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- 冬ゴルフの手打ち防止に効果的! TOTOジャパンクラシック覇者のツマ先の向きに注目
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、「TOTOジャパンクラシック」で優勝したジェマ・ドライバーグです。
ドライバーグが2日連続で「65」を出せた要因
11月3日から6日までの4日間、「TOTOジャパンクラシック」が開催されました。日本で唯一の全米女子プロゴルフ協会(USLPGA)公式戦として行われた大会で、同ツアーからは今年の全米女子オープンでメジャー2勝目を飾ったミンジー・リー選手、世界ランキング(ロレックス・ランキング)1位に輝いたばかりのアッタヤー・ティティクル選手、CMEグローブポイントランキング5位のチェ・ヘジン選手ら、トッププレーヤーが出場。

また、USLPGAツアーで活躍する畑岡奈紗選手、古江彩佳選手、渋野日向子選手、笹生優花選手ら日本勢も出場しました。渋野選手はUSLPGAメンバーとして今大会に出場することを目標の一つにしていました。ツアー参戦1年目で実現したのは素晴らしいですね。
ちなみに、CMEグローブポイントランキング2位のティティクル選手、同5位のヘジン選手、そして7月にUSLPGAツアー初勝利を挙げた古江選手もツアールーキーです。日本ツアーでも川崎春花選手や尾関彩美悠選手らがルーキーイヤーで優勝を挙げていますが、USLPGAツアーでも1年目の選手の活躍が目立っていますね。
一方、日本ツアーからもメルセデス・ランキングの上位35人が出場しました。この大会に優勝すれば、来季のUSLPGAツアーの切符を手にできます。そういう意味では、12月に行われる来季の出場資格を賭けた「最終予選会(Qシリーズ)」に参戦予定の勝みなみ選手、西村優菜選手、さらに将来的に同ツアーを見据えている山下美夢有選手のプレーにも注目でした。結果は、勝選手は8位タイ、西村選手は4位、山下選手は5位タイ。優勝はできませんでしたが、トップ10入りを果たしています。
さて、そんな日米のトップ選手が集結した今大会を制したのは、スコットランドのジェマ・ドライバーグ選手です。初日は30位タイだったものの、2日目8位タイ、3日目2位と順位を上げ、最終日に逆転。通算20アンダーで初優勝を飾りました。
ドライバーグ選手は、テンポ良くスムーズに振り抜くスイングで、3日目と最終日にそれぞれ65のベストスコアをマークしました。この“スムーズさ”を生み出す一つの要因が、アドレス時の左足の向きにあります。
左足ツマ先を30度開いて構える
彼女はショットでもパッティングでも左足ツマ先を30度くらい開いて構えます。左足ツマ先を飛球線側に向けると、ショットでは、ダウンスイングからフォローにかけて、腰を回転しやすくなるというメリットがあります。反対に、右足ツマ先を飛球線後方側に開いて構えると、バックスイングで腰を回転しやすくなります。
これから寒い時期になり、体を回しづらくなります。腰が回らず手打ちスイングになりやすい人は、ドライバーグ選手のツマ先の向きを参考にしてみてはいかがでしょう。
ジェマ・ドライバーグ
1993年生まれ、スコットランド出身。アマチュア時代の2014年、スコットランド代表として日本開催の「世界アマ」に出場。翌15年にプロ転向し、18年からUSLPGAメンバーに。今季の「TOTOジャパンクラシック」では通算20アンダーをマークし、USLPGAツアー初優勝を飾った。
【解説】石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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