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- 全米プロVのシェフラーが304ヤードを3Wでベタピンイーグル! 世界ナンバー1から学ぶ“狙っていい時ダメな時”
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回はスコッティ・シェフラー選手が優勝した「全米プロゴルフ選手権」3日目の14番で見せた“スーパーイーグル”に注目しました。
流れを変え優勝へ導いた“スーパーイーグル”
今年のメジャー第2戦「全米プロゴルフ選手権」は、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー選手の優勝で幕を閉じました。「全米プロ」は初制覇、メジャー優勝は22、24年の「マスターズ」に続く3勝目です。

4日間で印象に残ったシャフラー選手の1打は、3日目14番ホールのティーショットです。グリーンの左手前と右サイドにバンカーが配置されているパー4ホール。ティーイングエリアからはやや左ドッグレッグにも見えるロケーションです。3日目のピンポジションは手前。ピンまでの実測距離は304ヤードでした。
このシチュエーションでシェフラー選手はスプーン(3番ウッド)を選択。しっかりと振り切ったティーショットは、フェアウェイ右サイドに着弾し、グリーン方向にバウンド。ピンに向かって転がっていきました。ボールが止まったのはピンの右側約1メートル。あと少しでカップインというスーパーショットでした。
3日目のシェフラー選手は、13番を終えた時点で4バーディー、3ボギーの1アンダー。4番、5番で連続バーディーを獲ったものの、なかなか波に乗れていない印象でした。しかし、14番のイーグルで流れをつかみ15、17、18番でバーディー。上がり5ホールでスコアを5つ伸ばして6アンダーでホールアウトしました。
6アンダーはシェフラー選手の4日間でのベストスコアです。そう考えると3日目の14番のティーショットは勝利への流れをつかんだ1打だったともいえるでしょう。
長い距離を狙うときピッタリのクラブを選ばない
一般ゴルファーのみなさんはパー4で1オンを狙うシチュエーションはなかなかないかもしれませんが、長いパー3のティーショットに置き替えて「自分ならどう攻めるか」を考えてみると面白いかもしれません。
ティーショットを打つ前にまず決めなければいけないのは、「1オンを狙う」のか「2オンでもOK」と考えるのかです。
自分の飛距離やホールロケーションなどを踏まえて戦略を練る必要がありますが、判断の参考の一つになるのがホール難易度です。18ホールの中でスコアを落としやすいホールなら、ピンを狙わないマネジメントで攻めるべきです。
初めてプレーするコースで情報が少ない時は、スコアカードの「HDCP(ハンディキャップ)」を参考にするといいでしょう。HDCP1~5に設定されているホールなら1オンを狙わず安全に攻めた方が無難です。一方、HDCPが14~18に設定されているなら、シェフラー選手のように1オンを狙ってもいいかもしれません。
ちなみに、シェフラー選手が1オンイーグルを奪った14番パー4は、ホール難易度が18番目。もっともスコアを伸ばしやすいホールでした。
最後に長いパー3で1オンを狙う時の注意点をお伝えしましょう。ポイントは“距離ピッタリ”の番手を持たないことです。例えば180ヤードのパー3なら、フルショットで200ヤード以上飛ぶクラブを持ち、コンパクトにスイングするとミスをする確率が低くなります。
パー3は距離の長さに関わらず1オンさせたくなるホールです。また、パー5は2オンさせたり、3打目で寄せてスコアを伸ばしたくなります。しかし、全てのホールを“狙いにいく”と、ワナにハマってスコアを大きく崩してしまいます。
守るホール、攻めるホールのメリハリをつけると、プレーにリズムが生まれてよい流れをつかむことができるはずです。
スコッティ・シェフラー
1996年生まれ、米国ニュージャージー州出身。2018年にプロ転向し、19年に米下部ツアーで最優秀選手に輝く。世界ランキング1位に登り詰めた22年は「マスターズ」でメジャー初制覇。24年は「マスターズ」2勝目を飾り、「パリ五輪」で金メダルを獲得。9月の「ツアー選手権」でも優勝を飾って年間王者に輝いた。2025年は「ザ・CJカップ バイロン・ネルソン」で優勝し、「全米プロ」でメジャー3勝目を達成した。ツアー通算15勝(メジャー3勝)。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。世界のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターから世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。毎年数回、米国、欧州へ渡り、ゴルフに関する心技体の最新理論の情報収集と研究活動を行っている。欧米の一流インストラクター約100名に直接学び、世界中のスイング理論を研究している。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。
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