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- 藤田寛之53歳 10年前の“不惑の星”は「今が一番悩ましい」 体が悲鳴を上げても闘志を消さない理由
2012年の男子レギュラーツアー賞金王・藤田寛之は53歳になった。22年はシニアツアー9試合に出場し、2試合で優勝、2試合で2位となって、賞金ランキング2位となった。一方でレギュラーツアーではランキング109位と思うような成績を残せなかった。それでも戦い続ける理由とは?
「うまくいくまで練習し続けたいのに打ち続けられない」
2023年に向けて、年齢と戦いながらも自らへの期待を持って藤田寛之が始動する。
22年はシニアツアー9試合に出場した。スターツシニアとマルハンカップ太平洋クラブシニアの2試合で優勝。日本シニアオープンなど2試合で2位となって、賞金ランキング2位となり、来季の海外シニアメジャー3試合への出場が確定している。

その一方で、主戦場と思い定めていたレギュラーツアーでは、17試合に出場して予選通過はわずかに8試合。予選落ち8試合、棄権が1試合でベストフィニッシュは日本プロゴルフ選手権の26位タイ。賞金ランキングも109位と、思うような成績を残せなかった。
来季の出場権をかけて臨んだQTも57位タイに終わった。20-21年シーズンを終えて賞金シードを失い、1度だけ行使できる生涯獲得賞金25位以内の資格を使っての結果だけに、レギュラーツアーの出場は主催者推薦が主なものとなる。
「シニアではいい成績が出せました。(6試合連続優勝で賞金王のプラヤド・)マークセンは強かったけど、賞金ランキング2位で来年の(米国の)シニアメジャーに出られるのは楽しみです」と笑顔で振り返る1年。だが、決して満足はしていない。レギュラーツアーへの思いがあるからだ。
「まだまだレギュラーツアーの試合には出たい。レギュラーツアーには若くてイキのいい選手がたくさん出てきて大変だけど、その人たちとプレーする機会が欲しいんです。『もういいや』という気持ちになるまで」と、発する言葉からは、まだあきらめていないことが伝わってくる。
一方で、年齢という抗いきれないものを受け入れる気持ちも出てきつつある。シニア出場の資格が生じた19年には「まだまだレギュラーで戦う」と、シニアツアーでプレーすることはなかった。
マルハンシニアでデビューした2020年は、コロナ禍の真っ只中。レギュラーツアーの試合が日本ではわずかに5試合しかない異常事態だった。藤田はシニア3試合でプレーしているが、いずれも、レギュラーツアーの試合がない週のこと。試合を求めて出場したと言い換えてもいい。2021年はシニアで1試合しかプレーしていないことが、それを証明している。
だが、コロナ禍で試合が少ない事情などにお構いなしに、歳月は止まることなく流れていく。50歳を過ぎてからの時間の流れは残酷なほど早い。藤田は6月に53歳となった22年、シニアツアー9試合でプレーし、賞金ランキング2位となった。50歳の頃とは気持ちもだいぶ変わってきている。
年齢的に仕方のないこととはいえ、体力低下と疲労の回復度の遅さ、さらには酷使された肉体が悲鳴を上げていることがその根底にある。持ち球のフェードボールがうまく打てなくなった時も「うまくいくまで練習し続けたいのに、打ち続けられないんですよ。20代の頃の5分の1くらいしか練習できない。それではレギュラーツアーではなかなかうまくいかない」と、肩を落とす。
所属する葛城ゴルフ倶楽部は自宅と近く、自宅にいるよりコースにいる時間のほうがはるかに長いと言われていた男が「そこに行くのも辛くなってきたんです」と、弱音ものぞかせた。葛城の練習場わきにあるプレハブ小屋はトレーニングルームに改装され、“藤田の部屋”と呼ばれるほどだったが、そこに行くモチベーションも、自ら奮い立たせなくてはならなくなってきた。
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