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- 日本男子の意識変革待ったなし! ミズノOPでの全英出場権はすべて外国人選手の手に
上位4人には無条件で全英オープンの出場権が与えられた今年の「~全英への道~ミズノオープン」。しかし、その権利を得たのは、すべて外国人選手であり、日本選手が1人も入らなかったのは、2011、17年に続く史上3度目となった。
日本選手の全英出場はまだ増える可能性がある
国内男子ツアー「~全英への道~ミズノオープン」はその名の通り、上位4人に7月14~17日にセントアンドリュース・オールドコースで開催される全英オープンの出場権が与えられる大会でもあった。
そのチャンスを手にしたのは、スコット・ビンセント、アンソニー・クウェイル、ブラッド・ケネディ、ジャスティン・デロスサントスの4人だ。ビンセントとケネディは国内ツアーで3勝を挙げており、クウェイルとデロスサントスはツアー未勝利ながら、着実に力をつけている若手ではある。
1998年には日本ツアーを主戦場にしていたブライアン・ワッツがマーク・オメーラとのプレーオフに破れたものの2位に入る活躍を見せた全英オープン。今回の4人に昨シーズン賞金王のチャン・キム、昨年の日本オープン優勝者のショーン・ノリスを加えた6人にも日本ツアーの代表として活躍を期待したいものだ。
ただ、今回は上位に入れなかったが、本戦に出場する日本人選手は存在する。まずは昨年のマスターズに優勝した松山英樹。そして昨シーズンの賞金ランキング2位に入った金谷拓実、今年のSMBCシンガポールオープンで2位タイに入った桂川有人、今年のダイヤモンドカップゴルフを制した今平周吾だ。
現在はこの4人だが、今年の東建ホームメイトカップから今週のBMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップまでの賞金ランキング最上位者(有資格者を除く)にも出場権が与えられるため、日本選手がもう1枠を得る可能性は残されている。
仮にその枠を得たとしても日本人は昨年と同数の5人にしかならず、寂しい気持ちになるのは否めない。ましてやメジャーの中で最も出場人数が多い全英オープンだけになおさらだ。単純な比較はできないが、今週開催される全米女子オープンには19人の日本選手が出場する。昨年は笹生優花、畑岡奈紗がプレーオフで戦ったが、層の厚さの違いを感じざるを得ないだろう。
たとえ予選落ちしてもメジャーで得るものは大きい
米PGAツアーで活躍する松山は別格として、後に続く世界基準の日本選手が現れないことが、ここ数年男子ゴルフ界が抱えている課題でもある。海外志向の選手は増えているが、結局、PGAツアーを主戦場にしているのは松山と小平智の2人で、欧州ツアーは川村昌弘のみだ。
仮に、この状態で日本選手が大挙して全英オープンに望んでも、上位に何人も入るのは難しいだろう。実際、日本選手が全英オープンで3人以上予選通過したことは17回あるが、そのうち12回は99年以前であり、過去10年では一度しかない。
ただ、たとえ上位に入らなくとも海外メジャーに出場することで得るものは大きい。世界との差がどれだけあるのか実感できるからだ。
昨年、ただ1人予選通過して59位タイに入った木下稜介は、ドライビングレンジで世界のトップクラスと打席が隣になった際、打球の違いに差を感じ、「並んで打つのが恥ずかしいくらいでした」と語っていた。その反面、「人生で一番の歓声をもらい、全身がしびれました」と喜びも感じていた。その後、海外ツアーへ挑戦したい気持ちを強く語るようになったが、もしも全英オープンに出場していなければ、そのような気持ちにはならなかっただろう。
自分にとって新しい世界を切り開くためにも、海外メジャーに出場することは大きな契機となる。今回の「~全英への道~ミズノオープン」ではそのチャンスが目の前にぶら下がっていただけに、日本選手がモノにできなかったのは残念でならない。
今は国内男子ツアーにとって世代交代の時期だと言われる。確かに飛距離が出る将来性豊かな若手は着実に増え始めている。だからこそ、そういう彼らにはこのチャンスを逃してほしくなかった。「鉄は熱いうちに打て」と言う。仮に力をつけてからじっくり海外に挑戦したいなどという考えを持っているなら、とっとと捨て去るべきだろう。
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