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- 松山英樹は健闘するも最終戦11位タイ! ケガに悩まされながら戦い抜いた今季を振り返る
米PGAツアーのプレーオフ最終戦となったツアー選手権最終日。松山英樹は3バーディー、3ボギーの70で回り、通算13アンダーの11位タイでフィニッシュ。フェデックスカップランキング17位で21-22シーズンを終えた。
絶好調のスタートを切ったシーズンだったが……
◆米国男子プロゴルフ<ツアー選手権 8月25~28日 イーストレイクGC (ジョージア州) 7346ヤード・パー70>
9年連続出場となったツアー選手権最終日。前日にマークした「63」の勢いでスコアを大きく伸ばすことが期待された松山英樹だったが、「ショットもパッともうまく決め切ることができなかったです」と、パープレーの70に終わり、通算13アンダーの11位タイでフィニッシュした。
21-22シーズンは昨年10月にZOZOチャンピオンシップで優勝すると、今年1月のソニーオープンインハワイでも優勝。アジア人最多タイのツアー8勝目を飾り、PGAツアーに本格参戦した14年以来、最高のスタートを切ることができた。しかし、その後は度重なるケガに悩まされ、優勝どころかトップテンに入ったのがわずかに3回あるだけだった。
「優勝はありましたけど、だいぶ時間が経っていますし、ケガが多かったシーズンだったと思うので、今後はどうしたらケガを少なくできるのかを考えながらプレーしていければと思います」
と、今季を振り返った松山。確かに、今季ほどケガに悩まされたシーズンもなかっただろう。3月初旬のアーノルド・パーマー招待で右の肩甲骨から首にかけての部分を痛めると、翌週のザ・プレーヤーズ選手権を欠場。さらに3週後のバレロテキサスオープンをやはり首痛で途中棄権すると、5月の全米プロゴルフ選手権直前にも首の左サイドに痛みが出た。
慎重にケガと向き合いながらシーズンを乗り切ろうと、必死の戦いが続いたが試練は続く。7月の3Mオープンでは左手首を痛めて初日を終えた後に棄権した。プレーオフに向けて万全を期して臨みたい気持ちもあったのだろうが、そのプレーオフ初戦となったフェデックスセントジュード選手権では首を痛めて欠場せざるを得なかった。
まさに満身創痍で臨んだシーズンだったが、序盤戦の好調さで手応えを感じていただけに悔しさも募る。ただ、ケガさえなければこれまで以上に上位で戦える確信を得たシーズンだったとも言えるだろう。
しっかり練習できる体をつくることが来季の課題
優勝したZOZOチャンピオンシップにしても、ソニーオープンインハワイにしても、最終日の最終ホールでスーパーショットを見せた。前者ではピンまで残り241ヤードから5番ウッドでピン上3メートルにつけ、後者ではピンまで276ヤードから3番ウッドでピン手前90センチにつけた。どちらも間違いなく世界トップクラスの技術だった。
また、ケガに悩まされながらもディフェンディングチャンピオンで臨んだマスターズでは最後まで攻めの姿勢を崩さず、14位タイでフィニッシュした。唯一メジャーでは万全に近いコンディションで臨むことができた全米オープンでは最終日にベストスコアとなる65をマークして、単独4位に入っている。
そして何よりも松山を讃えたいのが、9年連続でツアー選手権に出場したことだ。プロである以上、参加することに意義があるわけではないと考える人もいるだろう。しかし、そう簡単に達成できる記録でもないのだ。なぜなら、この大会にはフェデックスカップランキングの上位30人しか出場できないからだ。
レベルの高いPGAツアーで年間を通してトップ30に入ったことのことは並大抵ではない。しかも、それを9年も続けていること自体が偉業なのだ。実際、松山の記録は歴代2位であり、現在継続している中では最長記録でもある。
結果的にフェデックスカップランキングでは17位に終わったが、「しっかりと練習できる体になれば、いいプレーはできていくんじゃないかという期待はありますね」と語っていた松山。体のメンテナンスさえ問題なければ、来シーズンは年間王者を狙える可能性は十分にあるだろう。
松山 英樹(まつやま・ひでき)
1992年2月25日生まれ、愛媛県出身。2013年にプロ転向し、同年は4勝を挙げてツアー初のルーキー賞金王に。14年から米ツアーを主戦場に戦い、21年のマスターズで日本人男子初の4大メジャー制覇を達成。同年は日本開催のZOZOチャンピオンシップを制し、22年ソニー・オープンでアジア勢最多タイのPGAツアー8勝をマーク。日本ツアー8勝、PGAツアー8勝。レクサス所属。
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