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始動までに何秒かかってる? 構えてすぐ打つ勇気―― PGAツアーで注目の“速い始動”がスイング安定につながるワケ
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回はルドヴィグ・オーバーグ選手の“ルーティン”に注目しました。
ターゲットのイメージが残ってスイングリズムも良くなる
PGAツアーの公式Xに、ルドヴィグ・オーバーグ選手のスイング動画が公開されています。
面白いのは右上にストップウオッチが表示されていることです。ボールの後方でターゲットを確認し、アドレスポジションに入った所からストップウオッチがスタート。フィニッシュまでは9.6秒、アドレスからは9秒弱でスイングをスタートさせています。
皆さんは始動までにどれくらいの時間をかけていますか?
自分の時間を知らないという人は一度、ストップウオッチで計測してみるといいでしょう。オーバーグ選手はPGAツアーの中でもかなり速い選手。アドレスから始動までの時間だけでなく、スイングのテンポが良くプレースピードも速いのが特徴で、スピーディーにプレーすることを本人は意識しているそうです。

始動までをスピーディーにするメリットは、スイングリズムが良くなること。また、ターゲットのイメージが残っている間に始動できるため、スイングも安定しやすくなります。
一方、アドレスから始動までに時間をかけるとリキむ原因にもなりますし、余計なことを考えてしまい、動きがバラバラになってしまうことも。ターゲットの残像が頭から消えてしまうのもデメリットです。目標へのイメージが消えた状態でスイングすれば当然、精度も落ちてしまうでしょう。
オーバーグ選手のように短時間でスイングをスタートさせるには、あらかじめルーティンを決めておく必要があります。彼のルーティンを詳しく見てみましょう。
止まる瞬間をつくらないオーバーグのルーティン
ボールの後方でターゲットを確認してアドレスポジションに入ると、足を小さくパタパタさせながらヘッドを浮かし、大きめのワッグルを一回。そして、再び足をパタパタさせながらヘッドを軽く持ち上げてターゲットを確認。最後にボールの後ろにヘッドを置き、すぐに始動しています。
彼と全く同じルーティンにする必要はありませんが、素振りをどこでするのか、ワッグルを何回するのか、ワッグルでクラブをどこまで上げるのか、始動のきっかけをどうするのかなど、自分の合うルーティンを見つけておきましょう。
ちなみに、オーバーグ選手のスイングのトリガーは左足です。足を小さくパタパタさせ、左足を踏み込んだ反力を使ってサッとクラブを上げています。この辺りは参考にしたいポイントと言えるでしょう。
また、大きなワッグルは「どこにクラブを上げるのか」という軌道のチェックのため。手首だけを使って小さくワッグルを入れるパターンもあるので、こちらは自分に合う方法を選択するといいでしょう。いずれの場合も腕と体を一体化させるイメージを持ってワッグルをすることが重要です。
そして一番参考にしたいのは、アドレスポジションに入ってから始動まで、常に動き続けていることです。オーバーグ選手は足をパタパタさせたりヘッドを上下に動かすなどして、止まる瞬間をつくっていません。
「静から動」に移行する始動はエネルギーを費やし、リキむ原因にもなります。動きを止めずに始動へ入るルーティンを身に付けると腕に力が入らず、再現性の高い動きをしやすくなるはずです。
ルドヴィグ・オーバーグ
1999年生まれ、スウェーデン出身。2022年にアマチュア世界ランキング1位を獲得するなど活躍。23年にプロ転向すると、同年8月のDPワールド(欧州男子)ツアーでプロ初勝利を飾る。9月には欧米対抗戦「ライダーカップ」にも選出されて注目を集めた。同年11月の「ザ・RSMクラシック」でPGAツアー初優勝。24年の「マスターズ」では初出場ながら2位に入る活躍を見せた。25年は「ザ・ジェネシス招待」で2勝目を達成している。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。世界のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。デビッド・レッドベターから世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。毎年数回、米国、欧州へ渡り、ゴルフに関する心技体の最新理論の情報収集と研究活動を行っている。欧米の一流インストラクター約100名に直接学び、世界中のスイング理論を研究している。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。
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