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- 崖っぷちの渋野日向子へ ――米ツアー撤退から復活した河本結が贈るリアルな言葉「シブコは…」
米ツアー撤退を経験し、国内で復活優勝を果たした河本結(かわもと・ゆい)が、苦境に立つ渋野日向子(しぶの・ひなこ)にエール。自身の挫折と成長を振り返り、挑戦を続ける渋野の姿勢に「本当にすごい」「尊敬しかない」と語った。
2020年に米ツアーへ挑戦、翌21年5月に撤退した河本
米女子ツアーを主戦場とする渋野日向子が、苦境に立たされている。現在のポイントランキングは104位。自身初のシード権喪失の危機に直面している。残された出場機会は、最終戦の1つ前に開催される11月の「アニカ・ドリブン by ゲインブリッジ at ペリカン」のみとなる見込み。シード圏内の80位(カテゴリー1)、あるいは準シードの100位以内(カテゴリー11)を目指すが、不調から抜け出せずにいるのが現状だ。

そんな渋野の状況に、深く共感できる選手がいる。国内ツアー通算3勝の河本結だ。
河本は2020年に米ツアーへ挑戦したものの、翌21年5月に撤退を決断。「あの頃は本当にメンタルがやばかった。ご飯も食べられないくらい追い込まれていた。SNSでもいろいろと言われていた」と当時を振り返る。さらなるレベルアップを目指してスイングを大きく改造したが、結果は伴わず、むしろ迷路にはまり込んでいったという。
「本当は自分の技術で戦えばよかったのに、変えてしまったことでうまくいかなくなった。すごくきつかったですね」
帰国後は、徹底的なメンタルトレーニングに取り組んだ。
「メンタルは技術だと気づいたんです。昔は“ファイター”みたいな自分を好きだと言ってくれる人もいたけど、今は常にフラットでいたい。辛い思いや経験が、人を成長させてくれると感じられるようになりました」
そう語る河本は、2024年8月の「NEC軽井沢72」で復活優勝を果たす。挫折を乗り越えたからこそ、見える景色があるという。
「辛い経験がなく、今の若い選手たちみたいにポンポンと勝てるのが一番いいのかもしれない。でも私は、自分の経験が人間的に成長させてくれたと感じています。情けない気持ちや、今まで味わったことのない感情をたくさん経験した。そのあと“これ以上辛いことはない”と思えたのは大きかったですね」
渋野へのリスペクト
そんな河本が渋野に向けて語ったのは、リスペクトの言葉だった。
「シブコは本当にすごいと思います。ずっと挑戦し続けている。西村優菜ちゃんもそうだし、同い年のエリカ(原英莉花)も下部のエプソンツアーからでも行くと決めて戦っている。そうやって貫く姿勢は本当にかっこいい。シブコも同じで、その姿には心からリスペクトしています」
一方で、河本自身は今季の年間ポイントランキング5位。再び米ツアーに挑戦する考えを問われると、こう答えた。
「私ですか? アメリカに戻ることはないですね。もちろんメジャーには出たいですけど、今は年間女王という目標があります」
だからこそ、挑戦を続ける渋野の姿に強く心を動かされる。
「自分ができなかったことをやっている。自分の目標に向かって挑み続ける姿勢は、尊敬しかないです」
米ツアー撤退を経て日本で復活を果たした河本。そのリアルな言葉は、まさに今、世界の舞台で崖っぷちに立つ渋野に向けられた、熱く力強いエールとなった。
河本 結(かわもと・ゆい)
1998年8月29日生まれ。愛媛県松山市出身。母・美由紀さんの影響を受け5歳でゴルフを始める。松山聖陵高校、日本体育大学を経て、2018年にプロテスト合格し、同年ステップ・アップ・ツアーで4勝を挙げた。2019年にはレギュラーツアーでも初優勝を果たし、メルセデス・ランキングで8位に食い込む躍進を見せた。20年からは米LPGAツアーに挑戦するも環境の違いから苦戦し、21年5月に撤退。国内ツアーに復帰後は着実に成績を伸ばし、24年「NEC軽井沢72ゴルフ」で5年ぶりに優勝し復活を印象づけた。25年「北海道meijiカップ」で3勝目を飾った。弟はプロゴルファーの河本力(かわもと・りき)。
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