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涙のプレーオフ惜敗も輝いた20歳 荒木優奈の“足を動かす”50ヤードアプローチに詰まった巧みな技術
PGAツアーの解説も務めるゴルフスイングコンサルタント・吉田洋一郎氏が、ツアーの第一線で活躍する選手のプレーを独自の視点で分析。今回は日米女子ツアー共催「TOTOジャパンクラシック」を2位で終えた荒木優奈(あらき・ゆうな)選手の“アプローチショット”に注目しました。
3日目18番の第3打で放った“イーグル寸前”のスーパーアプローチ
滋賀県・瀬田GC北コースで開催された日米女子ツアー共催「TOTOジャパンクラシック」は、畑岡奈紗選手の優勝で閉幕しました。
降雨によるコースコンディション不良のため、54ホールの短縮競技となった本大会。通算15アンダーで並んだ畑岡選手と荒木優奈選手のプレーオフは、パー5の18番を130ヤードのパー3に変更して実施されました。
その1ホール目、畑岡選手がパーをセーブしたのに対し、荒木選手はボギーを喫して勝負あり。畑岡選手の2022年「DIOインプラントLAオープン」以来となる、通算7勝目が決まりました。
畑岡選手とプレーオフを戦った荒木選手は、昨年のプロテストに合格し、今年9月の「ゴルフ5レディス」で初勝利を挙げた20歳。自身初めてのプレーオフは「緊張しすぎて手の感覚がなかった」と、終戦後に大粒の涙を流していたのが印象的でした。

そんな荒木選手ですが、第3ラウンドの18番パー5(540ヤード)で素晴らしいアプローチショットを見せてくれました。
残り53ヤードの3打目。58度のウェッジで打ったピッチショットはピン手前に着弾し、3、4回バウンドしてカップ方向へ転がっていきます。最後はカップをなめて惜しくもイーグルとはなりませんでしたが、タップインバーディーを決めてホールアウトしました。
振り幅を小さくするアプローチショットは、手の動きでクラブをコントロールしようとしがち。しかし、これでは軌道が不安定になってリズムも生まれません。打点がブレてしまい、イメージ通りの距離感、弾道で球を飛ばすのは難しくなります。
18番ホールの荒木選手のアプローチは、体と腕をシンクロさせた状態で積極的に足を動かし、体を回してボールを捉えていました。インパクトでは腰が開いた状態、フィニッシュはおへそが目標を向くくらい体が回っています。
カギを握るのは体重配分
荒木選手のように足を使ったアプローチをマスターするポイントは体重配分です。左足7、右足3くらいの割合でアドレスし、スイング中もこの配分をキープして左軸で振りましょう。
振り幅が小さいアプローチは、右、左と体重移動をするとインパクトに間に合わなくなります。左に体重をかけたままスイングすることで、タイミングが合いやすくなるわけです。また、左足に体重をかけたままスイングすることで、ヘッドを上から入れやすくなるメリットもあります。
バックスイングをしたら、左足で地面を蹴ってダウンスイング。左足を伸ばすことで足が動き、体をスムーズに回しやすくなります。荒木選手のようにおへそがターゲットを向くくらい足を使って、しっかり体を回しましょう。
そして、振り幅も大事な要素。スイング中に緩んでしまう人は左右対称ではなく、「バックスイング8時でフォロー2時」など、大きめのフォローを意識すると緩まずにインパクトを迎えられるはずです。
コントロールショットの精度が高くなれば、スコアは間違いなく安定します。足を使ったアプローチをぜひマスターしてください。
荒木 優奈(あらき・ゆうな)
2005年6月17日生まれ、熊本県出身。4歳からゴルフを始め、22年「日本ジュニアゴルフ選手権」、23年「オーストラリアン・マスター・オブ・アマチュア」で優勝の実績を持つ。24年のプロテストに合格し、同年の「JLPGA新人戦加賀電子カップ」を制する。25年9月の「ゴルフ5レディス」でツアー初優勝を飾った。
【解説】吉田 洋一郎(よしだ・ひろいちろう)
1978年生まれ、北海道出身。デビッド・レッドベターら世界中のコーチの教えを直接学んだゴルフスイングコンサルタント。現在は主にPGAツアーの解説者なども務め、ゴルフ最前線の情報収集を行っている。
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