オープン」2勝を挙げる名プレーヤー。欧州ツアーでは2003年、2004年に2年連続賞金王に輝いたこともある。PGAツアーでも通算19勝をマーク。大きな体の穏やかな性格、ゆったりとスイングするイメージから「ビッグ・イージー」という愛称で呼ばれている。2020年から米シニアツアーに参戦。2025年の開幕戦でシニアツアー通算7勝目を飾った。
【解説】石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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