- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- 「しっかり戦いきって勝ちたい」安田祐香は初の“短縮なし”大会制す 2勝ともに“雨中V”も「雨は好きでもないけど…」
「しっかり戦いきって勝ちたい」安田祐香は初の“短縮なし”大会制す 2勝ともに“雨中V”も「雨は好きでもないけど…」
「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」最終日。22ホールの長い戦いも、安田祐香はいつものように淡々とプレーし続けて、最後に笑った。
「耐えるゴルフをしようという目標をやり切れた」
◆国内女子プロゴルフ 第5戦
富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 4月11~13日 石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県) 6585ヤード・パー72
22ホールの長い戦いも、安田祐香はいつものように淡々とプレーし続けて、最後に笑った。

首位のルーキー・入谷響に1打ビハインドの通算8アンダー2位。絶好の位置で迎えた最終日は、予報通りの冷たい雨に見舞われた。最終組の安田、入谷、蛭田みな美がスタートした午前9時にはさほどでもない降りだったが、徐々に強く降り始め、ジワジワと寒さも増していく。
そんな状況を冷静に分析した安田は、最後までそれを貫いた。「天気が悪くて、自分の中では耐えるゴルフをしようという目標をやり切れた。それがうれしい」と、微笑みながら振り返る。
「最終組だったので、優勝者がこの組から出るかな、とピリピリした感じもあったけど集中できました」と、パーを並べて迎えた8番で最初のバーディー。さらに、9番、10番とタフなパーパットを決めてしのいだ。
ちょうどこの頃、1組前でプレーしていたルーキーの中村心が首位に立っていたが、それも意識していなかった。「16番で(リーダー)ボードを見ようと思ったら(電光掲示板の画面が)7位くらいに切り替わって見れなかった」とプレーに集中し続ける。
最終ホールをボギーとした中村、河本結とともに通算9アンダーで並び、決着はプレーオフに持ち込まれた。18番の繰り返しとなった1ホール目で、50センチを外しボギーとした中村が脱落。2ホール目は安田が先にボギーとしピンチとなったが、河本が1.5メートルのパーパットを外し、九死に一生を得た。
カップを切り直した3ホール目はそろってパー。左バンカーから河本がグリーンをショートした4ホール目に、同じバンカーから3メートルのチャンスにつけた。スタンスがバンカーの中という難しい3打目を、河本がグリーンオーバーしてボギー。安田は残り174ヤードの2打目を5Uで振り切って、3メートルのバーディーチャンスにつけた。
それでも、気持ちは平静だった。「すごくチャンスだったけど、パーを拾おうと思っていました」との言葉通り、2パットで締めて優勝を決めた。
昨年9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」以来となるツアー2勝目。前回は悪天候で1.5ラウンドしかできない試合での勝利だっただけに「しっかり戦いきって勝ちたいなと思っていました」という希望をかなえた。
今回も雨の中での勝利となり「天気がいい時よりスコアは伸びない、自分がガマンすることで集中できる。雨は好きでもないけど……、どちらかといえば好きですかね」と、静かに笑った。
「前半戦での優勝を目標にしていたので、達成できてうれしいです。例年より早く上位争いができて手応えもあった。まだまだ修正点もあるけど、前半戦でもっと優勝争いができれば」と、この時ばかりは声を弾ませた。
昨年の年間女王・竹田麗央、2位の山下美夢有、岩井ツインズ(3位、5位)ら上位陣が米ツアー参戦で抜けた今季の国内女子ツアー。群雄割拠のシーズンが予想されるが、安田が、ウイナーズサークルに入ってきたことでさらに戦いは激しさを増していく。
最新の記事
pick up
ranking