「まだまだやることが多すぎる」
◆米国女子プロゴルフ<ホンダLPGAタイランド 2月23~26日 サイアムCCパタヤオールドC(タイ) 6576ヤード・パー72>
渋野日向子の米ツアー今季初戦、注目の初日が終わった。モリヤ・ジュタヌガーン(タイ)とチョン・インジ(韓国)と回った渋野は、4番パー3でボギーが先行したが、8番パー3をバーディー。
後半は12番パー3をバーディーにしたが続く13番パー4でボギー。14番パー4をバーディーとして迎えた18番パー5。
「ティショットを左に曲げた時点で、刻む選択肢しかなかったので、3打目にチャンスにつけようと思って打ちました」

ピンまで残り94ヤードの3打目を50度のウェッジで1.5メートルにつけるスーパーショット。観戦に訪れていた多くの日本人ギャラリーから歓声と拍手を浴びて照れ笑い。最後はバーディーパットをきっちりと決めて、2アンダーでフィニッシュした。
それでも全体的な出来には納得していないようで、「まだまだだなって感じです。最後のほうは疲れもあるし、そのなかでいいスイングもできなかったし、ボチボチかな」と苦笑い。
オフに取り組んだ成果は少し出ていたと感じたが、「まだまだやることが多すぎ」といい聞かせる。
「理想のスイングはまだできていません。マネジメントも外しちゃいけないところに外す回数こそ、今日は少なかったとはいえ、ショートサイドの難しいところに外してボギーにしてしまったところもあった」と振り返る。
ちなみにシーズンオフに再び指導を受けていた青木翔コーチから何か試合前に連絡をとったのかと聞くと、「特に何もないです(笑)」と即答。
「でも一つ、ずっと唱えられている言葉があるんです。『右ヒジたかーく』(笑)です。今日も唱えていたけれど全然できていなかったです。これはワキが閉まっちゃうとトップが下がっちゃうので、もっと高くできるように、という意味です」
2アンダーで回ったとはいえ、実戦の中でよりよいスイングの形を追い求め、より自分に厳しいジャッジを下す渋野。残り3日間で少しでも納得のいくスイングと結果に近づけるつもりだ。
渋野 日向子(しぶの・ひなこ)
1998年生まれ、岡山県出身。2019年のAIG全英女子オープンでメジャー初制覇。同年は国内ツアーでも4勝をマークし、賞金ランキング2位と躍進した。2020-21シーズンは、スタンレーレディスゴルフトーナメント、樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメントで勝利。昨季は米ツアーを主戦場に戦った。国内ツアー通算6勝。サントリー所属。