渡米前の情報交換はバッチリ!? 4日間一緒にプレーした古江彩佳と勝みなみの気になる会話の中身とは？

　米ツアーでの活躍を予感させる戦いが、4日間、繰り広げられた。
　
　JLPGAツアーシーズン2戦目、明治安田生命レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメントは、プレーオフの末、吉本ひかるがささきしょうこを下して初優勝。その裏で注目を集めていたのが、古江彩佳と勝みなみの2人の戦いだ。

　米ツアー1年目だった昨年、トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープンで初優勝した古江は、2年目の今年も好調。シーズン3戦目のHSBC女子世界選手権で3位となって、そのまま日本ツアーに参戦している。

　一方の勝は、昨年日本女子オープン連覇などの活躍を見せた後、米ツアーのQシリーズで出場権をつかみ取り、今季は米国を主戦場に戦う予定でいる。その前に出場したのが、日本女子ツアーの開幕戦・ダイキンオーキッドレディスと今大会だ。

　最初から組み合わせが決まっている初日、2日目の予選ラウンドから、同じ組でプレーした2人。成績順の3日目と最終日も同じ組となり、4日間どっぷりと一緒の時間を過ごすことになった。

「アメリカツアーの先輩なので、話すことも色々ありました。持って行った方がいいものとか、どういう風に過ごしてるって聞けたのでよかったです」と朗らかに口にするのは、年齢的には2歳上の勝。

　全く違う環境に飛び込むにあたり、“現場のリアル”を生で聞くことができたのは、大きな収穫だった。

　一方の古江も、日本での実績も年齢も上の勝とのプレーを楽しんだ。「4日間、同じプレーヤーと回るのは初めてだと思います。楽しく回れました」と、こちらも笑顔を見せた。

　結果は、最終日に7つスコアを伸ばした古江が3位タイ。5つスコアを伸ばした勝が6位タイと、ともにまずまず。所属先が主催する大会で、ホステスプロとしてプレーした勝は、来週、地元鹿児島で行われるTポイント×ENEOSゴルフトーナメント（17～19日、鹿児島高牧CC）に出場してから渡米を予定している。

　古江は、日本ではこの1試合だけで早めに米国に戻って調整。ともに2週後のLPGAドライブオン選手権（3月23～26日、アリゾナ州・スーパースティションマウンテンG&CC）から、米ツアーに参戦予定だ。

「アメリカではやっぱり1勝を目標にしたいなと思っているので、楽しみたいなと思います」と勝はルーキーらしい目標を設定している。

　古江は、2年目らしく「しっかり楽しむことを忘れずに、上位にいく回数を増やしていけたらなと思います。メジャーで去年苦しんだぶん、まず予選通過を目指して4日間戦いたい」と、気持ちを引き締めた。

　ともに期待がかかる米ツアーでも、最終日までいい位置で一緒にプレーして優勝争いをする日が、そう遠くないことを思わせた4日間。ファンはそんな2人のプレーを楽しめたに違いない。

1998年7月1日生まれ、鹿児島県出身。渋野日向子、畑岡奈紗、原英莉花らツアーを席巻している「黄金世代」の一人。2014年の「KKT杯バンテリンレディス」で、アマチュアながらJLPGAツアー史上最年少優勝（15歳293日）を達成し注目を集める。17年のプロ入り後、翌年の「大王製紙エリエールレディスオープン」でプロ初優勝。22年「日本女子オープン」で史上3人目の大会連覇を達成。明治安田生命所属。